山尾悠子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今年2021年5月に没した耽美幻想派の作家の作品から
山尾悠子がセレクトした逸品集。
収録作は、
契
ぬばたまの
樅の木の下で
R公の綴織画
就眠儀式
神聖羅馬帝国
森の彼方の地
天使Ⅰ
天使Ⅱ
天使Ⅲ
木犀館殺人事件
光と影
エル・レリカリオ
LES LILLAS――リラの憶ひ出
月光浴
銀毛狼皮
悪霊の館
掌編 滅紫篇
聖家族Ⅰ
聖家族Ⅱ
聖家族Ⅲ
聖家族Ⅳ
蘭の祝福
術競べ
青い箱と銀色のお化け
――の、全25編。
隙のない流麗な文体で、
殊に掌編の上手さ(美味さ)が際立つ。
個人的BEST3を挙げるとしたら、圧巻の巻頭、
中秋の名 -
Posted by ブクログ
ネタバレ文体に慣れなくて読むのにものすごく時間がかかってしまった。
ジャケ買いした今年の夏読書やったんやけど、夏終わってしもたやんけ。
これは子育てしながらちみちみ読むもんじゃなかった。人物も時空も入り乱れてるので(章ごとにじゃないよ。一文ごとに入り乱れてるからね)腰据えて読まんとわけわからんなる…実際この話の半分も理解できとるとは言えない…でも世界観に圧倒されて思わず高評価…すごい…
舞台はSFで、手法は幻想文学なんかな。夢の中みたいな世界だよ。
最後みんな山に集結するとおもうやん。実際みんな山に来たやん。それでみんなの話が最後繋がるんやなあと思わせといて絶対に世界が交わらないという展開にすごい -
Posted by ブクログ
ああ・・・
なんて幻想的・・・
いや、幻惑的?
5篇の中短篇の物語からなるこのラピスラズリ・・・
読み終えた後も、何度かチョコチョコと読み返してみても、この本の全体像がボヤけてしか見えない・・・
物語のピースをこういうことだろうか?と組み立てていっても・・・
ハッキリした形にならない・・・
『正解』に近づこうとも近づけない・・・
ああ・・・
でもでも、それはそれで良い気がする・・・
そして、そのせいなのか?読み終えた後のこの余韻たるや・・・
こんな不思議な余韻はなかなか感じられない・・・
何だか美しいモノを見た(読んだ)ような・・・
ああ・・・
こ・と・ば・に・で・き・な・い!
眠い眠いとな -
Posted by ブクログ
格別敬遠していたわけではないが、
この年になってやっと山尾悠子を読む気になった。
が、遅すぎはしなかった――というより、
人それぞれ、物事には適切なタイミングがあって、
自分にもやっと、そのときが巡ってきたのだと思った。
冒頭の語り手が深夜営業の画廊で銅版画の連作を目にし、
イメージを膨らませていると、店主がそれらの絵解きをする。
後の物語で、
その銅版画のモチーフになったと思しい事件が叙述されるが、
それらの物語が連続・連結しているとは限らない。
ただ、某かの関連を持つことは窺えて、
連屏風を眺めるような印象を受ける。
もしくは物語同士が少し遠い血縁でもあるかのような。
広大な屋敷には、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ冬眠する人々にまつわる幻想的で不思議な世界の話。
限られた人が冬眠する種族で、冬の準備をするのだけど
その準備風景が西洋の魔女的(民族的)で、懐かしさがあった。
読み終わったあと、とても考えさせられた。
この民族に春を告げなければ目覚めないのかな。
わたしたちにも冬眠は必要なのかな。など。
ストーリーや文体は、多少難解なものがあるが
読みやすい幻想文学はツマラナイと思うので、このくらいがいい。
わかりにくい部分を読者に投げて、あなたの考えやイメージで補完してね、というのが身悶えるほど好き。
ただおそらく正解はなくて、このもやっとしたやるせなさや、不思議な世界を垣間見て知ってしまった感が残 -
Posted by ブクログ
山尾悠子さん、存じ上げませんでした。1980年に25歳で刊行した本作、44年の時を経て文庫復刊って、名作? 初夏は過ぎましたが、今に相応しいタイトルと復刊の魅力に惹かれ、手にしました。
死者と生者を仲介人がつなぐ物語‥‥そうそう、ありましたね、そんなお話。4編からなりますが、共通点が、死者と生者を仲介する日本人ビジネスマン"タキ氏"。
そして、4編とも舞台は日本ではない異国の地。さらに、共通してヒロイン的な少女、または幼さを残す女性が登場します。
少々特異に感じたのは、「つなぐ依頼は死者側から」という設定で、生者の未練や願いを果たす、謎の解決ではない点です。また、タキ氏からはビジネ