ジョン・ハートのレビュー一覧

  • ラスト・チャイルド 上
    アメリカの作家「ジョン・ハート」の長篇ミステリ作品『ラスト・チャイルド〈上〉〈下〉(原題:The Last Child)』を読みました。
    『川は静かに流れ』に続き、「ジョン・ハート」の作品です。

    -----story-------------
    早川書房創立65周年&ハヤカワ文庫40周年記念作品。
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  • ラスト・チャイルド 下
    アメリカの作家「ジョン・ハート」の長篇ミステリ作品『ラスト・チャイルド〈上〉〈下〉(原題:The Last Child)』を読みました。
    『川は静かに流れ』に続き、「ジョン・ハート」の作品です。

    -----story-------------
    早川書房創立65周年&ハヤカワ文庫40周年記念作品。
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  • 帰らざる故郷
    久々ジョン・ハートの新作がよーやく回ってきた。
    質量ともに読み応えバッチリ!軽く読み流す小説ではないけど、それなりに時間をかけてじっくり読む読書は最高の至福、その贅沢な時間を与えてくれる作品って意外と少なく、安定して供給してくれる作家はさらに少ない。

    ジョンハートは貴重なその一人だということ。

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  • 帰らざる故郷
     1972年。舞台はノース・カロライナ。ヴェトナム帰還兵とその一家の物語。作者のジョン・ハートは1965年生まれだから、本書の背景の時代は、実は作家7歳の幼年期ということになる。翻って、読者のぼくはこの年、16歳。反戦のフォークソング、悲劇的で衝撃的なアメリカン・ニュー・シネマのショッキングなエンデ...続きを読む
  • ラスト・チャイルド 下
    こんな面白い本に出会えるから、読書はやめられないと思います。
    主人公の一途さ、広げられたストーリーが最後に1つに収斂されていく。
    結末のせつなさと希望から、気持ち良い読後感に繋がった。
  • 帰らざる故郷
    ずっと待ってた著者の新作。四年?五年?ぶり。待ってた甲斐があったすごく好みな作品。1972年のヴェトナム戦争時のアメリカ。家族の形が壊れた一家の物語。親と子、兄と弟。犯罪者として刑務所にいる兄と善良な弟。警察官の父。離れていく兄と近づこうとする弟。この二人の関係性とそれぞれを思う感情がいい。孤独、不...続きを読む
  • キングの死
    急に再読したくなって読んでみたけれど以前読んだ時以上に面白く感じた。弁護士である父が殺害され、息子のワークは妹のジーンが犯人ではと疑う。そこの不安や葛藤と父に対してのたくさんの感情と家族、妻、大切な人への気持ちが交錯して追い詰められていく。誰かを思うことと真相を追うこと、その答えが望まないものになり...続きを読む
  • 川は静かに流れ
    さすがジョン・ハート。期待通りの人間小説、家族小説だった。この作品もやっぱりブルース・スプリングスティーンがBGMにぴったりくる。アメリカ白人文化の根底に澱む灰汁のようなものを、少し甘く切なさと苦さ多めに味付けした傑作。

    【すごいネタばらしです注意】
    主人公目線で物語が進むので、感情移入は主人公に...続きを読む
  • ラスト・チャイルド 上
    「キングの死」と同じ作者だったので。

    同じ作者の三作品目だが一番面白かった。
    双子の妹が誘拐され、父も失踪し、母は薬物中毒に。
    母には男が通ってきており、暴力をふるう。
    誘拐後一年がたっていたが、少年はあきらめていない。

    ある日、オートバイの事故が起こり、
    「あの子を見つけた」と言い残し男が死ぬ...続きを読む
  • ラスト・チャイルド 下
    (上巻より)

    少年の気持ちや行動に目を奪われがちだが、
    ミステリーの展開も面白い。
    誰もかれもが痛みを負うが、少年は「家族」を取り戻す。

    ただ忠告しておくが、
    少年たちの話だからと言って、
    「スタンド・バイ・ミー」だと思ったら、大間違いだ。
  • キングの死
    遠田潤子を作品を読むと、この人はブルースを奏でるような小説を書くなぁと思う。で、ジョン・ハートだが、彼の作品にはいやブルース・スプリングスティーンを感じてしまうのである。

