あらすじ
リフレとは、インフレをわざと起こすことである。
リフレ政策は、2012年12月の衆議院解散総選挙で、デフレ脱却のためにリフレ政策をとることを公約に掲げて、安倍自民党が総選挙を圧勝したことから、一躍、一般にも有名になった。
しかし、これは最悪だ。善意で主張した政策が、誤った政策だからだ。しかも、それが国民に受けている。彼は、さらに正義感を強め、日本のために、自分を犠牲にしても、リフレ、インフレを起こすことを主張するだろう。誤った政策を実現するために。
しかし、リフレは、最悪である。日本経済が崩壊する可能性があるからだ。なぜなら、リフレが国債を暴落させるからである。国債が暴落すれば、国債を大量に保有している銀行は、経営破綻に追い込まれる。その結果、金融危機から実体経済の危機へ……。
たしかに、リフレ政策を取るとハイパーインフレが起きるというのは極論であり、間違っている。インフレを起こせないのに起こそうとするリフレ政策をとることが問題なのだ。インフレが起きないのに、インフレを起こそうとすれば、歪だけが蓄積する。その歪が、副作用という言葉を超えて日本経済を危機に追い込むことになる。
本書では、『すべての経済はバブルに通じる』がベストセラーとなった気鋭の行動派経済学者、小幡績慶應ビジネススクール准教授が、リフレ政策においては、どのようなことを行い、それがどういう帰結をもたらすのかについて解説し、その誤りを論破する。まさに、今読むべき、警鐘の書である。
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Posted by ブクログ
そもそも、景気が良くなるからインフレになるのに、無理やりインフレを起こすのは順番が逆である、また無理やり円安に持っていくのも日本経済にとって全く良い事ではない、という主張。妄信的にリフレに賛成している人は、自分のメリットだけではなく、全体のことも考えよう。
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間違いのない名著です。
現在蔓延っている「リフレ派」の定義、問題点、反論、解決策について分かり易く纏まっていると思います。
金融緩和によるマネーの氾濫は、資産バブルを引き起こすだけだという警鐘は真摯に受け止めなくてはいけないと思います。
最後の「場」と「人」を大事にすべし、という一節は素晴らしいです。
金融関係で少し難しい話も入っているかも知れないですが、お勧めです。
リフレ派の本と比較すると尚良しです。
Posted by ブクログ
まずリフレとは何か、なぜリフレなのかから始まって、それが今の日本にそぐわない、ってかまずそれがムリでリフレは外野がデカい声で言ってたのを安倍さんが信じちゃったものだとゆう。
それ自体はともかく、経済学の知識で知らなかったことや自分の理解を覆す話があって面白かった。
例えば国債は流動性が高いからめちゃくちゃ需要があると、だから値が下がるとみんな買っちゃうからヘッジファンドが仕掛けてもムダだったこととか、でもみんなが日本国債売りに走ったら銀行が危機、それを止めるために国が資本入れればまた国債乱発、とゆう財政危機スパイラルの話とか、インフレの様々なメリットが実はそうでないとか、金融政策のタコヒモ理論とか、英国がインフレターゲットを設定してるのは、金融立国だからでゆえにユーロを使うこともできないってこととか。
突き詰めてゆうと円安については、輸入品が高くなるし、資産価値もドル建てで下がる。インフレについては実質賃金が下がるわけよな。
小幡さんの本はわかりやすいしその論理に納得がいく。
Posted by ブクログ
アベノミクスでリフレ政策が進められているのに対して、真っ向から反対を述べているので、どういうことを言っているのかと思って読んでみました。全体の主張はだいたいわかりましたが(正しいのかどうかはわかりません)、論理的飛躍を感じる部分も見られ、AだからBだと言われても素直に同意できない部分もありました。私自身がこの本を読んだ上でリフレはだめかと聞かれても、読んでもやっぱり良いのか悪いのかはわからないというのが正直なところです。
Posted by ブクログ
アベノミクスは、リフレ経済だと言われるがその理論的な誤解などをわかりやすく説明した本。
リフレ批判としてはわかりやすいが、経済学は政策が正しいというよりも、結果がすべてだと思うのでその意味ではリフレ派の本も読んでみたいと思った。また、リフレが世界経済では異端的な立場であることはわかったのがよかったと思う。
できれば、リフレを批判するだけではなく、最終章には少し触れているが、リフレの代わりの政策を提言できるとよいかなと思った。
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アヘン壺三がユダ金の命令で行っている日本経済破壊作戦が如何にキチガイなものか、よく分かる。この先生、竹中と同じ慶応の学者なのに、なかなかだな。
