エイドリアンマッキンティのレビュー一覧
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スピーディでスリルがあり、面白い!
そんなチェーン繋げられるのか、色々と危ういのに、他に道が無いと思わせる切実さが生々しく、力強い。計画の全体像の壮大な底知れなさより前に立つ、操る側と操られる側も地続きな人々のサイズ感。他人事では無い、一枚隔てた、そこにある、この世界。
スカスカのようでがっつり絡み...続きを読むPosted by ブクログ -
元刑事のショーンに保安部が依頼したのは、IRAの大物テロリストにしてショーンの旧友であるダーモットの捜索だった。復職を条件に依頼を引受けたショーンは任務の途中で、ダーモットの元妻の母に取引を迫られる。4年前の娘の死の謎を解けば、彼の居場所を教えるというのだ。だがその現場は完全な“密室”だった…オース...続きを読むPosted by ブクログ
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ショーン・ダフィのシリーズ第三作。難事件を解決する腕は誰もが認めるものの、独断専行の行動によってお偉いさんたちの覚えが悪く、仕事も資格も取り上げられ、自らを追い込まれることが多い主人公。IRAによって荒廃した1980年代前半の北アイルランドの不穏な情勢を背景に、サバイバリストのように自分の規範で行...続きを読むPosted by ブクログ
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「ショーン・ダフィ」シリーズ第3弾。相変わらず車に乗る前に爆弾がないか下を覗かないといけない日々。80年代の北アイルランド。宗教的対立があり、カソリックの刑事ダフィは裏切り者と呼ばれている。職を追われ、復帰のために受けたある捜査。そして密室事件。本格推理ものとしても面白い。対立が激化して命を、警察を...続きを読むPosted by ブクログ
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エイドリアン・マッキンティのショーン・ダフィシリーズ第一弾。アイルランド紛争化の北アイルランドを舞台としたシリーズ。
手首を切り落とされた死体が見つかる。その手首は別人のもので、体の中からはオペラの譜面が発見される。紛争処理に人員を取られ、普通の捜査もままならない中、もう一体の死体が発見され。。。...続きを読むPosted by ブクログ -
面白かったー。ミステリーとしては、御都合主義で主人公ショーンの頭脳で解決というより、運で真相が判明した感はある。地道に積み重ねる捜査は、決して無駄ではないがスマートとは言えず、青天の霹靂のような救いや発見があり、ようやく点と点が結びつくような感じ。だが、捜査過程は、事件の真相がどこに転がっていくのか...続きを読むPosted by ブクログ
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1981年の北アイルランドを舞台にしたノワール小説。この時代と場所が馴染みがなく、興味を惹かれた。アイルランドが複雑な歴史背景を持ってる事は何となく知っていたが、こんな終末世界のような殺伐、退廃した地域だったとは知らなかった。主人公ショーンの語りからはその当時のそんな空気感が伝わった。カトリックで警...続きを読むPosted by ブクログ
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ミステリ作家・阿津川辰海による詳細なるシリーズ解説がすべて言い尽くしている。(ウィキによると十冊以上ものミステリ作品の解説を書き、読書日記を月二回もWeb連載しているらしい。)Posted by ブクログ
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紛争真っ只中の北アイルランドの刑事ショーン・ダフィ警部補シリーズ第2作。相変わらずの軽口と音楽ジョークが笑えるけど、北アイルランドの80年代ってこんなにデンジャラスなのね。映画ベルファストがそのまま少し時代が進んだ感じ。
デロリアン含めて魅力的なストーリーと登場人物たち。事件解決の進み具合がとっても...続きを読むPosted by ブクログ -
管轄、域を超える事件
事件は富豪家族の不可解な殺害で大胆に素早く動くダフィー刑事らが捜査する。原因は「主犯格3人の分配金問題で仲間割れ」、一人の男が兵器密約計画を立てた男の両親、その男、その恋人、友人を殺害、さらに兵器製造工場のもう一人の主犯格管理専任者へと証拠隠滅を図り殺害計画。事件は国家機密と警...続きを読むPosted by ブクログ -
80年代のアイルランドを舞台にした警官ショーン・ダフィシリーズが有名な作家。第一作だけ読んで続きを読むのを迷ってやめていた…。
本作はどこかで誰かが推してて解説も杉江松恋だから間違いなさそう!って思ったらその通りでした。
一時は作家を辞めてUberドライバーやってた著者にアメリカ向けの本作を書かせた...続きを読むPosted by ブクログ -
ショーン・ダフィシリーズ四作目。
裏表紙には「第四弾にして最高潮」とあったし、
訳者もぜひここまで翻訳したいと力を入れていたけど、
ちょっと肩透かしに遭ったような感じ。
金持ちの夫婦が殺され、息子が行方不明と単純な事件だと、
部下のクラビーにまかせるダフィ。
だが、息子は自殺で見つかり、その恋人...続きを読むPosted by ブクログ -
ショーン・ダフィシリーズ三作目。
ただの巡査部長に降格されていたダフィは、
さらに一般人をひいて怪我をさせた罪を着せられ、
退職に追い込まれる。
そこへ、MI5が助け舟を出してくる。
幼なじみのIRAメンバーを探し出すことを条件に、
復職したダフィ。
捜査をはじめると、今度は幼なじみの元妻の母から...続きを読むPosted by ブクログ -
ショーン・ダフィシリーズ二作目。
フィンランド紛争が発生し、
不景気は相変わらず、
ダフィも車の下を覗き込んで爆弾がないこを確認するのは
相変わらずだが、
前作ほど緊迫感漂う感じではない。
またもや切断された死体が
工場の跡地から発見され、アメリカ人だと判明。
死体が運ばれたスーツケースの持ち主...続きを読むPosted by ブクログ -
「パードレはもいない」の後ろの広告で見て。
最近読んだ同じ様な暴動の話よりも、
北アイルランドの暴動のこの話の方が面白かった。
社会背景の配分量が多すぎないのが良いのだと思う。
プロテスタントのエリアで、
主人公の巡査部長ショーンがカトリックだというのも。
死体の切り取られた右手は別人のものだっ...続きを読むPosted by ブクログ