小幡績のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2020/09/29 小幡績 アフターバブル☆☆☆
資本主義のダイナミズムの本質は「バブル」
商品バブル 石油・金・ダイヤモンド・資源開発
資産バブル 不動産・フロンティア
金融バブル 債券・株 実物経済に対する資産経済
株は究極のバブル 未来の夢をお金にする
イノベーションという名のバブル
これらバブルのガソリンが「金融緩和」「財政拡張」
そして究極は「戦争」
戦後、裏付け資産のない「管理通貨制度」「米ドル覇権体制」が確立したが
米国経済の衰退とともに、「帝国主義的な搾取体制」が強まっている
ITとGAFAのフィクションで「ドル覇権体制」を堅持しているが
ドルのバランスシートが巨大化するに -
購入済み
アベノミクスの実態
現在の日本の政治、経済の現状をこれほどまでに正確に把握し、将来への指針を示した名著に感激しました。
願わくば、政治家と言われる人や、マスコミ関係者がこの本の内容を理解し、国民を導いてくれることを望みます。 -
Posted by ブクログ
この20年の間に日本経済から失われたのは、新しいものを生み出す力だ。
人が力をつけないといけない。新しい知識やイノベーションを生み出す力を持った人がその社会に溢れていることが、持続的経済成長の唯一の道なのだ。
人の成長なくして経済の成長なし。
まず人を育てよう。
第一に、自己投資だ。基礎的な能力は、学校教育や職業訓練などで高めることが必要だ。
第二に、実践的な人的資本への投資だ。勉強にならない仕事、自分が成長しない仕事では意味がない。
政策としては、初等教育の充実が最優先だ。学校強化する。手を軸に、基礎教育、実践的職業訓練の基礎となる教育、この2つを徹底的強化する。
具体的には各都道府県に -
Posted by ブクログ
まずリフレとは何か、なぜリフレなのかから始まって、それが今の日本にそぐわない、ってかまずそれがムリでリフレは外野がデカい声で言ってたのを安倍さんが信じちゃったものだとゆう。
それ自体はともかく、経済学の知識で知らなかったことや自分の理解を覆す話があって面白かった。
例えば国債は流動性が高いからめちゃくちゃ需要があると、だから値が下がるとみんな買っちゃうからヘッジファンドが仕掛けてもムダだったこととか、でもみんなが日本国債売りに走ったら銀行が危機、それを止めるために国が資本入れればまた国債乱発、とゆう財政危機スパイラルの話とか、インフレの様々なメリットが実はそうでないとか、金融政策のタコヒモ理論 -
Posted by ブクログ
金融バブルに関する解説書。バブルであったがゆえにバブルが投資家を引き付けること、バブルに乗った投資家はそれがバブルであることを十分に知っていたこと、バブルの発生が必然で何がバブルであるかは偶然であること、など金融バブルおよび著者が名づけたリスクテイクバブルについて非常に腑に落ちる解説(仮説)になっています。サブプライムローンの仕組みとその崩壊過程についても分かりやすい説明になっています。
第4章から第6章の2007年2月末から2008年3月の約1年間に渡るサブプライムバブル崩壊を時系列で追った記述は、場合によってはかなり退屈な内容になりがちな中、投資家の想定される心理を描いてスリリングなも -
Posted by ブクログ
金融に疎い自分にとっては初めて知ることが多くてとてもためになった。
まず経済と金融が逆転し、膨張を続ける金融資本。実体経済には限界があるために資本の希少価値も下がるが金融工学や証券化を通して金融の世界の中での価値を上げる。実体経済を離れた金融資本の自己増殖はねずみ講と同じシステムで維持され、ねずみ講と同じように破綻する。それがバブル崩壊。
そして証券化の意義について。証券化でリスクをオーダーメイドにすることで価値を作り出す。また証券化によって今まで投資対象にならなかったものが「商品化」され、これにより流動性リスクが大きく改善される。そして資産がもたらす利益などから視点がリスク・リターンを軸にす -
Posted by ブクログ
著者は、小幡氏である。東大卒ー大蔵省ーハーバード卒 〜 で現在は慶應准教授。
基本的には、経済学者だと思うがその分野は「行動経済学」だ。今流行の分野であり、
今後最も注目を集める分野であると思う。
本書の内容は、資本主義は「ねずみ構」である。これから始まる。そして、サブプライムの
本質は、流動性リスクの構築であり、バブルは作られた。ただし、そのメカニズムの理論は
ない。そして、経済が回復するには、今以上の激痛を受けて、初めて正常化する。その
覚悟をしておくのは間違いではない。って感じ。
鋭い。そしてやっと本質が分かったって感じが最も強く残った印象である。
そして、本書のポイントは上記にも書 -
Posted by ブクログ
資本主義とは「ねずみ講」である、
という身も蓋もない話
(そして、それは本質かもしれない)
が述べられる。
バブルの発生と崩壊について、
後付けではあるものの、
時系列で説明される4〜6章が面白い。
今(2011年8月)の株安、円高の状態も、
同じように、投資家心理からの説明を
考えてみたい。
[more]
(目次)
第1章 証券化の本質
第2章 リスクテイクバブルとは何か
第3章 リスクテイクバブルのメカニズム
第4章 バブルの実態―上海発世界同時株安
第5章 バブル崩壊1―サブプライムショック
第6章 バブル崩壊2―世界同時暴落スパイラル
第7章 バブルの本質
第8章 キャンサーキャ