山本芳久のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自分のキリスト教への理解が浅はかなもので、「信じる者は救われる」的な、ある意味、思い込みの世界なのかとどこかで思ってしまっていた。トマスも恐らくは一般人の反応はそんなものだと分かっていて、聖書や、アウグスティヌスといった過去のキリスト教の偉人たちの言葉、それらに加えてこの時代に逆輸入されたアリストテレスの思想から、きっとこういうことだ!ということを論理立てて説明していったのだと思う。
現代では科学的に否定されているため、聖書の物語が史実なのか今更論じられることは少ないが、しかしそれも、人間の認知できない世界があるなら否定し切れるものでもなく、少しキリスト教を信じる気持ちも分かった。自分には、ほ -
Posted by ブクログ
ネタバレキリスト教初心者にはすごくいいのではないかな、と初心者は思った。ゆったりとした語り口調で、それこそ教会で説教を聞いている気分になってくる。
キリスト教という膨大すぎるテーマを、「旅」を軸に据えて噛み砕いていく本書。「神とはどんな存在なのか」や「キリスト教は現在においてどんな役割」があるのかというところまで話が広がっていく。
個人的に驚いたんだけど、「アブラハムには7人の子」って歌、神から最初に接触されたアブラハムだったのか。アブラハム自身は何も主張せず、善人でもあり悪人(というか過ちを犯す人)でもあり、けれど主を信じるという態度の人らしい。だからユダヤ、イスラム、キリストの3つの宗教それぞれに -
Posted by ブクログ
トマスという人物は中世キリスト教の支配する思想の中でアリストテレスの合理性を結合させた開明的な人物という印象に改められた(というか歴史に一行以上には知らなかった)。また、凄まじい大著である神学大全ですらトマスの全著書の7分の1であるに過ぎず、アリストテレスや旧新約聖書への注釈、様々な同時代人との対論を残しており、40代で亡くなったことを考えると歴史的な知の巨人であったことがわかる。が、現代から彼の思想を見る意義は、著者がいろいろとこの新書の中で述べているが、アリストテレスの合理性とキリスト教の神秘性を合わせただけでなく、昇華させたところに意義はあるように見えるが、それ以上のところは私には理解で