グレアム・グリーンのレビュー一覧

  • 拳銃売ります

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    タイトルと内容が一致しないが、面白い小説である。暗殺者が騙されたことに気づいて復讐するという話だが、映画にはなっているのかもしれない。

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    2015年06月20日
  • 事件の核心

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    The Heart of the Matter タイトルが期待させる。中味は少し深刻。アフリカ植民地警察の副所長スコービーの生活を中心に描かれてゆく。妻、上司、部下、その他の人々に囲まれて、息の詰まる生活が続く。妻への始めの愛はもうない。しかし妻を傷つけまいと常に気を使い、そのために偽りの言葉を重ねる。この欺瞞と罪の生活から逃れるのは一人になること。妻も同じ思いからか、ついに南アフリカに去ってしまう。妻の重荷から開放されたスコービー。だが、難破船から救助された夫を亡くした16歳の少女に憐れみを抱き、それが愛に変わる。再び妻がいたときと同じ捕らわれの状態になる。妻、愛人、神に対して哀れみと偽りと

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    2013年05月25日
  • ヒューマン・ファクター〔新訳版〕

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    派手なアクションは無縁ですが、登場人物の心情が細やかに描かれていて作品の世界に入りやすい作品です。翻訳が良いのでしょうが、場面、場面を、まるで絵を見るかのように想像できます。 文学作品にふれた印象を残すでしょう。

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    2012年10月27日
  • ヒューマン・ファクター〔新訳版〕

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    12年ぶり!に読んだ。
    感動した感覚は覚えていたけど何が起こったのか覚えてなかった。まったく新鮮に再読した。
    おもしろかった。
    モルティーザーズ探したけどプラザにもジュピターにも売ってなかった。韓国スーパーに行ってみる。12年前にはなかったよね。韓国スーパー。

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    2012/06/14

    『死者にかかってきた電話』、『真冬に来たスパイ』、『スピアフィッシュの機密』に続いて読んだ。前3作はどうしても「おっさん目線」が鼻につき、「あー、そうですか。はいはい。」といった感じだった。

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    2012年06月17日
  • ヒューマン・ファクター〔新訳版〕

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    フレミングのような分かりやすいスパイ活劇ではなく、主人公の内面を追ったスパイ小説。面白かった。それ以前のスパイ小説が愛国主義vs.敵国という構図だったのに対して、1978年のこの小説では個人の感情vs.組織の外圧という構図が物語の枠組みとなっている点が興味深い。主人公以外にも、登場人物それぞれを悩みを持った人間としてしっかり描いているところに好感を持った。少し残念なのは、主人公の魅力が少し薄いように感じられてしまったところ。正直、カッスルよりもデイヴィスに感情移入してしまった部分もある。

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    2011年12月04日
  • おとなしいアメリカ人

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    ベトナム戦争直前、アメリカの介入が目に見え始めたサイゴンを舞台に、「アジアを救う」という理想に燃える純情なアメリカ青年と引退間際のイギリス人記者がベトナム人女性を争う話。

    それぞれの登場人物が国を体現しているような構成になっていて、アメリカ人が単純な机上の空論で正義を押し付け、他国を引っ掻き回すことへの不快感が作品全体を覆っています。

    イラク戦争でも状況は変わっていません。何しろ大統領が「悪の枢軸」という、あなたテレビゲームやりすぎじゃないですか的表現で他国を指弾し、戦争を始めてしまうのですから。

    無邪気な人は残酷だから苦手。

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    2011年10月22日
  • おとなしいアメリカ人

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    「無邪気」は、たいていは肯定的に受け取られることが多いと思う。天真爛漫で裏表がない感じ。でも、誰か周りの「無邪気」に、ある種の傲慢さや脳天気さ、無神経さを感じたことのある人は、決して「無邪気」を好意的には受け取らないだろう。

    この小説に出てくるアメリカ人のパイルは、無邪気で正義感と理想に燃えている善良なアメリカ人青年。なんだか読んでると、ブッシュを連想してしまうのは偏見かしら。小説の舞台がインドシナ戦争だから、よけいにイラク戦争下のブッシュを連想してしまう。パイルが良かれと思ってやっていることは、じつはちっとも事態を好転させはしない。でもパイルはそこに気づかない。

    この小説は、2つの場面が

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    2011年07月15日
  • 二十一の短篇 新訳版

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    第一次世界大戦、世界恐慌、第二次世界大戦。
    そんな時代を生きた市井の人々(子供も若者も老人も)の悲劇、あるいは喜劇が21編。

    『廃物破壊者たち』『ばかしあい』『田舎へドライブ』あたりがお気に入りです。

    各編の冒頭には担当した訳者のコメントが付いており、作品の導入になっているばかりでなく、読み終えた後にも余韻を与えます。

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    2010年09月20日
  • ヒューマン・ファクター〔新訳版〕

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    主人公カッスルの心情を表わす箇所を一部抜粋。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「信じてないのか?」 「もちろん信じているわ。でも・・・」 階段の上まで”でも”が追いかけてきた。カッスルは長いこと”でも”と生きてきた(中略) いつか人生が子供の頃のように単純になる日がくるだろうか。”でも”と縁を切り、誰からも信頼される日が。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・主人公がイギリス外務省の二重スパイであるという小説でありながら、ハラハラする場面は殆どなく、ずっと静かな"哀しみ”

