ジョン・ハートのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
アメリカの作家「ジョン・ハート」の長篇ミステリ作品『ラスト・チャイルド〈上〉〈下〉(原題:The Last Child)』を読みました。
『川は静かに流れ』に続き、「ジョン・ハート」の作品です。
-----story-------------
早川書房創立65周年&ハヤカワ文庫40周年記念作品。
アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞&英国推理作家協会賞最優秀賞スリラー賞受賞。
〈上〉
少年「ジョニー」の人生はある事件を境に一変した。
優しい両親と瓜二つのふたごの妹「アリッサ」と平穏に暮らす幸福の日々が、妹の誘拐によって突如失われたのだ。
その後まもなく父が謎の失踪を遂げ、母 -
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アメリカの作家「ジョン・ハート」の長篇ミステリ作品『ラスト・チャイルド〈上〉〈下〉(原題:The Last Child)』を読みました。
『川は静かに流れ』に続き、「ジョン・ハート」の作品です。
-----story-------------
早川書房創立65周年&ハヤカワ文庫40周年記念作品。
アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞&英国推理作家協会賞最優秀賞スリラー賞受賞。
〈上〉
少年「ジョニー」の人生はある事件を境に一変した。
優しい両親と瓜二つのふたごの妹「アリッサ」と平穏に暮らす幸福の日々が、妹の誘拐によって突如失われたのだ。
その後まもなく父が謎の失踪を遂げ、母 -
Posted by ブクログ
ネタバレ久々ジョン・ハートの新作がよーやく回ってきた。
質量ともに読み応えバッチリ!軽く読み流す小説ではないけど、それなりに時間をかけてじっくり読む読書は最高の至福、その贅沢な時間を与えてくれる作品って意外と少なく、安定して供給してくれる作家はさらに少ない。
ジョンハートは貴重なその一人だということ。
主人公ギビーが少年から大人に変わる儀式の飛び込みシーンとその兄ジェイソンが刑務所から出所するシーンから物語は始まる。2人の兄ロバートはベトナム戦争で戦死、その影響で母はギビーを異常なまでの過保護に扱い、反抗的なジェイソンは毛嫌いされる。そんな家族にバランスを取ろうと苦心する父。
ギビーの青春譜が描 -
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1972年。舞台はノース・カロライナ。ヴェトナム帰還兵とその一家の物語。作者のジョン・ハートは1965年生まれだから、本書の背景の時代は、実は作家7歳の幼年期ということになる。翻って、読者のぼくはこの年、16歳。反戦のフォークソング、悲劇的で衝撃的なアメリカン・ニュー・シネマのショッキングなエンディングに、もろに曝されて育ったあの多感な時代。
だからこそ、というだけではないにせよ、この物語の時代背景を記憶に蘇らせながら、そこを通り抜けたアメリカの青春群像を生き生きと、現代に読み返し、想い出してゆくという読書行為は、何とも心にうずくものを抱えているような、妙に懐かしくも心の痛む、不安と緊張 -
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ずっと待ってた著者の新作。四年?五年?ぶり。待ってた甲斐があったすごく好みな作品。1972年のヴェトナム戦争時のアメリカ。家族の形が壊れた一家の物語。親と子、兄と弟。犯罪者として刑務所にいる兄と善良な弟。警察官の父。離れていく兄と近づこうとする弟。この二人の関係性とそれぞれを思う感情がいい。孤独、不安、恐怖を感じながらも兄を追うこと。自分の世界から遠ざけようとする兄。そこに隠されているもの、隠されている弟への思い。壊れている家族でもどこかで繋がっているように見えるこういう作品が大好きで本当に面白い。何度も読み返すことになりそうなくらいたくさん感情を揺さぶられた。
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ネタバレさすがジョン・ハート。期待通りの人間小説、家族小説だった。この作品もやっぱりブルース・スプリングスティーンがBGMにぴったりくる。アメリカ白人文化の根底に澱む灰汁のようなものを、少し甘く切なさと苦さ多めに味付けした傑作。