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リフレについての説明と、リフレが問題であることの説明をしている本です。
恥ずかしながら、リフレについては、まったく知識がなかったので、いい勉強になりました。
また、日銀について勉強する必要性を強く感じました。
最後の提案については、今一つではありますが、「(自国通貨だけでなく)ドルで考えよ」というのは、日本人が忘れがちな相対的な視点を強調する意味で、よい指摘だと思います。
とりあえず、リフレ反対派の意見は、これで何となくわかりました。
今度は、リフレ賛成派の本も読んでみたいと思います。
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アベノミクスだ何だと言われてもてはやされている、現・安倍政権のリフレ政策に対して警鐘を鳴らしている本。リフレによる円安の進行が、結果的に国債の暴落を招き、日本経済が再起不能に陥るといったシナリオについて解説している。
まあ、安倍さんの言う3本の矢というのは分からないでもないが、自分はその3本の中では成長戦略というものが一番重要と思っているのだけど、残念ながらそれを具現化する方策がきちんと立てられているようには見えず、結局円安誘導で無理矢理数字をこねくり回して何となく景気が浮揚しているように見せているだけなのではないかというように見えてしまっている。その意味で、小幡さんのいうような展開になってしまう可能性は決してゼロではないし、よしんばしばらくの間景気がよくなったとしても、結局それが将来の成長の先食いでしかないのであれば、後の世代にとんでもないツケを残すことになりかねない。今先行して進めている2本の矢が有効なうちに、最後の1本を真剣に実現していく必要があるだろう。
本で書かれているシナリオについてはよく出来ていると思う。が、最後の最後で感情論に陥ってしまっているのが残念。結局のところ、リフレ憎しで叩いているだけになってしまっている。前の展開がよかっただけに、余計に残念。
Posted by ブクログ
今経済論壇が活発だし、まぁ売れてるみたいだし、この版元のこのレーベルは「電子書籍の衝撃」で印象もよかったので読んでみた。
論旨は明確で読みやすい。センセーショナルなタイトルの割にはちゃんと建設的。この辺がディスカバーさんのバランス感覚かね。全体としてリフレ派への評価を「~だと思います」としていて、論証責任を放棄しているのは誠実ではないと思う。こういう感情っぽさを入れた方が受けるのかな。
たぶん産業戦略のビジョンがリフレ派と違うんだろうなぁ。新しい価値、新しい技術革新で攻めていかないといかんという主張は割と好きなのだけど、もう一冊くらいリフレ派の本を読んでから自分の主張を決める。
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やっぱ、リフレは非常にヤバい。 インフレターゲット2%?円安歓迎?? アベノミクスに盛り込まれたリフレ派のちゃんちゃらおかしさを上手く説明してくれている。
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野口由紀雄氏の「金融緩和で日本は破綻する」に続けて本書を読み進んで、かつ文芸春秋4月号の神谷氏の論文も読むと益々アベノミクスに懐疑的になって仕舞ひました。個人的には株は三ヶ月が勝負、そして国粋的な小生でありますが、極力外貨資産へ逃避すべしと思考します。
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イェール大学名誉教授の浜田さんの本「アメリカは日本経済の復活を知っている」
に続いてこの本を読んだ。
無知な私は浜田さんの本を読んだ時点では、
日銀が金融緩和すれば、円安になり、インフレになり、製造業が復活し、日本は全体として良くなるんだな
と完全にそう思っていた。
しかし、この本を読むと、書かれている内容が真っ向から対立していて、しかもものすごく説得力があり、今頭の中の整理がつかない状況だ。
確かに円安になれば輸出は良くなるのだろう。だが、円安とは、他の通過と比べて円の価値が下がることなので、海外とのやり取りが不安になる感じは前から感じていた。
リフレがいいのか、悪いのか、もしくはなんともないのか、とても奥が深い。もっと知識を得て、理屈も、人間ならではの理論じゃどうにもならない雰囲気も様々なところから感じないと自分にはこの問題はわからないなと思った。
とにかく、互いの議論はすごく面白く、二人の討論番組でも見てみたい気分だ。この本をきっかけに、二つの対立する意見を自分で吟味し、考えていく力を身につけようと思った。