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    2011年09月03日
  • ヒューマン・ファクター〔新訳版〕

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    スパイ小説ということで、スリリングな展開を期待する方も多いとは思うのですが、それだけを目的に読むのはもったいないです。彼は祖国を裏切り、もしかしたら神までも裏切ったかも知れません。それでも、大切なものは見失わなかったのだと思います。

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    2009年10月04日
  • ヒューマン・ファクター〔新訳版〕

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    名人芸。
    グレアム・グリーンは本のタイトルのつけ方が上手ですね。「おとなしいアメリカ人」「負けた者がみな貰う」そしてこれ。これはタイトルに思い込みすぎて、読後すぐは思っていたよりも軽いという印象をうけてしまいましたが、あとから考え直してみるとけして軽い内容ではないから、軽いという印象を与えてしまう書きっぷりがまた名人芸だと思った。

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    2009年10月04日
  • 権力と栄光

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    英国を代表する作家、グレアム・グリーンの代表作の一つ。遠藤周作の「沈黙」の元ねたともいえる。1930〜40年代にメキシコで実際に起きた共産革命を背景に、カトリックとしての信仰を捨て切れなかった不良神父と信仰を憎む現実主義者の警部との葛藤を描いている。前半は訳文が読みにくいところがあるが後半はグイグイと引き込まれる。

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    2009年10月04日
  • 二十一の短篇 新訳版

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    題名の通り、21篇の短篇が収められています。
    その多くが短めで、「この短篇はハズレだな」と思っても、すぐに次の短篇に移れるのがよかったです。良くも悪くも、質より量が売りかもしれません。

    冒頭と巻末の短篇は、さすがと思わす内容と構成でした。
    しかし個人的にベストは、少年の憧憬と幻滅を活写した「地下室」。

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    2018年10月19日
  • おとなしいアメリカ人

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    タイトル買い。アメリカ人がおとなしいとは?アジアのベトナムにおけるフランス人とアメリカ人。ヨーロッパの男ととアメリカの男がアジアの女を取り合う話。作者は真剣だろうが、少し馬鹿げた話。良し悪しの分別は別にして、アジアを下に見てしまう無意識の根源をみせられる。

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    2017年05月24日
  • おとなしいアメリカ人

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    第一次インドシナ戦争のころの話だけど、雰囲気とか舞台設定とか目線とかが、そのまま第二次インドシナ戦争(ベトナム戦争)と変わらないのが不思議。
    フランス軍の戦い方が、その10年後のアメリカ軍と変わらなくて、いやそこは10年前の日本軍と似ていてくれよ裏切者、とよく分からない気持ちになる。

    そういう与太話はともかくとして、この本は実に面白い。ミステリとして読んでも抜群に面白いし、文学としてとらえても面白い。いや、そんな直木賞か芥川賞かみたいな分類そのものに意味がないのだろうけど(だいたい、文学ってなんだよ)、ともあれ面白い。

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    2017年02月25日
  • 燃えつきた人間

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    建築家のケリイがアフリカのハンセン氏病院に行き、病棟を建築するものの、ライケルの妻と浮気したと疑われて殺される話である。1冊まるまるこの小説であるので長編といえる。

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    2015年08月13日
  • 二十一の短篇 新訳版

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    短くて10ページ、長くて60ページほどの短篇が詰まった一冊。
    個人的には「ばかしあい」と「パーティの終わり」が好きかな。前者は喜劇で後者は悲劇。

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    2013年07月23日
  • 二十一の短篇 新訳版

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    「廃物破壊者たち」が読みたくて購入。とても、面白い短編だった。他の作品も良かったけど、「廃物破壊者たち」が最も好きなタイプの小説だった。
    主人公の少年が徹底して老人の家を破壊する姿勢に色々と感じるものがあり、様々な解釈のできる物語だと思った。
    他の作品では「ブルーフィルム」「田舎へのドライブ」辺りが面白かったです。

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    2013年02月23日
  • ヒューマン・ファクター〔新訳版〕

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    スパイ小説ではありますが、派手な撃ち合いも激しい駆け引きもなく、終始淡々と進行します。主な登場人物は全員心の弱さを抱えていて、祖国を裏切ったはずのスパイですら悪人ではなく、敵対する立場の人物の弱さに共感を抱いたりもします。
    言ってみればスパイ小説の形を変えた人情もので、読後感は非常にしんみりとしています。

    文学的な香気があふれる作品ですが…残念ながら僕の好みではありませんでした。

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    2011年10月19日
  • ヒューマン・ファクター〔新訳版〕

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    イギリス情報部で、極秘事項がソ連に漏洩した。二重スパイは一体誰か? 上層部が特定を進める中、主人公カッスルは・・・。

    グレアム・グリーンの『二十一の短編』に収録されていた「廃物破壊者たち」は、通学中の電車内で読んで、「駅を乗り過ごしてもいい!」と初めて思った短編だった(結局ちゃんと降りてしまったのだけれど・・・)。
    しかし、この「廃物~」以降の短編は読んでもよく頭に入らず、一冊読み終えた感想は「一番最初のだけめちゃくちゃ凄かったのにな」だった。

    というわけで、グリーンの本が自分に合うのか合わないのか、いまいちよくわからないまま、この本を手に取ったところ、これもちょっと違ったらしい。
    確かに

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    2011年07月21日