保坂祐希のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ危ういなぁ、と思いながらも情緒に訴えかけて読ます印象。
タイトルも巧みです。
装画が素敵です。
女性2人が豪華な食事?をしているイラスト。こちらに顔を向けている人の方が年齢を重ねているように見え、顔の見えない女性は若そうに思ったので 序章はお姑さんとお嫁さんが最後の2人旅をする話なんかなと想像しながら読み進めました。
認知機能が怪しくなり始めた義母と、その元部下の嫁。つらい介護生活を想像させる始まりですが、嫁には壮絶な過去があり義母を本当の家族のように愛し慕う積み重ねた生活があるのでした。
この最初1/8くらいでもう泣きそう。
義母が元気な時に一緒に行きたいね、と応募し続けた豪華クルーズに忘れかけた頃当選したと連絡が来て、義母の介護があるからキャンセルしなきゃと思いながら旅行の準備を整える主人公の思考回路は よっぽど毎日辛かったん?とついていけない思いでした。めっちゃ行動力ある。
当日この時間になったらキャンセルしようって思っているところに義母からお金を盗ったと濡れ衣を着せられ家を飛び出して、せめて船を見に行こうと船のそばまで行ったらなんやかんやで船に乗ってしまって、次の港で引き返して来ようと思ったら酔っ払って寝過ごしてって気が小さいんだか呑気なんだか。
食料はあるしエアコンはつけっぱなしだから一日居なくても大丈夫とか本当に?ご飯食べたか食べてないかも分からなくなる人だよ?短時間で全部食べ尽くしちゃうかもしれないよ?
飛び出した次の日から家のある地方が大規模停電で熱中症で死者も出たという大事件が実は起こっていたということもクルーズ中に分かって、義母ともヘルパーさんとも連絡が取れなくて保護責任者遺棄致死になるんじゃないかと震えながらこうなったらもう逆に船は降りられないと途中下船をせずにクルーズを続けることにした主人公。クルーズの最後まで義母の状況が分からないままなので寄港地で感動しても、船上での素晴らしい体験の後でも義母のことを考えて気持ちが落ち込んだり情緒がジェットコースターです。
結局クルーズは義母からのプレゼントで、主人公が帰ってこないことを覚悟の上で送り出した、と言うことでした。そうだろうなと思ったけど停電とかあったんだし種明かしは途中でしてあげて?せっかくの豪華クルーズで痩せて帰ってきたよ?と主人公が可哀想になったのでした。
設定に無理があるんだけど人物やエピソードが魅力的でそれに助けられて最後まで一気に読めました。
しかし豪華クルーズを定期的に景品に出すスーパーてどんな太っ腹なの。大昔の話なの。
船内の飲み食いやイベントの参加も料金に含まれていて、クルーズ中の寄港地での観光も楽しそう。豪華クルーズへの憧れは高まりました。
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Posted by ブクログ
ネタバレ過保護過干渉の母親に「死ね、クソババア!」と言い捨てて18歳で家を出た息子が、人生どん詰まりで打つ手なしの状態で実家に帰ってきた話だと思って読んだのだが…。
母一人子一人で、しかし母の実家で祖父母とともに暮らしてきた晴恵と達彦。
18歳で家を出たのは同じだが、大学進学で出て行ったのだ。
ずっと医学部に進むと言っていた息子が受験直前に「医者にはならない」と言って進路を変えてからぎくしゃくしてきた母子関係。
「医者になると思って身を粉にして学費を貯めてきたのに。学者なんて大したお金にならないんでしょ?」の一言にキレた息子が放った言葉が「死ね、クソババア!」
で、大学院まで親の金で進むんだな、これが。
しかし在学中はもちろん、自身の結婚を含む冠婚葬祭の親戚づきあいの時しか連絡し合わない。
結婚相手は総合商社に勤めるキャリアウーマン、娘はキャビンアテンダント。
出来た嫁が孫を連れて遊びに来たり、時候の挨拶をくれたりするものの、息子は音信不通。
ところが、ある日突然息子が家に帰ってきた。
離婚するという。
理由は言わない。
こっそり食事を食べ、洗濯物をそっと出す。
うわ~、嫌だ~!