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先日読んだイェール大学名誉教授の浜田宏一氏の『アメリカは日本経済の復活を知っている』では、日銀の金融政策でデフレ脱却、円高解消は出来ると書かれている。国債で大きな債務を抱えているが、同時に世界一の対外純資産を持っている世界一の債権国でもあり日本国民の将来の納税力があるため円の信頼はゆるぐことは無いと言っている。
一方この本の著者は、『リフレ』つまり『インフレを起こそうとすること』はまずいと主張する。金融政策だけではインフレは起こすことはできない。インフレが発生するためには強い需要が必要だが、所得が増えない状況では需要が増えずインフレは起きないという。円安輸入コスト高でインフレは起きるが、このインフレは求めるものではない。本当に給料は増えないのか? アベノミクスは別に金融政策だけではない。給料を上げた会社は法人税の減税の対象とする政策を同時に実施しているが、ここではふれられていない。
また円安ではドル換算でその価値が下がり国債が暴落すると主張する。国債を抱える銀行が厳しくなり、貸し渋り、貸し剥がしがおこり経済が回らなくなる。一方浜田氏の本は、借金は多くても国民の対外純資産は世界一であり、将来の国民の税金の支払い能力があるため円の信頼は揺るがないと主張している。
兎に角この2つの本は互いに対立している。この手の本、素人の私は読む度にそれが正しいと思い込まされるてしまう。一体どっちが正しいのか? 浜田氏の本は名誉教授という立場のやや上から目線でかかれいて、是々の論理は証明されていて自明、どこどこの偉い人がこう言っている、というような内容になっているので今ひとつスッキリしないのに対して、この本は非常に一つ一つの内容について丁寧に説明しようとする姿勢が見えるので、本としてはこちらの方が好感が持てる。
日本国債の空売りでヘッジファンドが何故損をしたのか、みんなの党がリフレ派であること、タコ紐理論とはどういうことか等、本題からはそれるが勉強になる内容もたくさんあった。楽しめた。
Posted by ブクログ
リフレがヤバいことは感覚的に理解できる。アベノミクスも持続的な成長路線に乗せられなかったし、日銀のインフレ目標も事実上棚上げだ。インフレ状態にする唯一現実的なシナリオが円安とのことだが、為替相場は金融市場と米国の意向で決まるので実質的に日銀が操作できないこと、これ以外に人為的にインフレを起こすにはヘリコプターマネー以外に手段がないこと、仮にそれらの結果としてインフレになったとしても国民にとって何の利益もないことは良くわかった。マクロとミクロのバランスが取れていて非常に説得力がある。
ただいくつか理解できない点がある。
まず国債の暴落は円安が起点になるとのことだが、リフレで継続的に円安に誘導することはできないのではなかったか?そもそも日本国債の保有者は国内の機関投資家なのに為替変動で投げ売りが起こるのか?そんなことよりも財政破綻の方がずっと暴落のリスクが高いだろう。
また国債の暴落=長期金利の上昇が起こる場合、それはインフレ状態と同義ではないのか?物価が全く上がらず金利だけ上がることはありうるのか?一方でインフレは起こせないと言い、他方でインフレの懸念を主張しているように見える。
最後に円安で日本が滅ぶと言うのは極論を前提としていてナンセンスだ。もちろん制御不能な状態でどこまでも円が落ちていけばそうなるが、円が実力以上に過大評価されるのは国際競争力上明らかにマイナスだ。海外の企業を買いまくってグローバル経営を目指すのは結構なことだが、それは日本人の雇用を奪い、国内投資を縮小させる。いくら職業専門校を作ろうが、卒業生を雇う経営者は国内にはいなくなる。この辺りの認識が著者は甘いと言わざるを得ない。
Posted by ブクログ
まあ、こういう経済系の本はとんと読まないのですけれども、最近こういった分野に興味が出始めた自分を自覚し、読んでみたわけなんですけれども…まあ、これは著者の主張・言い分ですよね、ということを了解して読んだ方がいいかと存じます…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
もっと有用な政策が他にあるのかもしれませんしね…ただまあ、安倍ちゃんが今やっている政策は即止めるべし! みたいな主張には僕も賛同の意を示すというか…どうしてもこういう主張系の本を読んでいますと著者が正しいように感じてしまいますね…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
それと安倍ちゃんってアレですかね、経済の知識とかないんかなー? とか思うんですけれども、総理大臣も実は経済とかの知識とか皆無に近くて、何かしらの経済処置をする場合ってアレですかね、専門家とかに話聴くんでしょうか…
そこら辺の関係がよく分からないんですけれどもまあ、景気なんちゅーものはそう簡単に良くはならないし、この本を読んでいると今後、日本が経済的に成長することもなさそう…さて、どうする!?
