山尾悠子のレビュー一覧

  • 歪み真珠

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    この世界のどこでもないどこかで名前の無い誰かが見た夢のような一幕。今いる世界に疲れた、少しだけ喧騒から離れたい。そんな人におすすめしたい幻想の短編集。

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    2020年04月25日
  • ラピスラズリ

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    幻想のような小説。
    言葉の奔流にもがきながらもしがみついて辿り着いたラスト。冬眠者が長い冬を越え、鳥のさえずりを合図に目を覚ましたような、透き通った静寂、淡い光、吹き抜ける春の風を感覚した。

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    2019年04月14日
  • 増補 夢の遠近法 ──初期作品選

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    文章が素敵、綺麗。
    各話ストーリーも不思議な魅力でいっぱいです。
    この方の著作は初めてでしたが、一気に魅了されました。

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    2019年01月07日
  • ラピスラズリ

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    冬になると鍵をかけた部屋で人形と共に眠る貴族の「睡眠者」と、その屋敷に仕える者たちの物語。
    冒頭の版画の世界へ飛び込んだようだった。
    繊細で優美で不思議な言葉で敷き詰められていて、ちょっと毒と寂しさがある。
    特に79、80ページの料理の描写が最高。

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    2018年10月02日
  • ラピスラズリ

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    ネタバレ

    不思議な世界観でファンタジー的というか、フィクションでしかありえない雰囲気がよかった。
    後書きにもあった、まさに言葉で作られた世界という感じ。
    いつもと違う読書体験ができてよかった。

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    2017年02月15日
  • ラピスラズリ

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    ああ・・・
    なんて幻想的・・・
    いや、幻惑的?
    5篇の中短篇の物語からなるこのラピスラズリ・・・
    読み終えた後も、何度かチョコチョコと読み返してみても、この本の全体像がボヤけてしか見えない・・・
    物語のピースをこういうことだろうか?と組み立てていっても・・・
    ハッキリした形にならない・・・
    『正解』に近づこうとも近づけない・・・
    ああ・・・
    でもでも、それはそれで良い気がする・・・
    そして、そのせいなのか?読み終えた後のこの余韻たるや・・・
    こんな不思議な余韻はなかなか感じられない・・・
    何だか美しいモノを見た(読んだ)ような・・・
    ああ・・・
    こ・と・ば・に・で・き・な・い!

    眠い眠いとな

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    2014年12月06日
  • ラピスラズリ

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    格別敬遠していたわけではないが、
    この年になってやっと山尾悠子を読む気になった。
    が、遅すぎはしなかった――というより、
    人それぞれ、物事には適切なタイミングがあって、
    自分にもやっと、そのときが巡ってきたのだと思った。

    冒頭の語り手が深夜営業の画廊で銅版画の連作を目にし、
    イメージを膨らませていると、店主がそれらの絵解きをする。
    後の物語で、
    その銅版画のモチーフになったと思しい事件が叙述されるが、
    それらの物語が連続・連結しているとは限らない。
    ただ、某かの関連を持つことは窺えて、
    連屏風を眺めるような印象を受ける。
    もしくは物語同士が少し遠い血縁でもあるかのような。

    広大な屋敷には、

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    2014年04月07日
  • ラピスラズリ

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    途中までは確かに面白かった
    竈門の秋の後半からなんだかよく分からなくなっちゃった
    世界の崩壊を描くのはいつものことなんだけど、ゾンビみたいなのが出てくるからかな、崩壊が美しくない…
    読み取りきれない私の読書レベルの足らなさなのかもしれない

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    2025年08月21日
  • 初夏ものがたり

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    日本が誇る伝説的幻想作家、山尾悠子の初期作品。
    絵本作家の酒井駒子が挿画を手掛けている。しかも美しいカラーで。

    日本人ビジネスマンのタキ氏なる人物が死者と生者を仲介して会わせるというもの。
    そのそれぞれの4つの案件(?)が描かれている。

    個人的には山尾悠子作品はその後の作品のほうが好きではあるのだが、優しくノスタルジックな本作も良かった。
    初夏である今に読めて良かったかも。図らずも作品内日時と同じような日時に読んでいて妙にテンションが上がったりした。

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    2025年06月27日
  • 初夏ものがたり

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    「空に向かって、夫人は深呼吸した。『あの人は、ビジネスにとても熱心な人なのよ。──そうして全世界はね、親しい人たちばかりで輪になっているようなものなんだわ』『何ですか』『とても、幸福だということ』」

