山本芳久のレビュー一覧

  • 宗教のきほん 「愛」の思想史

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    ネタバレ

    愛をテーマに、プラトンのエロースからアリストテレスの友愛といったギリシャ哲学、アウグスティヌスから著者が専門のトマスアキナスまで、キリスト教に限らず哲学のエッセンスが分かるのが良かった。
    単なる哲学の解説ではなく自分の心のあり方を考えるきっかけにもなる。
    アウグスティヌスが神への愛を語る「告白」の解説では「まず働きかけてくるのは神の側だと言うことです」という。何かを追い求めるのではなく、出逢った御言を受け入れる、受動的な態度が印象深い。
    トマスアキナスでは、感情論について、感情は受動的な仕方で生まれてくるという。自己愛があってこそ隣人愛が生まれる、という説明に、著者の温かさを感じた。自己愛と隣

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    2022年11月28日
  • トマス・アクィナス 理性と神秘

    購入済み

    読みやすいです

    『愛のあるところ目がある』という一文にひかれた読みはじめました。
    トマスアクィナスの著作に興味はありますが、哲学と神学の素養がなく、
    ボリュームもすごいのであきらめていましたら、このとっつきやすい本が
    見つかってよかったです。カトリックの深さ広さを感じる一冊と思います。
    なぜかガンバロウと思いました。

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    2022年08月13日
  • 世界は善に満ちている―トマス・アクィナス哲学講義―(新潮選書)

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    授業で指定されて読んだ本。トマス・アクィナスの感情論が分かりやすく、かつ明確に示されていた。愛があらゆる感情の根源であり、欲望されうるものの心における刻印こそが愛。欲望されうるもの=善が自分の周囲に転がっている可能性に気づくことで自分から見える世界はより豊かなものになりうる。

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    2022年05月24日
  • 世界は善に満ちている―トマス・アクィナス哲学講義―(新潮選書)

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    トマス・アクィナスの「神学大全」という大作のうち、感情論にテーマを絞ってトマス哲学の核心的な位置づけと見なされる肯定の哲学という観点から講釈いただけております。哲学者と学生の対話形式で綴られていますので、取っつきやすくかつ日常的な例を挙げてながら進めているので、自分の経験とリンクさせて理解が深まる。

    喜びや希望といった正の感情、絶望や恐れ・忌避などの負の感情含めすべての根源的な感情として「愛」があるのだ。絶望・恐れ不安に襲われている際にも、そこには対象「欲求されうるもの」への愛所以という論理を心に留めておくことで、直面している悲惨な現状に対して少しでも拠り所として機能するのではにないか。

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    2022年02月17日
  • 世界は善に満ちている―トマス・アクィナス哲学講義―(新潮選書)

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    この本を読み終えると、ホントに「世界は善に満ちている」と思える。
    最初はなんか偽善的?なタイトルだなぁと思った。それに「トマス・アクィナス哲学講義」というサブタイトルが付いている。ものすごく難しそうで到底読みきれないと不安に思いながら手に取る。
    ページを開くと対話形式になっている。学生と哲学者。少し読むと、とても読みやすいことに気づく。時々引用されている原典の文は、全く歯が立たない、チンプンカンプンなのだが、本書にも書かれている通り、対話になった部分を読んでいくと、なんと、最初全く意味が取れなかったものが、あーそういうことか、と一応わかるようになるのがすごい。
    内容は、今の私のために書かれてい

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    2021年06月24日
  • 世界は善に満ちている―トマス・アクィナス哲学講義―(新潮選書)

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    中世ヨーロッパの哲学者トマス・アクィナスが記した『神学大全』のうち「感情論」にフォーカスして、教授と生徒の対話形式で人間の感情に関する洞察をなぞる本。
    つい先日、自分も「感性」について考察したいたこともあり、それはもうノリノリで読めた。
    トマスの感情論は感覚的な説得に依らず、論理的に心の動きを分析することに特徴を持つ。
    導入で「希望」という感情の要件を
    ①善であること
    ②未来を対象とすること
    ③獲得困難なものであること
    ④獲得可能なものであること
    とし、もし④が不可能であるならばそれは「絶望」の要件となると示す。「希望」と「絶望」、対極に位置する感情が紙一重の要件境界をまたぐことによって鮮や

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    2021年06月08日
  • NHK「100分de名著」ブックス アリストテレス ニコマコス倫理学 「よく生きる」ための哲学

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    買ってから気付いたが、この前読んだ『トマス・アクィナス』と同じ先生の著作。
    当然、アリストテレスの『ニコマコス倫理学』の話なのだが、巻末付録として、トマス・アクィナスの『神学大全』を中心とした著作にどう影響したかに触れられている。
    その前の『アリストテレス入門』も含めてあまり入ってこなかったのだが、これから読めば良かった。これは分かりやすかった。

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    2026年03月19日
  • キリスト教の核心をよむ

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    世界史の授業をまともに受けたことがなく、
    今まで宗教によってそれぞれの聖書がある
    と思っていたので、共有している聖書がある
    ということに驚いた。

    本当にざっくりとした話ではあるため
    ある程度知識がある人には退屈なのかもしれないが、
    超初心者には大変ありがたい1冊。

    宗教といえば神へ救いを求め自ら陶酔するイメージがあったが、旧約聖書では神側から
    あれこれ人間に絡むし、神からお告げをもらえる人間も決して聖人ではないことはおもしろいと感じた。
    罪も人に迷惑かけるとかではなく、
    神を信じないことというニュアンスが強いみたいで
    かなり不思議な感覚だった。
    そして、神がいるならどうしてキリストはあんな

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    2026年02月25日
  • 三大一神教のつながりをよむ