というところで物語は終わります…(!)
さようなら…。
ヽ(・ω・)/ズコー
Posted by ブクログ
全体的には面白く読んだ。特に第8章の「円安戦略はもう古い」で「真のグローバル日本企業になるためには、思考はドルでなさなければなりません。円で考えていると、単なる地元にこだわった、井の中の蛙になってしまうのです」という指摘はもっともだと思う。円安は株高につながって、株価の時価総額は上がっているが、さらに円安が進めば、企業価値や資産価値は目減りしていく。
面白かったのは「タコ紐理論」。インフレは凧と同じで高く揚がった時(インフレが進んだ時)は紐を引いて制御できるが、風がなければ、凧は揚がらない。つまりインフレは起きない。金融緩和で起きるのは輸入インフレだけだそうだ。
それではデフレ脱却にはどうすればいいのかという議論がこの本では物足りない。「おわりに リフレではなく何をするか?」にある数ページの提案は即効力に欠け、説得力も足りない。著者も認めているようにインフレを起こすには賃金を上げる政策が有効なのだから、どうすれば賃金を上げられるかを具体的に提案してほしいものだ。
Posted by ブクログ
リフレ政策による目先の円安、株高に浮かれる人々に対する警鐘と、安倍首相が、名目金利上昇のリスクに気づき、リフレ政策を修正することを望むという反リフレ派小幡績氏のリフレ批判本。
著者同様、本書の予言が実現せず、小幡氏の言うことは当たらなかったというシナリオが実現することを願うが、円安・インフレ妄信ムードの化けの皮がもうじき剥がれそうな予感が怖い。
Posted by ブクログ
第二次安倍内閣が発足してそろそろ一年。アベノミクスのリフレ政策を批判している小幡氏の主張はこうだ。
リフレは国債を暴落させる。
まず金融緩和で円安が進み、ドル建てで見た場合に日本国債の価値が低下する。次に今後も円安が進むと言うコンセンサスができると合理的な判断としては日本国債を売って米国債を買う。円売りドル買いなのでさらに円安が進むと言うのが解説だ。ちなみに財政破綻が原因での国債暴落は短期的には起こらないと見ていて、ヘッジファンドの売り浴びせは割安になって買い向かう国内投資家がいるために失敗してきたらしい。
現時点では円は100円近辺で安定しており、長期金利も底辺に張り付いておりすぐに暴落という状態では無さそうだ。
インフレは望ましくない。
デフレスパイラルがあるのならインフレ期待がじつげんするのもあり得るよな、しかしスタグフレーションがあると言うことは景気の循環とインフレデフレの関係はどうなってるんだろうとか考えながら読んでた所でデフレスパイラルは存在しないと来た。デフレの原因は需要不足であり景気が悪いから物価が下がると。通常のデフレスパイラルの説明は企業の業績が下がり、給与が下がるため可処分所得が減り需要がさらに下がる。小幡氏はデフレスパイラルはないと言うが別の所で円安は雇用維持の効果は有ると書いているように企業の業績と雇用の関係は当然あるだろう。デフレスパイラルがないと言うにはちょっと説明が足りてない気がする。
そもそもインフレは起こせない。
金融緩和で起こるのは資産インフレと円安だというのは間違ってなさそうだ。資産効果でじわじわと需要が増えると言う人もいるが、2%のインフレは需要が増えないと無理なのでは。一方円安のためにエネルギー価格などのコストプッシュのインフレは起こるがこれは誰も喜ばない。
現状どうなってるかと言うと、10月の速報でコアCPI,コアコアCPIともにようやく前年同月比プラスになったとニュースになってたが2010年比ではコアCPI100.7に対しコアコアは98.8。ようやく下げ止まったというところだ。しかもエネルギー価格はちゃんと上昇している。まだ1年なので評価には早いかもしれないが景気が回復したと言うにはほど遠い。白物家電が売れだしたと言うデーターもあったが駆け込み需要ならあまり景気回復には関係がない。