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    2025年06月22日
  • 歪み真珠

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    山尾さんの頭の中に引き摺り込まれるように
    読み進めて、自身の頭の中は混乱
    光と影
    神の世界
    魔女
    幻、ムーミンのような冬ごもり
    海、川、宇宙、山
    日本?ヨーロッパ?北欧?
    すべてひっくるめてファンタジー?
    形、常識にとらわれているようでは理解できないし、理解しようとおもってはいけないのでしょう
    そんな世界に時々のめり込みたくなる
    たぶん小さな頃見ていたいろんなものは
    こんな感じかもしれない

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    2024年10月27日
  • 初夏ものがたり

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    初読。同じ作者の本を以前読んだときは、あらすじを追うのも一苦労という感じだったけど、これはわりとすんなり読めた。描写がきれいで印象的だった。「オリーブ・トーマス」「通夜の客」がこのみ。

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    2024年09月02日
  • 初夏ものがたり

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     山尾悠子さん、存じ上げませんでした。1980年に25歳で刊行した本作、44年の時を経て文庫復刊って、名作? 初夏は過ぎましたが、今に相応しいタイトルと復刊の魅力に惹かれ、手にしました。

     死者と生者を仲介人がつなぐ物語‥‥そうそう、ありましたね、そんなお話。4編からなりますが、共通点が、死者と生者を仲介する日本人ビジネスマン"タキ氏"。
     そして、4編とも舞台は日本ではない異国の地。さらに、共通してヒロイン的な少女、または幼さを残す女性が登場します。

     少々特異に感じたのは、「つなぐ依頼は死者側から」という設定で、生者の未練や願いを果たす、謎の解決ではない点です。また、タキ氏からはビジネ

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    2024年07月21日
  • 迷宮遊覧飛行

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    20代のころから近年までのエッセイや書評、編者として関わった本の解題など、小説以外の文章をまとめた散文集。


    山尾先生と本の趣味が合いすぎる。ミルハウザーのモルフェウスのやつ訳してほしいですよね。漫画の話はしてないけど山田章博ぜったい好きだと思う。解題でも自作解説でも、〈批評なんていくらでもできるけど好き嫌いの話だけをしていたい〉という声が聞こえてくるような可愛らしく開き直ったスタンス。
    小説以外と言いながら真ん中のあたりにちょっと小洒落た大人の童話みたいな文章がまとめられていて、倉橋由美子と金井美恵子の影響にどっぷり浸かっていたのが如実にわかる。昔の作品でも『作品集成』に収録されているよう

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    2024年05月04日
  • ラピスラズリ

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    『歪み真珠』から読んでしまったのだけど、『ラピスラズリ』から読めばよかったかな…と思いつつ、でもそれほど違和感なく読めたから、これでよかったのだと思う。難解です。一度読んだくらいではちょっと分からない。特に3つ目の「竈の秋」は人物が多く出てくるし、視点がころころ変わるので日本古典文学のようだと思った。私は「閑日」が好きだった。時間を置いてからまた読みたい。ただ、冬眠者たちの物語を冬から春にかけて読めたことは、ベストだったかもしれない。

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    2024年03月20日
  • ラピスラズリ

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    美しい文章で綴られる幻想的なお話。冒頭の「銅版」の話がいい。深夜営業している画廊という時点で現実離れしている。冬寝室と名付けられた銅版の絵のルーツを推測していく件に魅せられる。
    その後のエピソードはぼんやりと読んでしまったので、ぼんやりとした印象しかない。

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    2023年08月20日
  • 迷宮遊覧飛行

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    なんと!まさかの!エッセイ集!
    今まで幻の作家というか、生きてるか亡くなってるかも謎だったのがいきなり生身の人間として現れた感。
    寡作の理由やら今の居住地やら明かしていいの?
    鏡花は少ししか読んでないので中盤の鏡花パートは少しつらいっす。
    ニール・ゲイマンは読んでみたい。
    澁澤氏大好きなのはよくわかった。

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    2023年04月01日
  • 飛ぶ孔雀

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    読み返したら、もう少しわかるのかなぁ。
    イメージはなんとなく捕まえられますが、時空を行ったり来たり。非常に脳髄をゆすられながら読んでいる感じになりました。たまには、よいのかもしれません。

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    2022年11月01日
  • 飛ぶ孔雀

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    中編が2つ。1つめは、石切り場の事故で火が燃えにくくなり、火を運ぶ娘が大茶会で孔雀になる話。もう1つは、事故現場近くのラボへ送られた男が戻ってくるまでの話。と、いうことなのですが、あまりに難解でよく分かりませんでした。日本SF大賞や大臣賞を取ってますが、審査員はちゃんと理解できたんでしょうか....

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    2022年08月28日
  • ラピスラズリ

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    ディストピアみのある幻想文学連作集。
    日本が舞台らしき部分をもうちょっとくわしく!って感じに惹かれました。

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    2022年08月05日