吉田裕のレビュー一覧

  • 漫画で知る「戦争と日本」ー敗走記篇ー

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    戦争を美化する事なく、子供達にも提供する事は、大切だと思う。描く作者と、掲載する出版社に感謝。それを再び世に出してくれたから、接する事が出来ました。

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    2022年12月05日
  • 漫画で知る「戦争と日本」ー壮絶!特攻篇ー

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    戦争を事変等と誤魔化した日本の姿は、今のロシアと繋がる。まやかしから始めたので、目的が曖昧で、味方にも、敵にも残虐な行為がまかり通るのだろう。体験者である人々の多くが沈黙する中、戦争の愚かさを知らせてくれる水木氏の作品は、戦争の恐ろしさと、愚かさを知らせてくれる。ありがとう。

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    2022年12月05日
  • 漫画で知る「戦争と日本」ー敗走記篇ー

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    いろいろ考えさせることの多い良い作品でした。
    今の時代では、いろいろ問題となる内容や表現もありますが、それは読み手の方で調べたり、考えたりして処理すべきことかと思います。残してくださった作品を私たちは大切に扱い、これからに活かしていければと思います。

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    2022年08月26日
  • 日本軍兵士―アジア・太平洋戦争の現実

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    主にアジア太平洋戦争時の戦史を兵士の視点で描いた本。具体的な記述が豊富で、さすが歴史書といった感じ。通俗的な日本礼賛、戦争礼賛的な書籍と異なり、戦争の悲惨さが具体的に記述してある。「勇敢な日本兵士」「立派に戦った日本軍」といった通俗的な観念に打撃を加える一冊。

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    2022年05月18日
  • 日本軍兵士―アジア・太平洋戦争の現実

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    携帯無線機や輸送用のトラック、空港整備の重機まで、何一つ用意できずに戦争に突入し、人力と精神力で世界一の米国軍に立ち向かおうとするとは、完全に狂気の沙汰。歴史にイフがあったとしてもこれでは万に一つの勝機もない。世評の高い『失敗の本質』が実に本質を突いていない事がよくわかる。

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    2021年09月20日
  • 日本軍兵士―アジア・太平洋戦争の現実

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    ネタバレ

    終戦記念日の今日、先の大戦に関する書籍として本書を手にしました。

    日本軍兵士(皇軍)の真実が語られている貴重な作品だと思います。

    戦時中や戦後の時代には決してオープンにされなかった事実。

    本書が世に出たのが2017年、戦後約75年の時を経て日本軍兵士の苦悩を知ることが出来ました。

    戦いの中で命を落とした戦死者の陰にこんなにも多くの餓死者や自殺者がいたという衝撃の事実。

    処置という名の下、自ら動く(歩く)ことが出来ない怪我や病気の傷病兵に自殺を勧奨し、強要し、命を奪った事実。

    満足な補給すらなく、生きていく為に現地の人々から、自軍からも糧食を奪い、人肉をも喰らう。

    支給される装備の

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    2021年08月15日
  • シリーズ日本近現代史 6 アジア・太平洋戦争

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    ネタバレ

    よく考えれば当たり前だが、知らなかったことが多い。
    (真珠湾攻撃の通告がどうこう以前に、マレー半島が完全な奇襲であること。アジア解放や大東亜共栄圏が極めてあやふやで矛盾した理念であったこと。天皇の戦争責任など)

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    2021年06月18日
  • 日本人の歴史認識と東京裁判

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    分かりやすく基本としてよくまとまっている良書。最近よく聞くWGPにも触れられていた。ここから学びを深めていきたい。

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    2020年08月20日
  • 昭和天皇の終戦史

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    終戦の時期ということで、積読の中からチョイス。
    終戦後の昭和天皇と国体護持をめぐる様々な動きが、明確な根拠とそれゆえのリアリティを持って書かれています。ここまでの文献とそれに対する考察が加えられているのはさすがの一言。敗戦を経ながらも、天皇制と政治体制がなぜ連続性を持って続いたのかがよくわかる本。
    昭和天皇個人の戦争責任はもちろんのこと、それよりもさらにその先の国体護持のためにほとんどの人が統一的な行動をとっているのには感嘆。当たり前だけど、現代の皇室観からは全く理解できるものではない。そして当時の天皇観と、それに対して天皇の生々しい人間的な言動が明らかにされている。そして米国の思惑とその他世

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    2020年08月16日
  • シリーズ日本近現代史 6 アジア・太平洋戦争

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    「日本軍兵士」をきっかけに、吉田裕先生の本で改めて戦争を勉強しようシリーズ。これは大学時代に一度授業の一環で読んだ本を、改めて読み直したもの。
    日中戦争から含めた「アジア・太平洋戦争」を通して知るのに素晴らしく適した本。「日本軍兵士」をミクロな視点とすれば、この本はマクロな視点。「日本軍兵士」を読んだ人は、是非この本も読んでほしい。

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    2020年02月09日
  • 日本人の歴史認識と東京裁判

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    東京裁判は米国が一方的に日本を裁いたのではなく、日米合作の側面があった。日米が水面下で連携し、全責任を軍部(特に陸軍)に押し付け、天皇を免責した。東京裁判は米国主導。「東京裁判史観」「自虐史観」批判は米国批判に帰着するという、自民政権に不都合な事実も指摘。

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    2019年10月12日
  • 昭和天皇の終戦史

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    独白録成立の政治的背景が明らかになる。GHQ提出文書の下本として、未だ国体護持や退位の回避が確定せざるときに著された。戦犯容疑者や宮中グループやGHQの一部などが行った、天皇の責任回避を目指すあらゆる行為のひとつが独白録の作成だった。

