小幡績のレビュー一覧

  • GPIF 世界最大の機関投資家

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    現時点で年金の運用構造とその課題を理解するために格好の書物である。
    利回りについて割かれた分量は多いが、その分丁寧な説明で分かりやすい。
    ➡6章、8章は読むべきポイントが多い。

    そして、話はガバナンスの話へと向かう。
    著者自身がガバナンスを専門としており、ガバナンスの入門書としても通用する分かりやすい説明であった。
    ➡9章、12章が良い。

    それ以外のポートフォリオの提言などは、アイディアの一つとしてはありかもしれないが、中身としては深まっていないように感じた。
    外部からメディアなどが具体的ポートフォリオに口出しすべきでないと書きながら提言している形になっており、むしろポートフォリオの提言は

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    2017年12月31日
  • リフレはヤバい

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    リフレ政策の危険性がわかりやすく書かれていた。
    実際に市場に関わっている人には、当然のこと。
    リフレ派の人に読んでほしい。

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    2016年05月29日
  • 円高・デフレが日本を救う

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    一読で全てを理解することは当然出来なかったが、目から鱗のような読後感。これがすべて正しいと安直には思わないけれど、普段何気なく疑問に感じていたことに自分なりの納得を見つけられた気がした。

    なぜ経済成長=GDPなのか。
    なぜ日本経済はちっともよくなってる気がしないのか。
    アベノミクスは成功したのか失敗したのか。
    求人はあるのに就職難を感じる現状とは。

    もっと広い視野で物事を見据えていかねばならない。

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    2015年04月30日
  • GPIF 世界最大の機関投資家

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    以前地方公務員の年金運用の仕事をしていたことがあり、年金運用のあり方についてはいろいろ思うところがあったので、GPIF改革について書かれたこの本には早速飛びつきました。
    運用のプロというのは世の中に大勢いますが、プロでも通常の運用している額は数百億円程度で、兆円単位の金額を運用している人というのは、少なくとも日本にはあまりいません。そのことから、年金運用の改革については、専門家でもどうも実務的にちょっと的外れのように思われる意見を言う人が多いように思っていたのですが、この本の筆者は、数年にわたってGPIFのあり方検討会の委員や運用委員を務めておられたというだけあって、さすがによく研究されており

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    2014年08月14日
  • すべての経済はバブルに通じる

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    金融資本主義の構造的な矛盾については確かにそのとおりなのだろうし、これからも大小のバブルを通過しつつ次の体制を模索していくという長期の見通しにはなるほど、現状そのとおりであり、よくできた分析である。
    ただ途中はさみこまれた「バブル崩壊実況中継」はあまり意味がない。結果論ではあるが、本当のバブル崩壊は本書のさらに一年あとだったわけで。

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    2014年02月09日
  • 成長戦略のまやかし

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    アベノミクスの本丸といわれる成長戦略では日本経済は成長できないと、きっぱりと論破していく、その論理構成が小気味よい。
    例えば、
    「規制緩和とは、規制が残ることである」
    「ホンダはこれから需要が伸びない日本で設備投資の予定はない」
    「余ったお金はモノにむかうのではなく、資産に向かう」
    「円安は日本経済からの所得流失」
    「経済がよくなれば株価は上がるが、逆は必ずしも成り立たない」等、納得の指摘が続く。
    すべての基本は人にあるという結論は否定しないが、その部分にもう一歩具体性がないところが残念。

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    2013年11月21日
  • やわらかな雇用成長戦略

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    読みやすい。今後の日本社会をグローバル経済の視点から論じた一冊。

    昔と違って価格が下がってきて(グローバル化の影響)、いわゆるそれなりの生活を送るのは大多数の人には難しくなりつつある。
    ただ価値観は時代が進めばやがて変わる。日本でも本書に書かれているような多様な働き方、人生への向き合い方が増えていくかなーと結構前向きなさに、現実味のある良本でした。

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    2013年10月13日
  • リフレはヤバい

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    アベノミクスでリフレ政策が進められているのに対して、真っ向から反対を述べているので、どういうことを言っているのかと思って読んでみました。全体の主張はだいたいわかりましたが(正しいのかどうかはわかりません)、論理的飛躍を感じる部分も見られ、AだからBだと言われても素直に同意できない部分もありました。私自身がこの本を読んだ上でリフレはだめかと聞かれても、読んでもやっぱり良いのか悪いのかはわからないというのが正直なところです。

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    2013年08月30日
  • リフレはヤバい

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    アベノミクスは、リフレ経済だと言われるがその理論的な誤解などをわかりやすく説明した本。

    リフレ批判としてはわかりやすいが、経済学は政策が正しいというよりも、結果がすべてだと思うのでその意味ではリフレ派の本も読んでみたいと思った。また、リフレが世界経済では異端的な立場であることはわかったのがよかったと思う。

    できれば、リフレを批判するだけではなく、最終章には少し触れているが、リフレの代わりの政策を提言できるとよいかなと思った。

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    2013年08月07日
  • リフレはヤバい

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    アヘン壺三がユダ金の命令で行っている日本経済破壊作戦が如何にキチガイなものか、よく分かる。この先生、竹中と同じ慶応の学者なのに、なかなかだな。

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    2013年07月22日
  • リフレはヤバい

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    リフレについての説明と、リフレが問題であることの説明をしている本です。

    恥ずかしながら、リフレについては、まったく知識がなかったので、いい勉強になりました。
    また、日銀について勉強する必要性を強く感じました。

    最後の提案については、今一つではありますが、「(自国通貨だけでなく)ドルで考えよ」というのは、日本人が忘れがちな相対的な視点を強調する意味で、よい指摘だと思います。

