東野さやかのレビュー一覧

  • 終わりなき道

    Posted by ブクログ

    ジョンハート最新作。相変わらずの面白さで特に中盤は引き込まれたが、最後はちょっとバタバタして終わった印象。

    0
    2016年11月03日
  • 川は静かに流れ

    Posted by ブクログ

    親友のダニーからの電話でアダム・チェイスは故郷に帰ることにした。五年前、妹の誕生パーティの夜、男が殺され、継母によってアダムの仕業だと証言された。判決は無罪だったが、父は再婚相手の言葉を信じ、アダムに家を出るよう命じた。五年ぶりに帰った故郷は原発誘致の騒ぎの渦中にあった。賛成派と反対派とは敵対し、農場を売ろうとしないアダムの父は賛成派の恨みを買っていた。ダニーのモーテルを訪ねたアダムは、誘致を迫るダニーの父にからまれ、大けがを負う。

    町中から総スカンにあっている男が久しぶりに帰郷すると、待っていたのは電話をしてきた親友の死体。ただ一人無罪を信じてくれた昔の恋人ロビンは刑事に昇進していた。そんな時、妹のようにかわいがっていたグレイスがアダムとの再会後、何者かによって暴行される。事件を担当する刑事は、当然のようにアダムを疑い、その元恋人ロビンと対立する。

    最新作『終わりなき道』と限りなく似た構図だ。もちろん、こちらの方がもとで、新作がその焼き直し。それにしてもよく似たシチュエーションを何度も使うものだ。アメリカ探偵作家クラブ賞を受賞したこの作品のファンなら、新作を読んで、既視感を抱くにちがいない。結果的には、よく似た設定ながら『川は静かに流れ』の方がすぐれている。家族の歴史に隠された秘密に触れた伏線が、ストーリー展開の中で自然に回収されていて無理がない。

    息子の自分より、再婚した妻を信用されたら、実の息子としてはたまったもんじゃない。ただ、それより前に息子と父は問題を抱えていた。アダムが五歳の時、母は自殺をしている。しかも、コーヒーを運んで行った息子がドアを開けると同時に自分の頭に向けた銃の弾きがねを引いたのだ。良い子だったアダムはそれ以後変わった。ダニーとつるんで喧嘩三昧に明け暮れ、成績は下落。父は息子を見放していた。

    継母のジャニスにはジェイミーとミリアムという双子の連れ子がおり、母を忘れられないアダムとの間はうまくいっていなかった。一方、家の近くに父の右腕を務めるドルフが孫のグレイスと住んでいた。グレイスはアダムを慕っていたが、五年前に黙って家を出たことを今でも怒っている。二十歳になったグレイスは今ではローワン郡一の美人に育ち、男たちの注目を集めていた。

    ダニーが自分を呼び戻した理由は何だったのか。なぜ殺されねばならなかったのか。ダニーの死は三週間前にさかのぼるが、その当時、アダムは仕事をやめ家に引き籠もっていてアリバイがない。アダムの視点で一貫しているので、読者は無実を知っているだけにやきもきするが、刑事でないアダムには捜査権はないので、場当たり式に事件を追うしかない。少しずつ隠されてい事情が明らかになり、アダムが疑われた殺人事件とダニーを殺害した犯人にたどり着く。派手などんでん返しはないが、犯罪に至る動機の説明は納得がいく。

    作者自身もいうように、これはミステリであるとともに家族の物語である。問題を含んだ家族の在り方に、歪みが生じ、ひいては人の命にかかわる事件へと発展してゆく。すべては過去に起因していて、時は何の解決にもならない。南部という国柄のせいか家族というものに対する比重のかけ方がかなり重い。これで、ジョン・ハートは二作目だが、個人的に相性が悪いのか、今一つ好印象が持てない。それでいて、けっこう読まされるから力量は感じている。あと一作読んでみて評価を定めたい。

    0
    2016年10月19日
  • パインズ ―美しい地獄―

    Posted by ブクログ

    訳者が東野さやかさんというところで新規開拓した1冊。
    ジョンハート、ウイリアムランディと大当りだったのもあってワクワクして読み進めると…。なんだか微妙。
    基本的にストーリーに気持ちを目一杯引きずられる私としては入りずらい、完全な『ミステリー』。
    半分くらいまでガマンしたけれど、耐え切れずに結末を読んでしまうという荒技で最後まで読み切った。
    結論から言えば、結末を知ってからの後半は一気読み。確かに面白い。
    でも…。やっぱり『義理を通せば最後には正義が勝つ!』的なストーリーが、私的には好みのよう。
    ちなみに。寝る前に読むと夢を見てしまいそうで怖くて、いちばん心安らぐ『大草原シリーズ』を再読中。
    秀逸なストーリーとは思うけれど、好みの分かれる1冊かもしれない。

