長尾莉紗のレビュー一覧
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ネタバレ「全史」銘打つだけあって、第二次大戦の終わりからのイスラエルxパレスチナの攻防の流れを逐次追って書かれている。上巻はインティファーダを経てオスロ合意、パレスチナ自治政府樹立までを扱う。
正直、イスラエル内部の予想外のカオスっぷりに頭が痛くなり、酔いそうになった。イスラエル人とはもっと合理的な人々ではなかったのか? ヨーロッパ出身の教育があり、お金もある層がイスラエルという国の運営を行っており、先進的で洗練された圧政を敷いているイメージがあったが、これでは法治国家とは言えないようだ。
暗殺の手際がお粗末で失敗続きでも継続したり、私的なこだわりから効果の薄いターゲットに力を費やしたり、他国の法も -
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OpenAIの初期の出資者でもありAIにも深い理解のある著者の本
ChatGPTとさまざまな方向から未来を語る内容。
そもそも、ChatGPTがこれほどの会話ができることに大きな驚きを誰もが持つだろう。特に英語での会話であるのでここまで会話を引き出せるのか、プロンプトの作り方のプロがやるとこれほどまでにできるのか?(日本語でしかできないがいくつか会話を行ってみた。一月ほどまえではきっとありえなかったほどの深い会話が日本語でもできるようになってきている)
この本をヒントにどのようにAIを助手もしくはパートナーとして利用できるかを考えてゆきたい。
「はじめに」と「第10章」「第11章」が特に興味深 -
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Michelle Obamaさん・Kamala Harrisさんらの自伝に触れて以来、いま目の前のモニターに映る指導者はどんな背景を背負っている/きたのかをぼんやりとだが考えるようになった。政策の前に人となり。
本書の存在を知った直後、第46代アメリカ合衆国大統領の映像を目にしてふと↑の疑問が湧き、読むに至った。決然たる眼差しを見慣れているせいか、あらゆる場面において迷いが見られた時は少したじろいだ。
しかし、と言うかやはり、言葉は実直そのもので、端々から「正しくありたい」という彼の願いを伺わせるものだった。
中盤ご自身の副大統領時代の話を大幅に挟みはしたものの、Putinさんとの軋轢(や -
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まるで映画や小説のように思えるほど臨場感が溢れる内容。
こんな世界があったのかと信じられない気持ちになり、でもそれが事実なのでとてもやるせない気持ちになる。
明日、日本がなくなるなんて今の自分には想像つかないけれど、イスラエルには国の成り立ちからして闘わないいけないと思ってしまう理由がある。
闘いを続ければ続けるほど、どんどん複雑化しているように思う。
教科書的な事実羅列ではなく、色々な立場の人間のリアルな発言があふれている。
著者のインタビューにかけた時間と労力が計り知れないし、それをこの本にまとめたのがすごい。
翻訳も読みやすかった。 -
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国家とユダヤ人を危害から守るためにあらゆる手段を講じるイスラエル。イスラエルの新聞記者が政府・軍関係者への膨大な聞き取り から明らかにした、イスラエルで特殊任務にあたるモサド、シン・ ベト、アマンの3機関による、諜報活動と要人暗殺作戦の初の通史。
めちゃくちゃ面白そうだけど買う人少ないだろうな・・・と思いながら読み始めました。序文からして恐ろしいにおいがぷんぷん漂うんですけど、あまりに平和ボケした日本人にはかなり衝撃的な内容で、でも怖いもの見たさであっという間に読み終えてしまった。この著者、近いうちに消されるとかない・・・よね?ここまでの証言をよく集めたなあと感嘆しかないです。すごすぎる。筆者 -
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ネタバレスパイやその所属する諜報機関の描写は映画や小説といったフィクションの世界ではよく見かけるが、この本には実際のところインテリジェンスの世界がどのようなものなのかが事細かに書かれている。そもそも諜報機関の内情をノンフィクションとして書くことなどできるのだろうかと思ったが、実際著者はこの本を書くのに並々ならぬ苦労をしたことがうかがえる。その情報収集の結果は巻末の100ページ近い注記に見ることができ、情報の正確さのために多大な努力を払っていることが推察された。また、著者がイスラエルにかかわりが深いこともあり、情報源はイスラエル側のものが多いが、著者個人の主張を極力排し中立な立場で事実を書き連ねるように
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黒か白、〇か×かではなく、こうなる確率はいくらなのか? という思考で物事を判断していく。この思考法は今後ますます重要で(今までもそうだったかw)、これが人はビジネスでも他でも決定的に差がつくと思う。著者はポーカーのトッププレイヤー。計算で完結できるチェスではなく、ポーカー的な「運」が左右するのが社会であり、確率に賭ける思考法を具体的に伝える。
とても有用な本なのだが、一つ。この手の本は結構読んでるほうの自分でもちょっと読みにくいと感じて頭が他のこと行ってしまったことが数回w。英語のアメリカ的表現が直訳調の日本語になって意味が通りにくい。もう少し日本語として飲み込みやすくして欲しかったと個人的に -
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アメリカが国際秩序のサポート役を降りた後の世界について、様々な切り口から推論するシリーズ下巻。下巻では、エネルギー、製造業、農業が主な切り口です。
「アメリカが国際秩序の維持管理役(いわゆる”世界の警察”)を降りる→自由貿易体制が崩れる→世界が分断化される」というのが前提となっています。その状況下で、上記の分野がどういう方向へ進むのか、というのが下巻の内容です。
「世界が分断化されるので、この数十年世界が享受してきた”安く・大量に”物が溢れる生活は消え去り、ブロック化された世界各地で完結したサプライチェーンに帰結せざるを得ない→今よりもより不自由で不安定な世界になる」というのが一貫した主張で -
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上巻に引き続き、今度は石油やその他のエネルギーや金属資源、工業製品、食料(農業)の観点から世界を俯瞰。
産業の発展に欠かせなかった灯りは、まずは鯨油、そして石炭と続き、最終的に石油が使われるようになった。その後、石油は主にガソリン、石油精製品に使われるようになり、電力は天然ガスにシフト。石油は中東、旧ソ連、北米で算出されており、特にカナダのサンドオイル、アメリカのシェールオイルにより、アメリカは石油すらもある程度自給が可能に。また天然ガスもシェールガスと呼ばれる副産物で確保可能。
グリーンテックはそのコストからしばらく本格的な普及は難しく、電気自動車自体が実はその製造段階から多大なCO2を -
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地政学は面白い。歴史であれ政治・経済であれ、その場所の持つ特性からは逃れられないから、地政学を出発点にして考えると見えてくることが多いというのはよくわかる。そういう意味で、これからの世界を地政学の視点を基盤にしてみるとこんな風になり得る、と仮説を立ててみたのがこの本。資源や製造業など、個人的にはざっくりした常識程度の知識しかない私にとっては、それぞれどこでどんな風に、どんなものが作られて、どんな風に輸送されて現代の世界ができ上っているか、というのが理解できるという意味では「社会科の勉強」としてとても面白かった。
半面、グローバリゼーションを推進してきたアメリカ人の視点から“グローバル後”を見