    記憶に強く残った指摘。
    ニュルンベルク裁判と違い、東京裁判は文書による証拠が少ないため、日本側の恣意的な証言が判決に有利に働くことがあった。
    敗戦直後の日本は対米開戦責任をフォーカスしすぎて、近衛文麿はまさか大陸政策で己が戦犯容疑者になるとは思っていなかった。昭和天皇も同様で、独白録のなかでの大陸政策に対する責任回避のためにする供述は甘い。41年の対米英の開戦

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    2022年09月14日
  • 日本の軍隊 兵士たちの近代史

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    大きく分けて2種の観点から日本軍を見る。
    ひとつは一兵士から見た日本軍。それは徴兵される存在であり、成人への儀礼通過の象徴であり、満期を上等兵で向かえ故郷に錦を飾るべきものであり、またその職業は貧しい農村出身者の生活手段であった。
    祖父がそのまた祖父⁽予備役⁾の載る日露戦役の出征リストを見て、上等兵と記載があるのを見た時に妙に感心をしていた。初めてその理由を理解した。
    考えてみれば当然のことなのかもしれないが、軍と地方の関係はいつだって相対的で、地方出身にもいろいろあって農村出身者もいれば大学教員もいるわけで。社会的ヒエラルキーのどの視点から軍を見るかによって軍の評価やとらえ方が変わる。本書は

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    2014年05月07日
  • シリーズ日本近現代史 6 アジア・太平洋戦争

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    戦後へと連なる国民意識の変容、底流に触れた後半部分が興味深い。この時代を経て、この時代の前から、戦後の日本が始まっていたのだな。

    あとがきで、著者は思い入れが強かったと自省的に述べているが、私はその立場を好ましく感じる。軍部の分析で、国民の意識が離れていくことを指摘したものがあるのが、意外であった。天皇の立場も、絶大なのに、濫用したとまでは言えないように思う。遺骨の問題への言及もナイーブなだけに興味深い。なんともできなかったんだろうな。

    まぁ、ひどい戦争だったんだな。総力戦のもろさを露呈している。なにかの目的だけに、これだけの国民を十全に活用、運用することはできないのだろう。戦後、社会主義

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    2014年04月07日
  • 昭和天皇の終戦史

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    昭和天皇の終戦史は、これまで色々読んできた戦中~戦後の記録本のひとつの総括を与えてくれる。単に昭和天皇の、ということだけではなく、ひろく戦争に対する責任とはどういうものなのか、ということについて深く考えさせてくれるという意味でも稀有な本だろう。それも具体的な人物の言動を通してさまざまな感慨をかみしめることがでいる構成がすばらしい。ただ、平成も20年余りを数えたが、「あとがき」にある「国民の多数が天皇像の落差を落差として認識できる」という状況は到来していない。昭和を歴史にするためにも、本書は広く読み継がれるべきだろう。

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    2020年02月03日
  • 昭和天皇の終戦史

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    昭和天皇は立憲君主だったのか、政治的指導者であったのか。多くの史料を積み重ねてあり歴史認識を問い直す。

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    2010年08月16日
  • シリーズ日本近現代史 6 アジア・太平洋戦争

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    このシリーズは面白いが、中でもこの巻は特に面白い。非常にコンパクトに纏まっている。あの戦争を語りたいのであれば読んでおくべきだろう。

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    2009年10月04日
  • シリーズ日本近現代史 6 アジア・太平洋戦争

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    1940年、近衛内閣成立後の開戦への道から1945年の終戦までのアジア・太平洋戦争の歴史。
    本のタイトルでよく見かける「あの戦争とは何だったのだろう」ということを考えさせられる良書。なぜ無謀な戦争を初めてしまったのか。なぜ壊滅的な状態まで戦争を長引かせてしまったのか。
    戦争の終盤、若き学生らが戦地に駆り出され、国家のために命を懸ける。その姿は美化もされるが、尊い命を捧げたその意味は何か。彼らは何のために命を懸けたのか。
    歴史は継続している。現代社会はあの戦争とも繋がっている。そこに断絶はない。歴史を学ぶ意義は過去と現在が連続しているからだ。
    現代を生きるものの責務として、あの戦争で何があったの

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    2025年11月17日
  • 続・日本軍兵士―帝国陸海軍の現実

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    国内の工業生産力、農業生産が低下する中で、前線に武器も補給も不十分な兵士数ばかり積み上げても、戦争に勝つことはできない。
    戦死者よりも戦病死者が積みあがることは、戦争指導者の責任です。食料も燃料も現地調達では、戦う前から負けが見込まれる。下位兵士に犠牲を強いる構造は、日本社会の縮図である。

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    2025年09月29日
  • 兵士たちの戦後史 戦後日本社会を支えた人びと

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    吉田裕が書いた本作と『日本軍兵士』『続・日本軍兵士』の3冊を続けて読もうと買い込み、先ずこの本
    から手をつけた。論調がスムーズで心地よく読んだ。これを「読書登録」しようとして、初めて数年前にも読んでいたことがわかった。読んだこと自体を完全に忘れていた。内容はもとより筆者の真意を受け止めきれていなかった。

    「戦後日本を支えた人々」という副題からして、
    執筆姿勢には惹かれるものを感じた。
    アジア太平洋戦争で生き残った元兵士たちの戦後史
    を彼らが生あるうちに聞き取って記録として残す。
    現在の日本に彼らが果たした功績や意味を考える。
    戦争体験につきまとう挫折感や贖罪意識の不条理を心の奥底に抱えながら

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    2025年09月21日