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    タイトルのとおり、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の関係性を解説した本。
    なんとなくわかってはいたけどモヤモヤしてたところが解消できた。一神教の宗教問題は日本人が本質的に理解するのは難しい気がします。八百万の国だからね。分かり合えないことを理解したうえで認め合うことができるのか。

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    2026年02月15日
  • NHK「100分de名著」ブックス アリストテレス ニコマコス倫理学 「よく生きる」ための哲学

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    めっちゃ分かりやすい。めっちゃ分かりやすいって事は、多少省略してるんだろうな?と思うけど、とても簡潔で読みやすかった。
    ニコマコスを勉強したい学生の最初の一歩として、間違いなく良い本だと思う。100分de名著はマジで外れが無い、学生の目線では。

    最後ここまで書いたんだから良いだろみたいなノリで自分の専門領域のアクィナスの話始めたの面白かった。

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    2025年06月20日
  • 三大一神教のつながりをよむ

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    ユダヤ教・キリスト教・イスラム教を、三大一神教(セム的一神教)として統一的に捉え、それぞれの共通点・相違点を聖典などを読み解くことで分かりやすく解説してくれる良書

    啓示・キリスト・アブラハムなどこれらの宗教における重要なファクターがそれぞれの宗教でどのように扱われてきたのか、著者の一般人に寄り添った書き方で要点を掴んで書かれている

    さらに、話は宗教間対話にまで及び、対立構造を取られることも多いこれらの宗教について、過去から現代までの学者の文献を引用して、対話に至るまでの必要不可欠な要素を導く。「みんな違ってみんないい」というような「多元主義」は果たして本当に正しいと断言できるのか?

    簡潔

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    2025年05月15日
  • 三大一神教のつながりをよむ

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    対立的に語るより、こうして一神教としての共通点から読み解いた方が、本質的な部分が見えてきやすい。直近でユダヤ人新書を読んだこともあり、そこと絡めての見通しもつけやすかったし、自分的な読むタイミングもバッチリでした。

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    2025年05月02日
  • キリスト教講義

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    クリスマスも近いし、キリスト教について少し詳しく知りたいなと思い手にした本。若松英輔さんのような穏やかな雰囲気を作れるのが、キリスト教というものであれば、ぜひ知りたいと思いました。対談形式のため、読みやすく、お二人の熱を感じられました。
    巻末にブックリストもついていて、今後時間をかけて読んでいきたいなと思います。

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    2024年12月18日
  • トマス・アクィナス 理性と神秘

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    神学大全は全く馴染みがなかったが、アリストテレスの考え方を取り入れて新しい解釈をしているのが面白かった。

    味わい深くもう一度読みたい。

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    2024年06月01日
  • 宗教のきほん 「愛」の思想史

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    著者は中世哲学を専門とする東大教授である。本書はカトリック入門または中世哲学入門としても読める良書だった。キリスト教は「隣人愛の宗教」であるが、それは「自己愛否定」で「自己犠牲を推奨している」と思われやすい。しかしそれがいかに一面的な偏見であるかを、本書は丁寧に解き明かしてくれている。意外と類書の少ないテーマであり、キリスト教ひいてはカトリックに関心をお持ちの人にお勧めできる一冊となっている。

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    2024年03月27日
  • 危機の神学 「無関心というパンデミック」を超えて

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    祈る、そして感じること。
    読み直しから始めて改めて原点に戻る。コロナはそれに気づかせてくれたのかもしれません。

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    2023年09月21日
  • キリスト教の核心をよむ

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    キリスト教って大きい宗教で、歴史上ではたびたび戦争の火種になったりしていて、カトリックとプロテスタントがなんとか…キリストが3日後に蘇って、聖書があって、なんか教会でミサする?
    20代後半に差し掛かるタイミングでこんなことじゃいけないかもしれない!と思い、1番わかりやすそうだったのでこちらを読んでみました。
    そもそもキリスト教とは、聖書とは、そしてその教えの本質とは、といったことがとてもシンプルにまとめられています。なんといっても回りくどいことが書いておらず、飽きないうちに読み終わるボリュームが良いです。巻末に推薦書も載っているので、これを足がかりに気になった部分から今後も少しずつ知見を深める

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    2023年03月15日
  • 宗教のきほん 「愛」の思想史

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    宗教的なエッセンスをふんだんに含みつつも、哲学者や歴史家からみた愛というものを取り上げている。

    気付かされる事も多く、また歴史的意味でも興味深いものだった。

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    2023年01月14日
  • 世界は善に満ちている―トマス・アクィナス哲学講義―(新潮選書)

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    感情が受動的なものであるという点、東洋哲学や心理学と共通の何かがある気がする。
    感情が生まれる過程を微分し解きほぐす説明に、感情の嵐に巻き込まれないヒントがありそうだ。
    心理学やらが新たな発見だと言っているようなものと近いのではないか。心の本質的なところは、すでに遠い昔に観想されていたのだなあ。

    印象的な言葉
    ・感情passioは英語のpassive受動的の語源。passioは外界の影響を受動して生まれてくる心の動き全般のことを指していてそれをここでは感情と呼んでいる(p38)
    ・トマスの感情論を手がかりにすることによって、恐れと絶望は対象を異にした根本的に異なる感情だということがわかってき

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    2022年11月30日
  • 世界は善に満ちている―トマス・アクィナス哲学講義―(新潮選書)

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    情動の根源は愛であり、愛がなければ感情が無くなり、世界に対して無関心になってしまう怖さを感じた。適切な情動は、どんなものであれ、善い感情であるという考えは勉強になった。悲しいという感情も、適切なものであれば、善いものなのである。

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    2022年02月22日