    とりあえず、リフレ反対派の意見は、これで何となくわかりました。
    今度は、リフレ賛成派の本も読んでみたいと思います。

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    2013年06月23日
  • リフレはヤバい

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    アベノミクスだ何だと言われてもてはやされている、現・安倍政権のリフレ政策に対して警鐘を鳴らしている本。リフレによる円安の進行が、結果的に国債の暴落を招き、日本経済が再起不能に陥るといったシナリオについて解説している。

    まあ、安倍さんの言う3本の矢というのは分からないでもないが、自分はその3本の中では成長戦略というものが一番重要と思っているのだけど、残念ながらそれを具現化する方策がきちんと立てられているようには見えず、結局円安誘導で無理矢理数字をこねくり回して何となく景気が浮揚しているように見せているだけなのではないかというように見えてしまっている。その意味で、小幡さんのいうような展開になって

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    2013年05月14日
  • リフレはヤバい

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    今経済論壇が活発だし、まぁ売れてるみたいだし、この版元のこのレーベルは「電子書籍の衝撃」で印象もよかったので読んでみた。
    論旨は明確で読みやすい。センセーショナルなタイトルの割にはちゃんと建設的。この辺がディスカバーさんのバランス感覚かね。全体としてリフレ派への評価を「~だと思います」としていて、論証責任を放棄しているのは誠実ではないと思う。こういう感情っぽさを入れた方が受けるのかな。
    たぶん産業戦略のビジョンがリフレ派と違うんだろうなぁ。新しい価値、新しい技術革新で攻めていかないといかんという主張は割と好きなのだけど、もう一冊くらいリフレ派の本を読んでから自分の主張を決める。

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    2013年04月07日
  • リフレはヤバい

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    やっぱ、リフレは非常にヤバい。 インフレターゲット2%?円安歓迎?? アベノミクスに盛り込まれたリフレ派のちゃんちゃらおかしさを上手く説明してくれている。

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    2013年04月04日
  • リフレはヤバい

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    野口由紀雄氏の「金融緩和で日本は破綻する」に続けて本書を読み進んで、かつ文芸春秋4月号の神谷氏の論文も読むと益々アベノミクスに懐疑的になって仕舞ひました。個人的には株は三ヶ月が勝負、そして国粋的な小生でありますが、極力外貨資産へ逃避すべしと思考します。

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    2013年03月23日
  • リフレはヤバい

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    イェール大学名誉教授の浜田さんの本「アメリカは日本経済の復活を知っている」
    に続いてこの本を読んだ。

    無知な私は浜田さんの本を読んだ時点では、
    日銀が金融緩和すれば、円安になり、インフレになり、製造業が復活し、日本は全体として良くなるんだな
    と完全にそう思っていた。

    しかし、この本を読むと、書かれている内容が真っ向から対立していて、しかもものすごく説得力があり、今頭の中の整理がつかない状況だ。

    確かに円安になれば輸出は良くなるのだろう。だが、円安とは、他の通過と比べて円の価値が下がることなので、海外とのやり取りが不安になる感じは前から感じていた。

    リフレがいいのか、悪いのか、もしくはな

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    2013年02月16日
  • リフレはヤバい

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    先日読んだイェール大学名誉教授の浜田宏一氏の『アメリカは日本経済の復活を知っている』では、日銀の金融政策でデフレ脱却、円高解消は出来ると書かれている。国債で大きな債務を抱えているが、同時に世界一の対外純資産を持っている世界一の債権国でもあり日本国民の将来の納税力があるため円の信頼はゆるぐことは無いと言っている。

    一方この本の著者は、『リフレ』つまり『インフレを起こそうとすること』はまずいと主張する。金融政策だけではインフレは起こすことはできない。インフレが発生するためには強い需要が必要だが、所得が増えない状況では需要が増えずインフレは起きないという。円安輸入コスト高でインフレは起きるが、この

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    2013年02月11日
  • すべての経済はバブルに通じる

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    ずっと読みたかった本をBOOKOFFで発見。

    内容は結構難しかったですが勉強になりました。

    最近、中国でのバブルについての報道を目にします。
    今の中国のバブルは日本のバブルと重ね合わされることが多いですが、同じ基準で見ることに危険性があることがこの本からは読み取れます。

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    2011年06月19日
  • すべての経済はバブルに通じる

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     問題①お金はなぜ殖えるのか②経済はどうやって成長し続けるのか
    ③資本主義とは何か

    著者によれば、①から③まで端的に同一かつシンプルで、「ねずみ講」であるという。

    ②について、資本が労働とともに生産プロセスに投下され、付加価値を生み出し、それが利益となり、資本の蓄積が進み、されに資本が生産力を高め、労働機会を生み、付加価値が増加していくという正のフィードバックが形成されることになる。するとどうなるか?、資本が実体経済から乖離して金融資本主義に変質していくことになるのである。というのも、世界経済における未開の地は減少していくのに対して、資本の膨張スピードが相対的に加速しているからである。資本

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    2011年06月30日
  • すべての経済はバブルに通じる

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    まえがきで「お金が殖える理由はねずみ講であり資本主義の本質」だと言い切っていて、ある意味身も蓋もないが、証券化の本質やサブプライム問題にみられた「リスクテイクバブル」のメカニズムについての説明は面白かった。後半の2007~2008年3月にかけてのバブルとその暴落についての説明は正直くどい。この本の初版が出たわずか一ヶ月後にそれまでの暴落がかわいく思えるほどの大暴落が起こったことは、この本の価値を低めるものではないと思うが、それでもある種の皮肉を感じてしまう。

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    2010年12月28日