波多野聖のレビュー一覧
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日本最大のメガバンクを喰らい尽くす、魔の「T計画」が発動!
EFG銀行は絶体絶命の危機に陥った。総務部長としてこの難局に挑む二瓶正平。そして、頭取の椅子を捨て相場師として生きていた桂光義が、義と理想(地域に根差し、異動がなく人が人に信頼を与えるスーパーリージョナルバンク)のために起つ。五条が首謀、最高裁長官を父に持ち家柄で頭取になった佐久間の愛人問題をゆすり、はめる。好きな人を有罪にされた妻の復讐も利用。LBO阻止(買収先の資産を担保に買収)のためと言って発行した高金利の2兆の私募債に株式交換券がついていたが、ヘレンとの勝負に元同僚湯川が助太刀し勝利。結局、汚染問題のねつ造や国宝の流出に絡んで -
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日本最大のメガバンクであるTEFG銀行。ディーラーとして名を馳せた桂光義は専務の地位にいた。ある日、盤石なはずの銀行は、「帝都銀行」の名前ほしさに取引をした国債の暴落を機に巨大負債を抱え、一夜にして機能不全に。暴落した株に群がるハイエナの如き外資ファンドや混乱に乗じて巨利を貪ろうと暗躍する政財官の大物たち―。桂は総務部の二瓶正平と共に生き残りを懸けた死闘に挑む。
現金に見せた紙袋を用意するアイデアは知らなかった。好きな人のために自由に生きる塚本、財務省の闇を抱える五条、父を国に殺された湯川など、いろんな人物が描かれるも、いまいち動機は薄い気がしてしまう。敵は五条とアメリカのHFのヘレンシュナイ -
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感想
シリアス路線なのだろうが、キッカケの設定や私情を挟みすぎなところにどこか現実離れしている部分があり、物語への没入感に欠ける部分がある。
あらすじ
ヘイジこと二瓶正平は、東西帝都EFG銀行の総務課に勤める部長代理である。旧名京銀行から本店に残る数少ない一人である。
TEFGの頭取である西郷は銀行名を帝都銀行に変えたい一心で金融庁長官の五条に相談する。五条は名前を変える代わりにTEFGに超長期国債を5兆円買い入れることを打診する。
専務の桂は、国債の先行きが不安なことを見越して、国債の保有を減らしていたが、ある日の国債の暴落と頭取の秘密取引のせいで銀行が破綻するところまで追い詰められ -
Posted by ブクログ
三菱UFJ銀行のようなメガバンクを舞台に繰り広げられる金融業界の表と闇のお話。
サブタイトル的に記載されている総務の二瓶正平が主人公かと思いきや、主役は相場担当役員の桂光義(二瓶も重要な登場人物ではあるが)。
メガバンクが破綻するかもという大きなストーリーと政治も絡んだ権謀術数を最初のうちは面白く読んでいたが、終盤にかけてご都合主義的な登場人物の関係性に鼻白んでしまった。いくら何でもみんなが知り合い過ぎでしょ。どんだけ世界狭いのよ...。
更に破綻の危機に追い込んだ頭取の行動の理由がまたショボい。三菱という名前をイメージしながら読むと分かりやすいが、銀行の名前だけのために5兆円もの国債引き受け -
購入済み
明智光秀が好きで、光秀と名のつく作品は片っ端から読むようにしている。
本作も書評を読んで「面白そう」とワクワクしながら購入したが、残念ながら
期待したほどではなかった。作者はビジネスパーソンとして成功をおさめた人
らしく、描かれている光秀も戦国武将というよりは、むしろビジネスパーソン
という感じ。多くの競争相手がいたにもかかわらず、光秀が異例の出世を遂げ
たのは、彼がそれなりの人物だったからだろう。戦国時代も現代のビジネス
の世界も弱肉強食、権謀術数がはびこる世の中。最後まで生き残り、勝ち組に
なるのは容易なことではない。光秀がどうやって成功を収めたのか、歴史上の
事実を踏まえ