    0
    2016年09月05日
  • 終わりなき道

    Posted by ブクログ

    五年ぶりの長編だが、ジョン・ハートの作品だという先入観がなかったら飛ばし読みで終わっていたかも。評価は甘め。

    刑事が絡んでいるふたつの殺人事件という特異な設定でスタートする。この事件を軸に進んでいくのだが、のろのろの蛇行運転で徐々に暗さが増してくる。登場人物に共感できない点と、破綻していくストーリーに閉口したが、それでも読めてしまうのがこの作者のスゴさなのだろう。既読作品でも同じようなことを感じてたので、これはもう相性ですな。

    原題は『贖罪の道』。被害者であり加害者でもある人物たちが背負う罪。そこから逃れられずに、赦しを乞うことも与えることもできずに苦悩する姿が痛々しい。それぞれが隠し続ける真実というスタイルはこの作家ではよくあるが、今回の真実はかなりヘヴィー。そこに思い込みやら独りよがりの心理が絡んでくるから、頑なに口を閉じたまま状況はどんどん悪化する。

    終盤は怒涛の展開。そこからラストまで一気に流れるが、中途半端な感は否めない。一番感じたのは、主役の男女の互いに対する想い。この気持ちに沿って行動しているのに、そこの結びつきがイマイチ理解できないのでストーリーに入り込めなかった。真犯人の動機も無理があるし、この結末もいかがなものか。これだけ厚く詰め込んだ物語のラストとしては違和感ありあり。ホントにこれでいいのか? でも、どんなラストだったらしっくりくるのかと自問したら何も思いつかなかったので、これでいいのでしょう。 今は疲労感が半端ないので、今後のリピートについてはそのうち考えよう。

    0
    2016年09月01日
  • パインズ ―美しい地獄―

    Posted by ブクログ

    最終的にこうくるかと思い、結局、映画かドラマの原作ねらいなのかと感じた。街を出れない話なら、筒井康隆の短編の方が怖かった。

    0
    2016年08月23日
  • ラスト・チャイルド 下

    Posted by ブクログ

    誘拐事件の犯人が大量殺人を犯していたことが判明し、謎の大男フリーマントルの素性が明らかになっていく。
    最後に妹アリッサの事件の謎が解決するがいろんな知り合いが事件にかかわっており、暗鬱な気分になる。
    話しの展開は面白く、裏をかかれた結末になっており、一応ハッピーエンドらしく終わっているが、人間不信になりそうな読後感で何とも言い難い。

    0
    2016年08月16日
  • ラスト・チャイルド 上

    Posted by ブクログ

    12歳の主人公ジョニーが1年前に行方不明の妹アリッサを探し続ける。妹が行方不明になったことで父親がいなくなり、母親は酒と薬に溺れ、地元実業家ケンに囲われる。あまりに不幸な少年がオートバイ事故を引き金に妹の行方を追う糸口が見え始める。別の少女誘拐事件の犯人の判明により、過去の事件が明らかになっていく。
    ストリーの展開に引き込まれるがあまりに悲惨な境遇の少年と障害のあるその友人をメインにして話しが進むのでちょっとやるせない気分になる。

    0
    2016年08月16日
  • パインズ ―美しい地獄―

    Posted by ブクログ

    絶対原作を先に読もうとドラマを見ないようにしてたけど、他の番組の間にちょくちょく番宣が入るからなんとなーく内容がわかってしまい、読後の衝撃はそんなになかった。ドラマは「ウェイワード」も含まれているみたいなので、三部作全部読んでからゆっくり視聴予定。

    0
    2016年07月03日
  • パインズ ―美しい地獄―

    Posted by ブクログ

    評価ぎ高かったので期待しすぎた。つまらなくはないが、読んでいて楽しくもない。痛い描写や苦境が満載なので。。。

    0
    2016年03月30日
  • パインズ ―美しい地獄―

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ジャンルだけでネタばれになりそうな一作。
    失踪した同僚を探しに来た主人公が、絵のように牧歌的で美しい田舎町から出れなくなる不条理タイプのストーリー。
    「雷鳴の館」や「ヴィレッジ」系と思いきや、意表を突く展開だった。フェア、アンフェアとかでなく話の展開に身を任せれば面白く楽しめる。
    そもそもオチに全てを収束させるストーリーだから、細部に粗があるのは仕方ないが、残念なのが主人公の心情描写がしつこすぎる点。アフガン?での拷問や、逃亡時のきつさやつらさが延々と繰り返されるのが退屈。ここらは本質には関係のないことなのだからもう少し割愛してスピード感を出しても良かったのでは?
    アイデアもいいし、中盤の失踪した同僚が現れる?辺りからの展開は面白いが、これで続編を作るというのもまたスゴイ。しかも三部作?読んでみたい。

