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マレー半島上陸と真珠湾攻撃によって開始された「アジア・太平洋戦争」.なぜ開戦を回避できず,絶望的な抗戦へと至ったのか.兵士や銃後の人びと,アジアの民衆は,総力戦をいかに生き,死んでいったのか.矛盾を抱えて強行され,日本とアジアに深い傷跡を残した総力戦の様相を描きながら,日米交渉から無条件降伏までの5年間をたどる.
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Posted by ブクログ
「日本軍兵士」をきっかけに、吉田裕先生の本で改めて戦争を勉強しようシリーズ。これは大学時代に一度授業の一環で読んだ本を、改めて読み直したもの。 日中戦争から含めた「アジア・太平洋戦争」を通して知るのに素晴らしく適した本。「日本軍兵士」をミクロな視点とすれば、この本はマクロな視点。「日本軍兵士」を読ん...続きを読むだ人は、是非この本も読んでほしい。
戦後へと連なる国民意識の変容、底流に触れた後半部分が興味深い。この時代を経て、この時代の前から、戦後の日本が始まっていたのだな。 あとがきで、著者は思い入れが強かったと自省的に述べているが、私はその立場を好ましく感じる。軍部の分析で、国民の意識が離れていくことを指摘したものがあるのが、意外であった...続きを読む。天皇の立場も、絶大なのに、濫用したとまでは言えないように思う。遺骨の問題への言及もナイーブなだけに興味深い。なんともできなかったんだろうな。 まぁ、ひどい戦争だったんだな。総力戦のもろさを露呈している。なにかの目的だけに、これだけの国民を十全に活用、運用することはできないのだろう。戦後、社会主義国でも同様だったが、ナショナリズムを含めたイデオロギーの目的化は破綻する。 あと、この時代にも株式市場が当たり前のように機能していたことが驚き。 ・臨時軍事費による軍備拡充のため、戦争を回避できなかった。 ・軍隊では一般社会のことを「地方」と呼んだ ・戦時日本の経済の悪化ぶりはドイツを上回る。アメリカは好景気に。これが戦争国家アメリカの意識を作った側面もある。 ・徴用令書は「白紙」と呼ばれていた。 ・日本の捕虜政策の際だった非人道性 ・餓死率60% ・軍関係者の闇買いのすさまじさ ・闇の全面的受容は、戦後民主主義の歴史的前提である、私生活の充実、公からの離脱を隠然と作り出していた。 ・各国の死者数。フィリピンが110万人と多いのに驚いた。
このシリーズは面白いが、中でもこの巻は特に面白い。非常にコンパクトに纏まっている。あの戦争を語りたいのであれば読んでおくべきだろう。
1940年、近衛内閣成立後の開戦への道から1945年の終戦までのアジア・太平洋戦争の歴史。 本のタイトルでよく見かける「あの戦争とは何だったのだろう」ということを考えさせられる良書。なぜ無謀な戦争を初めてしまったのか。なぜ壊滅的な状態まで戦争を長引かせてしまったのか。 戦争の終盤、若き学生らが戦地に...続きを読む駆り出され、国家のために命を懸ける。その姿は美化もされるが、尊い命を捧げたその意味は何か。彼らは何のために命を懸けたのか。 歴史は継続している。現代社会はあの戦争とも繋がっている。そこに断絶はない。歴史を学ぶ意義は過去と現在が連続しているからだ。 現代を生きるものの責務として、あの戦争で何があったのか、だれが何をしたのか、理解しておかねばならない。そのためにもっともっとあの戦争の本を読まねば。
1940年からの5年間.無謀な事をしでかしたのは事実だが,最終的には責任が問われていない.これは原発問題が発生した今日でも同じ構図のような気がする.1937年7月に日中戦争が始まり,1945年8月の敗戦まで,戦死した軍人・軍属が230万人.その内,餓死が140万人.60%の人が餓死したというデータに...続きを読む唖然とする.