大学の助教で世間的にはお偉いのかもしれないけれど、人として嫌だ~、この息子。
肝心の晴恵は、ガンで余命2年を宣告されたばかり。
なのに、まず息子の世話を優先するんだよ。
祖父母の家にいたとはいえ、専業主婦だった母が社会に出て苦労しているところくらい知っていただろう。
総合商社に勤める妻が、実家の母に手伝ってもらわないと家のことに手が回らないことも知っていただろう。
なのに、家事能力ゼロ。家計管理の概念なし。
どこまで母や妻に甘えていたのか。
妻に無断で研究に費やした借金1000万円を返す当てがなくて、離婚届を置いて黙って実家に家出。
後期高齢者の母親が最後に息子のためにした決断。
実家は息子に残したものの、老後資金で入れる老人ホームに入居。
「俺が介護しようと思ったのに、なぜ勝手に老人ホームに入居を決めた!」とキレた息子は、面会にも来やしない。(あんたに介護の何ができる?)
最後にホームの職員に付き添われて、そっと家の様子を覗いてみたら、息子一家が幸せに過ごしていましたとさ。
それでもまた、生まれ変わっても達彦の母になりたいって…私には無理だ。 -
Posted by ブクログ
ラジオ新番組の裏側を描くドタバタコメディ
以下、公式のあらすじ
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今聴いている電波の向こう側で起きているかもしれない、奇跡のような熱い話。 ――タレント、ラジオパーソナリティ 山崎怜奈さん
笑って泣ける、超ド級のラジオ小説!
大阪では、ぼちぼち人気のローカルFM局に勤める陽菜。
初めてディレクターを任された新番組に集まったのは、テレビ業界を追放されたプロデューサーに、還暦トラック運転手と無気力大学生のパーソナリティ二人……って全員素人やん!
打ち切りの危機が迫るなか、陽菜たちは己の人生の全てをさらけ出したラジオドラマを放送することに。
「金曜夜のビギナーズ・ライブ!」、今週も元気に始めるで。
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私が何となくイメージする業界のリアリティ加減、実際にありそうとなさそうのギリギリなのが保坂祐希さんっぽい
予想していた通り、やはり面白かった
主な登場人物
在阪のラジオ局FMマインドADの久能木陽菜
東京のテレビ局で視聴率請負人だったが、女性問題で首になってFMマインドに再就職した二階堂有起哉(×3で×4は目前)
ベテラントラックドライバーでラジオのハガキ職人だったが内勤になった小手川康夫
実家が太い無気力大学生の鈴賀祐太郎
新人ディレクターとトンデモプロデューサーと素人パーソナリティー二人の新番組
序盤はドタバタコメディだけど、最初のラジオドラマのくだりでは若干の人情を感じさせつつ、それでもちゃんとオチがあるのは面白い
二階堂の元妻行脚の展開は、期待していた展開とは違った
まぁ、何度も結婚できる人にはできるなりの理由があるのだろうなぁ
現在の妻(離婚目前)に関しては涙なしには読めない(嘘)
この人だけは他の人達とちょっと違うような気もするが、何か裏事情があったりするんだろうか?
そして、そんな自分の醜態も敏腕プロデューサーとしてあけすけに放送に乗せようとする姿勢はある意味でプロなのだろうな
私は公共の電波を使わないインターネット素人ラジオに馴染みがある
まぁ、声だけで繋がる面白さというのは、現代でもまだ残されたエンタメであると思う
続編作れそうだけど、あるかな?