【すごいネタばらしです注意】
主人公目線で物語が進むので、感情移入は主人公にしてしまうのだが、俺らの歳になると気になるのが、主人公の父親。腕っぷしが強くて、経営者としてそれなりに辣腕で、家族と友情を大切にするガンコ者…。でもなぁ、この男とてつもなく駄目なおっさんなんよなぁ。ミステリーとしての犯人は違うのだが、ようはこのおっさんが、もうちょっとシャンとしてたら、すべての事件は -
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ネタバレ遠田潤子を作品を読むと、この人はブルースを奏でるような小説を書くなぁと思う。で、ジョン・ハートだが、彼の作品にはいやブルース・スプリングスティーンを感じてしまうのである。
本作は彼の初期の作品。さすがにまだこなれていないせいか、「ラスト・チャイルド」「終わりなき道」に比べるとちょっと荒っぽいかな。それでもこの後の作品群に連なる「あがいてもどうにもならない不幸と向き合って生きていく悲しさと美しさ」というテーマは、本作にもしっかり流れている。
当たり前の話だが、小説家ってのも成長していくんだなと思う。この作品も駄作ではないが、やはり既読の、後に刊行された作品の方が、味わい深い。
「流暢にスピー -
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ネタバレ病んだ現代アメリカ版の「トム・ソーヤの冒険」的ミステリー。とはいっても微笑ましいのはオオラスだけで、ずっとずっと重くてしんどい文章が続く。誰も彼もどの家族もが心のどこかに傷を負っていて、その傷がずっとふさがらないような、かさぶたが出来かけても湿ってる間に剝かれるような、なんともやるせない物語が続く。
主人公は1年前に双子の妹を失った少年、父親はその後疾走し、母は情緒不安定から薬物依存となり街の金持ちにDVされつつ愛人となっている。ぶっつぶれた家庭にあって、少年だけは妹を探し続ける。
もう一人の主人公が妹失踪事件当時、捜査を担っていた刑事。事件解決にのめり込むあまり家庭を崩壊させてしまい、警 -
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面白い。上下セットで100円で買ったが、こんなにコスパのいい買い物はありえない。
繋がりの薄いようないくつかの要素が終盤に向けて収束していく構成や家族、血をめぐるテーマは他作品と共通するところだが、今作は主人公が凄腕の殺し屋ということで、あまり活字でそういう種類のものを読んだことがなかったので不安もあったのですが序盤はほんと良作アクション映画を観ているようでハラハラしましたし、終盤はミステリーの面白さや家族というテーマの掘り下げに引き込まれと、著者と翻訳者の力量やはり高い。オチの部分で一つ個人的に大嫌いなことやっているのに、まあいっかと思えるほどに別の部分で感動や高揚を味わえました。 -
Posted by ブクログ
アイアンマウンテンの奥深く、朽ちかけた少年保護施設に兄弟はいた。
殺伐とした子供社会の中では弱い者は食い荒らされるだけ、兄マイケルは牙を磨き、弟ジュリアンは空想の世界へ逃避した。
時は経ち兄はギャングの凄腕の殺し屋として組織に君臨、弟は養子に貰われた後、一部で熱狂的な支持を受ける絵本作家となった
兄は恋人の妊娠を機に組織からの脱退を申し入れるが受け入れられず、ある時恋人の働くレストランが爆破、銃撃を受け多数の死傷者を出す。
逃亡する最中、組織のボスから弟を殺すと脅迫を受ける。
弟とは20数年会っていない。でも俺にはいつまでも大事な弟なんだ・・・。
上巻より
下巻では
マイケルはジュリア -
Posted by ブクログ
アイアンマウンテンの奥深く、朽ちかけた少年保護施設に兄弟はいた。
殺伐とした子供社会の中では弱い者は食い荒らされるだけ、兄は牙を磨き、弟は空想の世界へ逃避した。
時は経ち兄はギャングの凄腕の殺し屋として組織に君臨、弟は養子に貰われた後、一部で熱狂的な支持を受ける絵本作家となった。
兄は恋人の妊娠を機に組織からの脱退を申し入れるが受け入れられず、ある時恋人の働くレストランが爆破、銃撃を受け多数の死傷者を出す。
逃亡する最中、組織のボスから弟を殺すと脅迫を受ける。
弟とは20数年会っていない。でも俺にはいつまでも大事な弟なんだ・・・。
ジョンハートさんの4作目。ようやっと入手しました。
まだ上