と言うことで今のところアベノミクスの成果は株価が昨年末の1万円近辺から5割アップ。為替が80円から100円に上がったが国債は安定。輸出企業の業績は回復し一方でエネルギー価格は上昇。10月の完全失業率は4.0%で有効求人倍率は0.98倍と雇用はやや回復。所得が増えるかどうかはまだまだこれからで評価には早いと。
小幡氏の主張で面白いなと思ったのはこれから人口が減るとフローが小さくなるのは避けられないがストックは減らない。貿易黒字でフローが大きい時代には円安メリットがあったが、ストックが大きい時代にはドル建てで見れば円高の方が得と言う見方。国内需要が増えなければ金は余っても設備投資は海外に向かう。ドル建てで見れば金持ちになってるんだから。まあそう言う見方もあるでしょう。
Posted by ブクログ
タイトル通りの反リフレ政策の本。
インフレ期待を基にした論理のいい加減さ、円安インフレの懸念というか円安以外にインフレ要素が無いことの論証、需要の先食い=バブル、英国のインフレターゲット政策の内実などを一般読者にも分かりやすく解説してくれています。
とは言い条ラッファー曲線だって有意義だったと言われてしまう政治の世界ですし、著者の云うようなリフレの悪影響が出る頃には関係者は退陣しているでしょうから、正しさはあまり意味ないのかなと。
最終章の日本の国際企業がドル建てで動かないから円高で苦しむんだと云うのは暴論。日本人の給料は円建てで払われるのであって、国際競争力の源である「開発力」は円建てなのだから、目に見える事象の海外生産がどうのこうの何て本質じゃ無いんですよ。
Posted by ブクログ
政権がかわり、株安、円安が進んできた。
以前よりは、日本の経済が元気になってきた。
多くの人と同じように、自分でも、漠然とそんなふうに感じています。
ではどのようにして変わったのか?と聞かれると「物価上昇のターゲットを決めていること」「円安を誘導していること」といったことぐらいしか答えられません。
そしてこれらの施策がどのように、景気回復につながっているのかは、正直よく理解出来ていません。
なので、関連する書籍を読んで、勉強してみようと思い立ちました。
この本はその、物価上昇を画策して景気を良くしようとする「リフレ政策」が”間違っている”と主張している本です。
冒頭でまず、リフレ政策とはどんな政策なのかを解説した上で、円安の解説、そして現在のリフレ政策の誤りの指摘へと、話が進んでいきます。
僕は特に、リフレ政策と円安について理解したかったので、前半部分の記述が参考になりました。
そしてなぜ、国債の動向に注目が集まるのか、また中央銀行のそもそもの役割など、経済の基本について、学ばせていただきました。
著者が主張する「フローからストック」への考えなどは、賛否がありそうですが、今後の日本経済の将来を考えるきっかけを与えてくれた、一冊でした。
Posted by ブクログ
リフレが「ヤバい」の押しつけなので、読んでいてあまり感じが良くはありませんでした。出版社「ディスカヴァー・トゥエンティワン」は大好きなのですが、これはちょっとお行儀の悪い1冊だったかな、と。
国民である私たちは、現政権の政策判断に賛成できるか否かを常に注視しなければなりません。そのために、「反リフレ派の意見はこういうものだ」と知るには適した書かもしれません。
「視点を変える 明日を変える」というディスカヴァー携書。確かに視点が変わったのは、景気後退と不況を一緒にしてはいけないという点です。景気は循環するもので、景気の後退は循環の中で必ず起こりうるもの(それがなければ上昇もない)だと認めるべきだということに気づかされました。
これに関連して、これまでの景気後退時の多くはデフレ経済とタイミングが一致していたので、「デフレが景気を悪くする」と必然的に私たちが思ってしまっている点が問題だと指摘しているところは、うなづけました。
