エイドリアンマッキンティのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレもしかしたら誘拐された娘が解放されて終わる第一部だけで物語を閉じてしまってもよかったかもしれません。強烈に後味の悪い話になるでしょうが。
とはいえ第二部では、事件後の被害者であり加害者である主人公たちの精神的に疲弊していく様子、これからずっと不安や終わりのない閉塞感を抱えて生きていくこと、そこから脱却しようと行動する、それと交互に黒幕たちのエピソードがあり、短い場面展開でどんどん読ませていく手法にのせられて物語の先へ先へ。
最後はハリウッドアクション映画みたいな展開でしたが、まあ満足。
メキシコカルテルの人質制度とチェーンレターから着想を得たとのことに感心しました。 -
Posted by ブクログ
IRA全盛時代のかなり荒れた時代のアイルランドを舞台にした警察小説でかなり評価された作家なのだけど思ったような儲けが出ないということでUberのドライバーに転身していたというから驚き。大家のドン・ウィンズロウが才能を惜しんで自分のエージェントを紹介して書かせた作品、ということのようで興味津々で手にとってみた。本作の舞台は現代のアメリカでタイトルから想像できるとおり誘拐がテーマ。シングルマザーで癌闘病中の主人公の一人娘が拐われる。解放の条件は身代金を払うことと別の子供を攫って同じように身代金を払わせ別の子供を拐わせること。いわば被害者が加害者を兼ねる形になり苦悩も深まるのだが全体を監視しコントロ
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Posted by ブクログ
ネタバレ血の日曜日事件に代表される紛争真っ只中の北アイルランドが舞台。
カトリックでありながらプロテスタント優位の警察で奮闘するダフィが主人公。
テロ組織絡みの殺人事件が発生し、一旦は同性愛連続殺人事件に物語が進んでいくが、最後はまた紛争絡みに戻る。
ラストのダフィが襲われたあたりからはMI5も参戦し、イギリス連邦にまたがって事件は広がり、怒涛のラストを迎える。
北の大地でカトリックでアイルランド紛争、もう設定そのものがハードボイルドである。
また、アイルランドの日常が何ともなまなましい。
車に乗る前に爆弾が仕掛けられているかどうかを確認する、
パトロール中にデモに巻き込まれ狙撃される、など -
Posted by ブクログ
ネタバレチャールズ皇太子とダイアナが結婚式を挙げる時代のアイルランドを舞台にしたミステリー。同性愛者が連続で殺される事件を主人公のダフィー巡査部長が解き明かす。ダフィーはどこか一匹狼の、ある意味よく小説に登場する刑事であり、キャラの魅力で本作を読み進められる。後半は意外な真相に迫り、ダフィーが危機に陥りながらも逆転するところなどでは心拍数が上がる。
さて、本作品ではイギリスとアイルランドの複雑な関係について少し知識を入れてから読んだ方がもっと楽しめると思う。IRAは知っていたけど、それ以外の組織は知らないので、混乱した。また、カソリックとプロテスタントの関係も予備知識として持っていた方が良い。 -
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