飴村のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレバス事故によって陸上部の仲間たちを失ってしまった夏瑚と碧人の感情がつぶさに表現されていました。皆には訪れなかった明日。自分たちにだけ訪れた今日。幸せになっていいのか?と悩む彼女たちに、読んでいる私も心を震わせられました。
託された想いや願いが重すぎて、一人ではとうてい背負いきれない。だからこそ、二人で手を取り合って生きていく。とても素晴らしいエンディングだったと思います。
夏瑚の周りには、沢山の支えがあったのも素晴らしかったです。両親や妹を始め、鴨ちゃん先生や篠宮さん。そして、亡くなってしまった美冬。皆の励ましの言葉が、夏瑚と碧人を前に進めてくれました。
ストーリーは重たいですけど、とてもピュ -
Posted by ブクログ
片道数時間の旅で人生が変わるなんてことはないけれど、変わるきっかけになることはある。
過去の自分と向き合うために、今の自分を見つめ直すために、過去の約束を消化するために…
それぞれ何かを抱えて出会った四人が少しだけ旅をするお話。
夏休み最後の日じゃなくて、終業式(夏休みが始まろうとしてるところ)というのがいいよさんらしいなと思うなど。
正直どの四人も未完成な大人予備軍の年齢だけあって幼くて危なっかしくて(時折ため息出ちゃいそうなことも)おいおい大丈夫か?おばちゃんついていこうか?とお節介したくなるのだけれど、10代ってこうだよなぁと遠い昔を思い出してしみじみする。
四人がめちゃくちゃ成 -
Posted by ブクログ
なんとなくタイトルに惹かれたので読んでみました。結末をズバリ言っているようなタイトルの割には、かなり序盤で若い男女が死を迎えたので「あれ?」と思いましたが、どうやら第一作からの続きのお話だったみたいです。
とはいえ、これからの人生をどう生きるべきかを考えさせてくれる、とても良い本でした。
今、何気なく過ごしている日常が、とても幸せなんだということと、人生には必ず終わりがあるので、この幸せは期限付きのものであるということを教えてもらいました。
ちゃんと意識をしてあげないと、今の日常が永遠に続くようだと錯覚してしまいますが、この本がその部分をちゃんと教えてくれました。
ありがたいです。
① -
Posted by ブクログ
余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話、通常「よめぼく」に出てきた主人公の友人である三浦綾香のストーリーである。
22歳になった綾香の恋愛と成長の物語を描いている。ひょんなことから訪れた場所で悲しみへの向き合い方、自身の過去と重なる人たちとの出会い物語が動き出す。
悲しいこと、辛いこと経験を乗り越えようとしていた綾香がある人の言葉をきっかけに乗り越えるのではなく常に共に生きていくことが大事と気づけたところは良かった。乗り越えるということは悲しかったことが悲しく無くなることだと思う。そういう風にできる人はなかなか少ない。その経験を糧にしたり時々思い出して今を生きることが大事であると感