因果関係が逆で、「デフレだから景気が悪い」のではなくて「景気が悪いからデフレなのだ」という点、これは、大事な見方だと思います。
よって、逆に「インフレになったので景気が良い」と決めつけてもいけないわけで、今後、統計的に物価上昇が見られた時に、「景気が良くなった」と結論付けてはいけないということです。
物価は経済活動の結果の1つとして数値(価格)で示されるもの。それを誘導していては、本来の経済力との間に歪みが生じる、それも理解できます。しかし、短期的に、刺激を与えるためのインフレ目標は、道具としてあってもいいのかな、と私は思いました。
反リフレ派の、ちょっと乱暴な本書を読んだからこそ、上記のような考えがまとまったのです。そういう意味では、逆説的ですが有意義な読書だったのかもしれません(笑)。
Posted by ブクログ
安倍政権が進めるリフレ。その危険性を論じる内容。
特に円安について、多くその頁が割かれている。
日銀悪論に真っ向から反対する本書。
感じるのは、これら両極端に位置する意見のどちらも聞き、
自分なりの正しい解を導き出すことではなかろうか。
本書にもあるが、国内だけに目を向けている施策の限界は自分も感じる。
もっと海外に目を向けた発想をすれば、自ずと施策の内容も変わってくるように感じる。
色々な著者の意見を読む必要性を感じる本。
Posted by ブクログ
現在アベノミクスという名前のリフレ(インフレをわざと起こすこと、この本の著者による定義)が進行していて、目に見える現象としては、円安や日本株高をもたらしています。
個人的には、5年前くらいに始めてしまったドル預金等のマイナスがなくなって「ほっ」としているのですが、円安と原発事故による火力発電の増加のため、早くも貿易赤字となってしまいました。このままで日本経済や我々の暮らしはどうなるのでしょうか。
今年(2013)4-6月のGDP成長率をみて判断すると言われている消費税増税は、参議院選挙を経て、来年には実施されそうな雰囲気となってきて心配は増すばかりです。
この本は、内容があたらないというシナリオが実現することを願って、書か
れています。束の間のプチ好景気を良いことに誤った判断をして、日本経済が失速したり日本人の生活が悪くなっていくことだけは避けたいものですね。
この本の一番のポイントと感じたのは、著者が、日本国債の金利さえ上昇しなければ、リフレでも良いとしている点(p88)でした。
以下は気になったポイントです。
・今の日本でインフレが起きるとは、所得が上がらない状態なので、コストプッシュ型インフレ(1973のオイルショック)しかあり得ない(p52、54)
・円高の影響は、直接目に目に見ける形で一部の人(雇用を多く抱える大企業等)に集中して起こるのに対して、円安は間接的に目に見えない形で、すべての人に少しずつ影響が広がる(p63)
・円安が進む(例:1997年以降の円安)とは、ドルで考えると、日本の国債・株・不動産が大きく値下がりすること(p74、76)
・二度目の円安(2005-07)は、景気回復と同時進行で起きたので、良いとされていることから、現在リフレ政策を主張している人は、この型の円安が起きることを想定している(p78)
・円安で注意すべきは、国債価格の下落(=名目金利の上昇)である、これさえ起きなければ、リフレ政策はやってもいいくらい(p88)
・中央銀行は、その出自からして、インフレを抑えるために存在する(p162)
・インフレが起きるかどうかは、需要が強いかにかかる、その強さは所得に応じる(p177)
・オリジナルの量的緩和(2001に日銀が発明して導入)は、金融政策の目標を、金利水準からマネー量に切り替えたもの、いくらでもゼロ金利の短期資金を銀行が日銀から借りれるようにしたもの(p191)