    本作は彼の初期の作品。さすがにまだこなれていないせいか、「ラスト・チャイルド」「終わりなき道」に比べるとちょっと荒っぽいかな。...続きを読む
  • ラスト・チャイルド 下
    病んだ現代アメリカ版の「トム・ソーヤの冒険」的ミステリー。とはいっても微笑ましいのはオオラスだけで、ずっとずっと重くてしんどい文章が続く。誰も彼もどの家族もが心のどこかに傷を負っていて、その傷がずっとふさがらないような、かさぶたが出来かけても湿ってる間に剝かれるような、なんともやるせない物語が続く。...続きを読む
  • アイアン・ハウス (下)
    大好きだったパーカー亡き今、いちばん好きな作家と言えるかもしれません。
    冒頭から勢いよく、しかも丁寧に描かれるストーリー、そして終盤では私は大泣きの心の救済と、ハッピーエンド。
    こんなに早く読み終わりたくなかった…。
    うまく魅力を書けない自分がもどかしいぐらい、本当におススメの作家です!!
  • アイアン・ハウス (下)
    面白い。上下セットで100円で買ったが、こんなにコスパのいい買い物はありえない。
    繋がりの薄いようないくつかの要素が終盤に向けて収束していく構成や家族、血をめぐるテーマは他作品と共通するところだが、今作は主人公が凄腕の殺し屋ということで、あまり活字でそういう種類のものを読んだことがなかったので不安も...続きを読む
  • ラスト・チャイルド 下
    何年も前に『川が静かに流れ』を読んで非常に良かったのでこちらも購入したのですが読まずに本棚の肥やしになっておりました。いやはやこんなにおもしろいとは。
  • ラスト・チャイルド 下
    上手い!面白い!主人公のジョニーが危うくて健気で切ない。一つの謎が解けてもまた次の謎が見えて来て気が抜けない、グイグイ引っ張られるし、読後感も悪く無い。素晴らしい一冊。
  • 終わりなき道
    犯罪者を射殺した容疑で追及され孤立状態となった女性刑事、そこへ刑期を終えた元同僚が出所、事件の真相が浮かび上がると共に新たな悲劇が彼らを襲う。過去と現在の事象が幾層にも重なり複雑に絡みながら、それらは滞ることなくスリリングに結末まで突き進む。「羊たちの沈黙」を思わせる設定だが、ストーリーの構造はより...続きを読む
  • キングの死
    以前に偶然手にして、ものスゴくハマった著書のデビュー作。期待を裏切らず、最初からのめり込むように読んでしまった。
    冒頭からかなりの後半まで、どうにもならない絶望と悲しみ、人の心の弱さなど、私自身も耐え難い苦しさに引きずりこまれてしまって重苦しい気持ちになっても、なお読み進めたいと思ってしまった。
    ...続きを読む
  • アイアン・ハウス (下)
    アイアンマウンテンの奥深く、朽ちかけた少年保護施設に兄弟はいた。
    殺伐とした子供社会の中では弱い者は食い荒らされるだけ、兄マイケルは牙を磨き、弟ジュリアンは空想の世界へ逃避した。
    時は経ち兄はギャングの凄腕の殺し屋として組織に君臨、弟は養子に貰われた後、一部で熱狂的な支持を受ける絵本作家となった

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  • ラスト・チャイルド 下
    妹アリッサの誘拐事件から、父親の失踪、母親の薬物依存、地元名士の母親への執着等で、ジョニー少年は最低辺の生活を強いられる。
    そんな中でもジョニーはあきらめる事無く一人で妹を探し続ける。妹さえ見つかれば家庭が元通りになると信じながら・・・。

    話はジョニーの視点と、ジョニーの理解者で、母親キャサリンへ...続きを読む