ジョン・ハートのレビュー一覧

  • キングの死
     前半部分は、ワークの辛さは伝わるけれど、とにかく読みにくかった。あまり先に進まずに、常にモノトーンの映像しか浮かばない状況に憂鬱な気分になりました。

     それが後半ではみごとに一転。
     彼の行動の一つ一つも登場人物との会話の一つ一つにも、全てのシーンに緊張感が走り、先が知りたくてたまらなくなりまし...続きを読む
  • 川は静かに流れ
    先月の「ラスト・チャイルド」に続いてジョン・ハートの作品。前作同様に親子の絆や友情などが幾重にも連なり、冒頭で著者自ら語っているように、ミステリーの範疇に入ってはいるが、家族をめぐる物語ともいえる内容。書評にあるとおりの読み応えがありました。
  • 川は静かに流れ
    「その川は、思い出せるかぎりもっとも古い記憶だ」
    最初の1行目から引き込まれる。

    殺人の濡れ衣を着せられ、孤立無援で故郷を飛び出したアダム。
    5年ぶりに帰ってきた彼を待ち受けていたのは、新たな殺人事件…
    なんて、、、なんて運の悪い(笑)

    本格ミステリかと思って読み始めたのですが、
    これは「ラスト...続きを読む
  • キングの死
    面白かった。
    前半は相変わらずかったるかったけど、後半一気に畳み掛けられた。
    あと、マックスがワークに犬を返す下りが気に入った。
  • ラスト・チャイルド 上
    ジョンハート3作目。
    ここでもやはり、底辺にあるのはミステリを絡めた家庭模様。メインテーマは変えずに、それぞれに内容の濃い、ボリュームたっぷりの長編を楽しめる。本作でもやはり、新たな謎が続々生まれてくる、テンポの良さが素敵。
  • ラスト・チャイルド 下
    謎解きというより、意外なラストに向けてひたすら読み進めたくなる構成力が圧巻。本作でも存分にその魅力を味わうことが出来ました。
  • 川は静かに流れ
    処女作同様、家族間の確執を絡めた長編ミステリ。新たな真実と次に沸き起こる疑問のバランスが気持ち良く、一気に読み通せる内容でした。
  • アイアン・ハウス (下)
    正直評価に困る。上巻は星五つで傑作の予感すらあったのだが、下巻の後半から急降下。そんなこんなで諸々が相殺されて結局こういう評価に落ち着いたのだが…。

    今回のテーマは親子ではなく兄弟。いつものハート節は鳴りを潜め、サスペンス色を前面に出したスピードある展開で一気に駆けて行く。端々でのざっくり感はある...続きを読む
  • キングの死
    初ジョン・ハート。
    いわゆる謎解きミステリ的要素は少なかったから、普通の“読み物”として満喫。尺もちょうど良くて、綺麗にまとまっていたから、読後感も良かった。翻訳ぽさもほとんど感じず、違和感・抵抗も少なかったし。
    面白かったです。
  • アイアン・ハウス (上)
    アメリカ ノースカロライナの山中にある孤児院で育った二人の兄弟が、孤児院での事件から、主人公の兄は殺し屋として、弟は上院議員の養子になり作家として別れて成長する。
    兄が恋人の妊娠を契機に足抜けしようとして、二人とその周囲の人々に事件が発生し、それを切り抜けていく。
    かなり凄惨な場面もあるが、孤独な主...続きを読む
  • アイアン・ハウス (下)
    別れて成長した兄弟が再会したとき、弟が住む上院議員の邸宅の敷地から次々と死体が発見される。死体は兄弟が育った孤児院で弟をいじめていた連中で、主人公の兄が謎を解き明かしながら、二人が再出発するために行動する。
    連鎖する子供の虐待と虐待による心の病、兄弟、親子の絆が物語の核になっている。
  • キングの死
    分厚さから敬遠してしまったけれど、久々に読み応えがある一冊だった。こりゃ「ラスト・チャイルド」も買わねばならぬ。
  • ラスト・チャイルド 上
     本書はジョン・ハート作品の3作目。相変わらず、情念のこもった作品を描く。ユーモアは欠片もない。粘着質の男たちが煩わしく感じるくらい、脇目も振らず一直線に行動する。行動のエネルギーとなっているのは愛情。一途さに、人間の愛情とはいったい何に裏打ちされているのだろう? という疑問も湧いた。事件をきっかけ...続きを読む
  • ラスト・チャイルド 上
    2011年このミス1位の文庫化上巻。主人公は13歳なのに、車は運転するし、銃は持つ。う~ん。。。アメリカって怖いところだな。。。
  • キングの死
    すっかりファンになってしまいましたジョン・ハート!!
    どうしてミステリとして完璧なのに小説としても完璧なのか…こういうのを読むと絶対小説家になれないなぁととほほになってしまいます。
  • ラスト・チャイルド 上
    双子の妹アリッサが行方不明になって1年。
    少年ジョニーは探し続けている。
    近くで捕らわれのまま生きていると信じて。
    10歳ぐらいにしか見えない13歳の男の子の頑張りように応援せずにはいられません。
    娘を一人にしたと妻に責められた父は出奔、母キャサリンは酒浸りとなり、言い寄ってきた金持ちの男ケンの言う...続きを読む
  • キングの死
    「川は静かに流れ」「ラスト・チャイルド」が好評なジョン・ハートのデビュー作。
    主人公は弁護士ジャクソン・ワーク・ピケンズ。
    父親エズラは高名な弁護士でやり手だったが、成り上がりで品がなく、家では暴君。強烈な人間だった。
    家で家族が口論中に、母親が転落死して1年。
    父エズラは母の葬儀の後に行方不明にな...続きを読む
  • ラスト・チャイルド 上
    前作「川は静かに流れ」も良い小説であったが、
    本作も非常に優れた品質の作品。
    プロットが素晴らしく、
    一気読みさせられてしまう。
    不安、恐れ、悲しみ、葛藤、
    信頼、愛情、友情、赦し。
    様々な感情を追体験する、
    ミステリの範疇を超え広く愛されるであろう作品。

    早川書房創立 65 周年 & ハヤカワ文...続きを読む
  • ラスト・チャイルド 下
    「あの子を見つけた」大怪我を負った男、リーヴァイ・フリーマントルは言った。ジョニーはその言葉を信じる。一方、ハント刑事は、服役囚バートン・ジャーヴィスの、事件への関与を探るうちに、大量の死体を発見する。静かに、しかし物語は大きく転換していく下巻。少年たちの未来が明るいことを祈ります。
  • ラスト・チャイルド 上
    「キングの死」でデビュー、「川は静かに流れ」が、日本でも評判をよんだジョン・ハートの第三作。双子の妹が誘拐され、父も失踪。まもなく母親は薬物におぼれるようになり、地元の実業家が家に出入りするようになる。すっかり崩れてしまった家族。ジョニーは妹の行方を追い続けるのだが。ポケミスと同時発売。文庫上下巻と...続きを読む