・米国が導入したのはインフレターゲットではない、失業率の低下を優先し、それが高いままであれば、インフレ率が妥当な水準から少しずれても金融緩和を継続すべきとしたもの(p216)
・バーナンキFRB議長がインフレ率が1%より2%が望ましいとしている理由は、失業率が6.5%以下になったときには、経済は成長しているので、きっと2%程度だろうということ(p218)
・英国では為替と金利水準が重要、なのでユーロという通貨を使うことはできない(p226)
・LIBOR事件とは、英国銀行バークレーズが金融危機でないというストーリーを演出するため、金利を過小に申告していたことが発覚したもの、利子をもらうことになっていた年金基金、地方政府などが訴訟を起こしている(p227)
2013年6月2日作成
Posted by ブクログ
リフレとはインフレをわざと起こすことである。
日本経済がデフレ化(円高・株安・物価安)してから久しい。
が、去年(2012年)末政権交代し、安倍総裁によるアベノミクスが始まった途端為替と株価が動き出した。そして4月あたまの日銀総裁黒田氏による量的緩和宣言。彼のひとことで株価、地価は一気に跳ね上がった。
…でもこれってバブルの匂いがする…。
企業や商業がこれから伸びる時期にあるならいざ知らず、需要もないのに(借り手もいないのに)お金だけだぶつかせて…インフレ率だけ無理やり上げて中身が伴わない。こういうのってバブルっていうんだよね。
デフレ結構、円高結構。
日本はいまや成長期から成熟期に入っており、フローで稼ぐよりもストックを有効活用した方が賢い。グローバルな視点から見れば、円が強い方がいいに決まってる。円が強いうちに海外の優秀な企業を買収してより良い技術を導入した方がいい。でないと円安になったときに逆のことが起こってしまう。なんで政府は円安方向へ持って行こうとするのか。
結局今の日本は停滞気味なので刺激を求めてるんだなぁ。
実際投資信託でありがたく儲けさせてもらった私だけど、なんか怖い。リフレはやばい。
Posted by ブクログ
長く続く日本の不況。明らかにデフレを放置したことによる弊害が観られる中、自民党政権になりやっとデフレ解消に向けて動き出した。が、意図的なインフレ誘導にもやはり問題があるという。制御不能になってハイパーインフレが起きる、というのが論拠ではなさそうで、興味深く読んでみる。
アベノミクスなどと安易なネーミングでマスコミが持ち上げている状況もちょっと気持ち悪いのは事実である。その実体が見えない中で先行き期待に反応している株価や為替をもって浮かれかけているのがこわい。
インフレ誘導によって、賃金の増加よりも先に物価が上がってしまえば景気回復どころかますます消費は冷え込んでしまうだろう。
インフレはあくまでも好景気の結果に起こるものであってその逆ではない、ということだろう。
ただし、それでは他にどんな方法があるのか、というと難しい。納得のいくような答えはなかった。
Posted by ブクログ
遮二無二円安、インフレに仕向けるなと。こうなった背景として震災後の過剰な円高が悪とされているところにあるのだろう。インフレにすれば景気が良くなるという因果関係が全く逆であることに対し猛烈に批判。他国でのインフレターゲットをそのまま鵜呑みにして2%上昇とかぬかしている政治家等にも呆れる始末。かといって著者が考える対策にも現実味を帯びていない。
Posted by ブクログ
円安、インフラで・・・・経済危機へ
という見出しにひかれ購入。
この政権になって、やたら円安を推奨している。
円安は、輸出産業にとって良いことは理解しているが、輸入に頼っているこの国では円の価値が下がり物価も高くなるこの円安は本当にいいのだろうか。
また、本当にインフレがよいのであれば、すぐにやってれば良かったのに何でやってなかったんだろうか?。
という疑問を以前から持っていた。
この本で得た知識は下記のとおり
・インフレになるためには景気がよくならないといけない。
