山本芳久のレビュー一覧

  • トマス・アクィナス 理性と神秘

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    本屋でタイトルに惹かれて衝動買い。キリスト教嫌いが多いこの国では珍しい「神学者トマス・アクイナス」の入門書である。一般には無視されがちな「神」や「天使」の問題にも正面から扱っているところに好感が持てる。個人的には特に第三章の「徳論」は大いに知的刺激を受けた。近代のカトリック思想に大きな影響を与えた神学者であるだけに、”カトリック入門”としても読める一冊だと思う。

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    2019年07月12日
  • トマス・アクィナス 理性と神秘

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    自分のキリスト教への理解が浅はかなもので、「信じる者は救われる」的な、ある意味、思い込みの世界なのかとどこかで思ってしまっていた。トマスも恐らくは一般人の反応はそんなものだと分かっていて、聖書や、アウグスティヌスといった過去のキリスト教の偉人たちの言葉、それらに加えてこの時代に逆輸入されたアリストテレスの思想から、きっとこういうことだ!ということを論理立てて説明していったのだと思う。
    現代では科学的に否定されているため、聖書の物語が史実なのか今更論じられることは少ないが、しかしそれも、人間の認知できない世界があるなら否定し切れるものでもなく、少しキリスト教を信じる気持ちも分かった。自分には、ほ

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    2026年03月15日
  • NHK「100分de名著」ブックス アリストテレス ニコマコス倫理学 「よく生きる」ための哲学

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    万学の祖 アリストテレスの著書「ニコマス倫理学」の入門書。今読んでも全く古くなくて、むしろ今の時代においてさらに輝きを放つ古典中の古典。何度も読んで、その都度新しい発見や気づきを得られる、これが古典を読む醍醐味ですね。

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    2025年08月27日
  • キリスト教の核心をよむ

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    ネタバレ

    キリスト教初心者にはすごくいいのではないかな、と初心者は思った。ゆったりとした語り口調で、それこそ教会で説教を聞いている気分になってくる。
    キリスト教という膨大すぎるテーマを、「旅」を軸に据えて噛み砕いていく本書。「神とはどんな存在なのか」や「キリスト教は現在においてどんな役割」があるのかというところまで話が広がっていく。
    個人的に驚いたんだけど、「アブラハムには7人の子」って歌、神から最初に接触されたアブラハムだったのか。アブラハム自身は何も主張せず、善人でもあり悪人(というか過ちを犯す人)でもあり、けれど主を信じるという態度の人らしい。だからユダヤ、イスラム、キリストの3つの宗教それぞれに

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    2025年04月03日
  • 世界は善に満ちている―トマス・アクィナス哲学講義―(新潮選書)

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    善(よいもの)に導かれた愛(好きという気持ち)がすべての感情のもとになる、というトマスの感情論をひも解いていくことで現代の私たちの生活をも照らそうとする内容。キリスト教神学の視点はほとんどなくて、宗教に抵抗のある一般層向けになっている。私は自己啓発的な話ではなくて神学のほうが読みたかったので肩透かし感はあったけど、トマスの雰囲気はなんとなく掴めるようになった気がする。精緻でありながら、アリストテレスらしい有機的な解釈、明るい哲学。
    神学大全の文章をものすごくかみ砕いて説明してくれて非常にわかりやすかった。

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    2022年04月10日
  • トマス・アクィナス 理性と神秘

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    トマスという人物は中世キリスト教の支配する思想の中でアリストテレスの合理性を結合させた開明的な人物という印象に改められた(というか歴史に一行以上には知らなかった)。また、凄まじい大著である神学大全ですらトマスの全著書の7分の1であるに過ぎず、アリストテレスや旧新約聖書への注釈、様々な同時代人との対論を残しており、40代で亡くなったことを考えると歴史的な知の巨人であったことがわかる。が、現代から彼の思想を見る意義は、著者がいろいろとこの新書の中で述べているが、アリストテレスの合理性とキリスト教の神秘性を合わせただけでなく、昇華させたところに意義はあるように見えるが、それ以上のところは私には理解で

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    2018年01月28日