やや民衆よりの立場からの太平洋戦争史。必然的に反戦・自虐史的色合いが濃い。簡単に言えば左寄り。 まあ、そういう本だね、ということで適宜脳内補正を掛けながら読めば、多様な文献にあたりながら、当時の人々の実感を浮き彫りにしようとしているなかなかの労作だと言って良いと思う。しかし天皇の戦争責任にここまで...続きを読む踏み込んで記述している本も珍しいかも。ちなみに南京事件に関する記述は一切無し。 ただ、終戦のあたりからの軍の暴走や、人々の生活の厳しさの記述が長くてちょっと諄かった感じはある。 いずれにしても、僕自身としてはこういった感じのジギャクシテキ歴史観の方が、正直しっくりくる。冷戦が日本の戦争責任をウヤムヤにしてしまい、現代になって改めて近隣諸国から指摘されるようになって、は?今さら何いってんのお前、みたいな反発感情が生まれているのが国内の現状だと思っているが、率直に言えばそれは逆ギレだと思っている。 戦争を仕掛けられた人、巻き込まれた人の恨みは簡単に消えない。たぶん戦後100年くらい、2050年くらいまでは、近隣諸国からヤイノヤイノ言われ続けるのは仕方ないのではないか。いや、もっと長く掛かるかも。戦争の歴史を見る限り、こればかりは時間が解決してくれるのを待つしかないと思う。 そして、それまでの間、そのような批判も、静かに受け止めるのが、日本人としての、然るべき態度だと、僕は思っている。
[ 内容 ] マレー半島上陸と真珠湾攻撃によって開始された「アジア・太平洋戦争」。 なぜ開戦を回避できず、長期化したのか。 兵士や銃後の人々、アジアの民衆は、総力戦をいかに生き、死んでいったのか。 矛盾を抱えて強行され、日本とアジアに深い傷跡を残した総力戦の諸相を描きながら、日米交渉から無条件降伏ま...続きを読むでの五年間をたどる。 [ 目次 ] 第1章 開戦への道(三国同盟から対米英開戦へ;戦争の性格;なぜ開戦を回避できなかったのか) 第2章 初期作戦の成功と東条内閣(日本軍の軍事的傷利;「東条独裁」の成立) 第3章 戦局の転換(連合軍による反攻の開始;兵力動員をめぐる諸矛盾;「大東亜共栄圏」の現実;国民生活の実状) 第4章 総力戦の遂行と日本社会(マリアナ諸島の失陥と東条内閣;戦時下の社会変容) 第5章 敗戦(戦場と兵士;本土空襲の本格化と国民;戦争の終結へ) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
岩波新書のシリーズ日本近現代史の6冊目は、太平洋戦争研究の第一人者である吉田裕(現・一橋大学大学院社会学研究科教授)が担当。 さすがにこの分野を長年手がけてきた研究者の書くものなので、新書ながらコンパクトにまとまっているし、読みやすい。 読みながら思うのだが、やはりこの分野の研究の蓄積量...続きを読むは並大抵のものではない。非常にアカデミックな実証研究から、一般市民の手記に至るまで数多くの刊行物があり、硬軟取り混ぜて記述しているのも入門編としての親切心というところだろうか。 しかしながら、本書には大きな欠陥があると感じる。それはわざわざ「アジア・太平洋戦争」という左派イデオロギーを感じるタイトルを選びとったことと、本書の記述の問題である。 冒頭においては戦場の広がりや対米・対英・対中戦争の区別といった多重的な概念を提唱し、末尾において「アジア・太平洋戦争」の最大の被害を受けたのはアジアの諸国民であることを強く印象づけて書いているにも拘わらず、本書での記述はほぼ大本営と政府の動向のみにしぼられている。 このような叙述の方法は、多様な価値観が交錯する戦争観を埋没化することにつながりはしないだろうか? また、アメリカ、イギリス、中国といった交戦国の戦略なり対日意識が全く記述されていないのには驚いた。東南・東北アジア諸地域における日本軍政・日本のイデオロギーに対する反発・抵抗の具体例についての説明が無いのも片手落ちという気もする。 「アジア・太平洋」という言葉とは裏腹に、非常にドメスティックな問題意識の下に構成されている著作であるということを注記しておく。
読みたい順に読み進めて、そろそろ後半に差しかかっている「シリーズ日本近現代史」。そうこうするうちに、「シリーズ日本古代史」の刊行も始まってしまったので、あんまりのんびり読んでもいられなくなってきた…。 今回は第二次近衛文麿内閣成立から、ポツダム宣言受諾までの太平洋戦争について論じた、「戦史」。最近...続きを読む話題になることの多い強制連行問題や、沖縄の集団自殺問題、都市空襲の是非などについても直近の研究成果を踏まえて記述されており、興味深い。 日本はなぜ戦争に負けたのか、という質問に対しては、次のデータが参考になるだろう。日中戦争以降の軍人・軍属の戦死者約230万人のうち、餓死(または栄養失調で抵抗力をなくし、マラリアなどの伝染病で病死)した人数は60% を越える 140万人。一方、アメリカは、戦争特需によって大恐慌の影響から脱っし、国民総生産が倍増(997億ドル→2119億ドル)するほど、戦時中に生活水準を向上させた。日本人が芋の葉っぱを噛りながら竹槍訓練をしているとき、アメリカ人はビール片手に野球観戦。勝てる道理は無かったのである。
太平洋戦争直前から敗戦までの通史。自虐史観との批判をレビューで見たが、最初と最後にそのような文面も目立つように思える箇所もあったが、本文全体を通して読むとそこまで感じなかった。
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