【感想・ネタバレ】偽鰻のレビュー

あらすじ

「リコール」「大変、申し訳ありませんでした」の保坂祐希が贈る、食の不正を暴く、社会派エンタメ企業小説! 絶滅危惧種でありながら日々食卓にあがり続ける、身近な「ウナギ」。いまだ生態に多くの謎が残る高級食材の流通をめぐり、巨大スーパー・ヴィアンモールと裏社会の人々、そして元総会屋が暗躍する。しかし、その裏には国が躍起になって隠蔽する戦慄の真実が隠されていた――。ひろゆき氏推薦!!

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Posted by ブクログ

タイトル通りで食品に関する事、また人口減少が著しい日本での地方産業の事が提起されている。こう書くと堅苦しいがエンタメとして読みやすい。主人公である蔵本里奈の食いしん坊でちょいポチャだけど物怖じしないところが魅力的。記者である春樹よりも記者に向いているぐらいの胆力と行動力がある。春樹との関係もベタな恋愛にならないところも話の本筋が脇に迷う事がなくシンプルに読みやすい理由の一因に思う。
沢木を始め特徴的な登場人物が出てくるがモブに近い埼玉支店だかの大仏みたいな顔した上司のキャラが人を喰ったようで憎めなくて好き。

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2025年04月25日

Posted by ブクログ

保坂祐希『偽鰻』ポプラ文庫。

以前読んだ『リコール』と『人斬り美沙の人事査定帳』が非常に面白かったので、本作も読んでみることにした。

食の不正を暴く社会派小説。テーマとなる食材は今や絶滅危惧種と言われる国内産鰻。鰻の産地偽装の不正を描くストーリーかと思いながら読み進めば、そんな単純なものではなく、もっと恐ろしいことが描かれていた。

しかし、残念ながら、先に読んだ『リコール』と『人斬り美沙の人事査定帳』ほどの面白さには届かなかった。


2020年、ヴィアン・リテーリングに就職し、研修のためにヴィアンモールの鮮魚部門で働く蔵本里奈と雑誌社に勤務する里奈の大学時代の同級生の香川春樹の物語が進行する中、時折、1990年の沢木隆一という総会屋の物語が挿入される。

ヴィアンモールの鰻を一手に担う春樹の故郷である九州の小木曽の鰻養殖の実態を取材する春樹に同行した里奈はそこであり得ない事実を目撃してしまう。そこに姿を見せた元総会屋の沢木……

少しずつ明らかになる小木曽の国内産鰻養殖の実態。その背後には国が必死に隠蔽しようとする驚愕の事実が潜んでいた。


回転寿司の代用魚などは不正ではないのだろうか。取り敢えず食べて問題無いならグレーゾーンというところだろうか。食材や食品に限らず、様々な企業が不正を働いているように思う。自動車業界などは不正の嵐だ。最近ではあの大トヨタ自動車ですら不正事実が明らかになり、騒がれている。

本体価格840円
★★★★

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2024年04月05日

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