    0
    2015年11月26日
  • ラスト・チャイルド 下

    Posted by ブクログ

    ジョン・ハートのラスト・チャイルドを読みました。

    ジョニーは13歳、1年前に誘拐された双子の妹アリッサを探し続けています。
    妹が誘拐されてしまったあと、父親は失踪し、母親は薬物依存症になってしまいます。

    しかし、ジョニーは自分の信念をまげずにアリッサを探し続けます。
    担当警官のハントはジョニーとその母親の助けになりたいと行動していきますが、成果があがりません。
    そして、ジョニーの探索の結果、隠されていた事実が現われてきます。

    文体がちょっと変で、誰が何をしているのかがすっと頭に入ってこないので読んでいていらいらしました。
    訳が悪いのか、もともとの文体が悪いのか。

    謎解きはそれなりに面白かったのですが。

    0
    2015年05月23日
  • ラスト・チャイルド 上

    Posted by ブクログ

    ジョン・ハートのラスト・チャイルドを読みました。

    ジョニーは13歳、1年前に誘拐された双子の妹アリッサを探し続けています。
    妹が誘拐されてしまったあと、父親は失踪し、母親は薬物依存症になってしまいます。

    しかし、ジョニーは自分の信念をまげずにアリッサを探し続けます。
    担当警官のハントはジョニーとその母親の助けになりたいと行動していきますが、成果があがりません。
    そして、ジョニーの探索の結果、隠されていた事実が現われてきます。

    文体がちょっと変で、誰が何をしているのかがすっと頭に入ってこないので読んでいていらいらしました。
    訳が悪いのか、もともとの文体が悪いのか。

    謎解きはそれなりに面白かったのですが。

    0
    2015年05月23日
  • 川は静かに流れ

    Posted by ブクログ

    立て続けに読んだ北欧ミステリーも家庭崩壊が著しく、しかも何とも共感しにくい描かれ方ばかり(同じような崩壊状況とその理由)。でも、この家族の物語は、単純そうでいて複雑な関係がかなり綿密に描かれていて読み応えがある。途中で挫折しなければ…。

    長いうえにかなりの忍耐を必要とした。『ラストチャイルド』も忍耐を要したけど、本書は主人公の短気ぶりにも苛立たされる。5年前の事件があるからこその同情や共感ではなく、5年前の事件があるからこそ、もっと上手く立ち回ればいいのに、と何度も思わされた。そんな調子で長々と続くものだから、途中がちょっと辛い。おまけに途中があれだけ長いのに、最後がかなりあっさりしていて、主人公の社会的な名誉回復もなされぬまま、真犯人と共犯者の立場も守られたままってどうなの?と正直不満。そのうやむやさが、新たな関係の破綻を招いているのに(新たな事件にさえなりかねない)。

    いつの時代を想定しているのか定かではないが、5年前の雑な捜査(目撃証言以外殆ど物的証拠なし)に戦後すぐ?なんて思ったら、驚いたことに携帯電話が出てきた。大都市以外の州は、あんな杜撰な捜査をして起訴まで持ち込むのかとびっくり。長い割には5年前の事件の顛末があまり語られていないが、街の大半の人達に疑われ憎まれているのに、なぜ裁判で無罪になったんだろう?

    0
    2015年04月14日
  • 川は静かに流れ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    どうしてもミリアムに同情しちゃう。目の前で愛する人が他の人を愛しているのを見せつけられるのって拷問だ。恋人より父親の方が傷つけていたんだろう。ジャニスが偽証したのって、ちょっと考えれば、愛する者を守るためってのは気づけた筈。アダムも父親もその可能性考えなかったのかな。嘘を吐きながら、アダムにあんな態度を取れるなんて、怖い女だ、ジャニスは。

    0
    2015年04月03日
  • パインズ ―美しい地獄―

    Posted by ブクログ

    シークレットサービスの捜査官イーサンが、半分記憶をなくして、ある川のほとりで目覚めるシーンから始まる。美しくもどこか不気味な町、ウェイワード・パインズ。イーサンがパインズからの脱出と謎の解明に取り組む話だが、設定と謎の答えはスケールが大きく面白い。ただ、後味の悪い描写が多いし、細かいところの線が全て繋がらずに終わったし。何より著者が影響を受けたというツイン・ピークスに対する自分の評価は最低だったし。続編があるというが、読もうかなぁどうしようかなぁという程度。