景気を良くするために、インフレにさせることは逆効果
・円安になると国債価格が下落する
・デフレ=不景気ではない
・エコポイントのような駆け込み需要を誘発するインフレは、よくない。
・中央銀行はインフレを抑えるために生まれた。政府から独立している必要がある。
・インフレが本当に有用であるなら、すでに日本銀行が行っていたはず。
これらは非常に納得できる。
ただ、不在者裁判とならないように、これを超えたインフレ推進者の意見も聞いてみたい。
この本では、インフレのデメリットはとても理解できた。でも、この景気対策をどのようにすればよいのか、説得性に欠けた。
人的資本の蓄積をもたらす雇用はわかるが、一つの提案が学校を作ることっていうのはいまいち。もうちょっと良い例があると思うが、、、、、。
Posted by ブクログ
さて、今のところとりあえず順調なアベノミクス・・・
その3本の矢のウチの1本・・・
リフレーション(大胆な金融緩和で緩やかなインフレを目指すヤツ)・・・
略してリフレ・・・
リフレ派と反だか非リフレ派の長きに渡る果てしない攻防・・・
お互い、双方、それぞれ分かってない、という罵り合い・・・
どっちが正しいのか?
勉強の足りないボクにはわかりませんが・・・
この本はタイトルの通り、リフレ批判本・・・
リフレはヤバい、のヤバいは良くない方のヤバいです・・・
リフレ政策で驀進し続けたら日本経済崩壊しちゃうかもよ、と著者の小幡績さん・・・
ザックリと・・・
リフレ政策→円安、名目金利上昇→国債暴落→金融危機→日本経済壊滅っちゅー流れ・・・
内容としては・・・
リフレ政策でインフレ起こせるの?実際どうやるの?できないでしょ?
え?インフレ期待?インフレ期待を起こすったって、インフレになるからってみんなモノ買うの?
給料増えなきゃ、モノの値段上がるったってモノ買わないよね?逆に買い控えちゃわない?
モノの値段上がる、インフレになるのはやっぱり需要があるからだよね!
え?でも円安になればインフレにはなるね!このパターンはありうるね!
でも、円安になると、ドルベースで国債が値下がりするから、運用担当者は日本国債売っ払って米ドルで米国債に投資するね!(実はここがイマイチよくわからない・・・)
みんないっせいにそうするね!そしたら国債暴落だね!
そしたら国債保有している金融機関(主にゆうちょや銀行)ヤバいね!
そしたら金融危機だね!そしたら政府が助けなきゃいけないけど、お金ないから国債発行しないと!でも買ってくれるとこがない!日銀に無理やりにでも頼もう!あ、でも、日銀が国債引き受けしたらもっと信用されなくなるじゃん!ヤッベー!
みたいな・・・
あとは段々とリフレ派をバカにするような感じになっていくので・・・
テンションが下がっていきます・・・
話が大雑把ですし、結構勝手に言い切ってしまっている感じがちょっと・・・
新書ではありますが、せっかく批判するならもっと込み入って根拠を示してほしかった・・・
そして、ネットで小幡さんの話よく読んでいる人には新鮮味はないです・・・
最近のアベノミクス騒ぎでリフレ、というものを知った方は読んでもイイのかな、とは思います・・・
リフレはスゴい!
これこそ日本を救う唯一の道だ!と信じまくってしまっている人にはオススメです・・・
個人的には詳しく勉強したわけではないので、判断しかねますが・・・
リフレ政策、金融緩和をハイパー徹底すれば、デフレ脱却なんて出来るんじゃ、景気良くなるんじゃボケみたいな簡潔な感じが胡散臭く思っておりますが・・・
それだけで経済良くなるとはとても思えない・・・
地道に頑張って生産性上げたりして経済成長していく路線しかないんじゃないかなとは思います・・・
株とか上がる分にはイイんですけどね・・・
著者の言うように、結果的には日本経済がトンデモないことになる、なんてならないことを祈ってやみません・・・
ホントにどっちが正しいのか・・・
なぞ・・・