#ビギラブ -
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いやぁ考えさせられる。
食欲と正義感が強い主人公里奈。
保守的で引け腰なジャーナリスト春樹。
どこかプリズンホテルを想起させる沢木。
苦労人西岡。
ピンチになったら…のアホくさいご都合展開はぐぬぬ感あるが、良い感じにキャラも立ってるし面白かった。
正義とは必要悪とはで悩まされる題材だな。
でも、深海魚ぽい見た目で食欲減退や阿鼻叫喚になるのはなんなんだ。
深海魚に失礼すぎるだろ。
見た目で言えば蛇は嫌いな人多いのに、その蛇的な形状の鰻や穴子を捌いたものはバクバク食べる日本のミステリーでもあるな。それなら深海魚の見た目も調理済みなら関係無いだろと。 -
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佐伯真理子・76歳は、年金生活が始まってから節約と節制を続け、毎日面白みのない生活を過ごしていた。
30年前に離婚をし、夫が慰謝料代わりに残した一軒家に住み続けていた真理子に変化が訪れる。
それは、台風前夜に庭先に倒れていたお婆さんを助けてからのこと。
聞くと山崎加代という名で73歳、アパートを追い出されて…という話。
怪我をしていて、ずぶ濡れで…とりあえずその晩は泊まっていくように勧め…。
しばらくぶりの人との関わりに気分も違って、もう少しいっしょにいたいと思う真理子さん。
そのうちに、次の年金までここにいればとなり…。
真理子とは金銭感覚も違って豪快な加代さん。
彼女といると新鮮で刺激もあり楽しく、一泊旅行までして帰ってきてから…。
彼女の正体が明らかに。
彼女の正体は、読み始めてから想像できたが、どういう理由で…と思いながら読んだ。
嫌な気持ちになることなく物語は進んでいったので、ほっとした。
年齢的にも自分のこの先のことを考えると真理子のような生活なのか…と思ったけれど、日々の楽しみはちょっとしたことで見つけることができると感じた。
加代のような女性が身近にいるわけではないが、いくつになっても友だちはできるのだろう。
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息子・達彦が「死ね、クソババア!」と言って18才で家を出て行って以来、息子とは疎遠になってしまった母親・晴恵。
親の介護を終え、75才になり1人で暮らしていた晴恵の家に突然、息子が帰ってくる。
読んでいて自分勝手な息子にイライラした。55才にもなってきちんと話も出来ない息子に気をつかう晴恵。一方、晴恵の身の振り方はあっぱれだと思う。なかなかあそこまで強い決意を持つことは出来ない。親子でもわだかまりが残ったまま疎遠になってしまえば、他人のようなもの。近くに住んでいる仲の良い友達の方が頼りになるだろう。
ラストは感動的だが、都合が悪くなると黙ってしまうあの息子があんな感じなるとは思えないなぁ(笑) -
Posted by ブクログ
ドタバタとコミカルなものかと思って読み出したら、あら?違うみたい。まあいいかと、期待薄で読み進めていたのだけど、いつのまにか熱心にページをめくっていた。息子の離婚話や主人公の病気という、ホームドラマとしては、言わばベタな展開。これが深刻にもブラックにもならず、かといって無理矢理な明るさもなく、ああ現実ってこういう感じかもという描き方がされていて、ひきこまれた。
で、ラスト。ダメだこれは。涙をこらえられなかった。そう、親ってどこまでいっても子どもには頼られたいし、面倒みたい何でもしてやりたい、もうこれは性というか業というか、子どもがオッサンになろうがなんだろうが、小さかった頃のことを忘れないものなのだよねえ。ウザイなあと思われたくないから、こらえてるだけで。わたしには娘と息子がいるが、息子については基本的によくわからなくて(娘ならよくわかるという意味ではないが)、距離感が難しい。甘えん坊だった小さい頃、むすっとした中高生時代、いっぱしの社会人になった今、いろんなときの息子の姿が頭に浮かんできて、胸が詰まってしまった。 -
Posted by ブクログ
75歳の晴恵は、両親が遺した家で一人暮らしをしている。
一人息子の達彦は、大学進学時に意見の食い違いで口喧嘩したまま、冠婚葬祭のみの薄い関係でしかなかった。
そんな息子が突然、「離婚することにしたから。今日からここに住むわ」と言って帰って来る。
その頃、晴恵は人間ドッグの結果の要再検査を受け取ったところだった。
晴恵の病気が明らかになったあと前から予定していた一人旅に行こうとするが、自分も行くと言い出す達彦。(ドアに差し込む手紙のやりとりなのが、なんとも言えない)
旅の最中、母に再婚の話があったことを知っていたことやなぜ医学部を受験しなかったのか、など達彦の気持ちも知ることができたのだが、自分の離婚に関しては口が重たいままだった。
子どもの性格を把握しているからこそ、離婚せずに研究に勤しんでほしいとか、離婚しようがしまいが、ひとりで暮らせるだけの生活力をつけてやらなければならない、だとか自分の病気のことは後回しで息子の将来のことだけ考えている。
いくつになっても子どもは子どもであって、親は死ぬ間際まで心配するのかもしれないと思った。
だけど子どもも嫌なら母が住む家には帰って来ないだろう。
いっしょに旅行も行かないだろうと思う。
タイトルは過激だけど、親子の気持ちは充分に感じた。
最後は泣いてしまう。