    0
    2015年02月02日
  • パインズ ―美しい地獄―

    Posted by ブクログ

    パインズという美しい町で、着の身着のままで目を覚ました主人公イーサン。事故にでもあったかのように身体が痛み、当初は自らの名前さえ思い出せなかったが、病院で記憶を回復し、自分がシークレットサービスの特別捜査官であったことを思い出す。イーサンは町の住人に上司への連絡や捜査協力を求めるが、彼らはどこかおかしく非協力的。イーサンが町から出ようとするのを阻害しようとするが…ってなストーリー。本の紹介で「衝撃のラスト」と記載されてるけど、アイデアはそこまでオリジナリティないかも。そして、SFとわかっていないといまいち納得しづらいかも。前半はサイコ系のミステリっぽいので、後半での展開の仕方がちょっとウルトラCすぎる気がしましたわ。臨場感あって読みやすいだけに、ちょっと残念。まぁ、軽く読む分には楽しめると思いますん。

    0
    2014年11月08日
  • パインズ ―美しい地獄―

    Posted by ブクログ

     面白い小説として評価される一冊というよりは、映画化することでけっこう受けるかもしれない、という印象が強い作品。というのも、映画『Uターン』(1997年)を思い起こさせる作品であるからだ。

     『Uターン』という映画は、オリバー・ストーン監督としては娯楽に徹した異色の作品で、ノワール作家ジョン・リドリーの『ネバダの犬たち』を原作とした映画であったが、ショーン・ペン、ジェニファー・ロペス、ニック・ノルティらの騙し合いと、彼らを蟻地獄のように捉える西部の片田舎の町が、見所なのである。

     そして本書『パインズ』は、まさに『Uターン』を彷彿とさせる蟻地獄のような世界であるのだ。違うのは、『Uターン』の原作『ネバダの犬たち』が純然たるクライム・サスペンスであるのに対し、本書『パインズ』は、どこかおかしく、怪しい。ネバダの汚らしい砂漠の街ではなく、パインズは郊外の気象条件の良い何もかも美しく整った街である。それにも関わらず、記憶喪失状態で目覚める主人公を捉えるのは、この街が彼を閉じ込めているのではないか? という全面的な疑惑である。

     とても強烈な悪役に見えるのが町の保安官で、他の人々は誰も彼もが世界に対してとても無関心に思える。次第に記憶を取り戻して自分が行方不明の捜査官を探しにやってきたのに、事故に遭って記憶を失くしたためにあらゆることが朦朧としている。非協力的どころか敵対してゆくこの町の秘密は何なのか。

     さらには襲いかかる暴力、裏切り、惨殺の痕跡などなど、世界はますます歪んでゆく中で、主人公の心が正気か狂気かさえ定かではなくなる。そしてやがて小説世界全体が思いもかけぬ変容を見せる。

     このあたりからは東野圭吾『パラドックス13』のようで、作品に対する読者側の予測を100%根底から覆すのが本書である。思いもよらぬ結末と事の真相に向けて物語は走ってゆくのだが、このあたりからぼくは『Uターン』世界から『プレデター』みたいな世界に変容を遂げた小説にみごとに尾いてゆけなくなってしまった。

     前半のあの迷宮の果てがこれかと、まさに谷底に落とされる感覚を味わうことになる本書。いい意味での谷底で見つめる読者もいるのだろうが、ぼくには少し違った意味での谷底であるのだった。本書の仕掛けが、ぼく好みのものでは全くなかったからである。

    0
    2014年10月27日
  • パインズ ―美しい地獄―

    Posted by ブクログ

    世界の終末後、最後の人類たちが暮らしているパインズという街での話。主人公は事故にあい、記憶を操作され、瀕死の状態で街の外に出ようと試みる。
    ノンストップのエンターテイメント小説でもありSF小説でもあるが、内容は浅いかも。

    0
    2015年04月01日
  • ジェイコブを守るため

    Posted by ブクログ

    アメリカ人って、意外と自分自身に対して嘘をつくんだな
    自分のあるべき姿を保つために、かなり頑張ってしまう

    真相は闇の中

    0
    2014年01月31日
  • ラスト・チャイルド 下

    Posted by ブクログ

     誘拐されたといわれる妹の事件当時の状況と、突然失踪した父親の不可思議な行動が後半、解き明かされる。それにしても上下巻2冊で700ページは少し盛り過ぎだと感じる。なので星3、5

    0
    2013年10月10日