ジョン・ハートのレビュー一覧

  • アイアン・ハウス (上)
    アイアンマウンテンの奥深く、朽ちかけた少年保護施設に兄弟はいた。
    殺伐とした子供社会の中では弱い者は食い荒らされるだけ、兄は牙を磨き、弟は空想の世界へ逃避した。
    時は経ち兄はギャングの凄腕の殺し屋として組織に君臨、弟は養子に貰われた後、一部で熱狂的な支持を受ける絵本作家となった。

    兄は恋人の妊娠を...続きを読む
  • ラスト・チャイルド 上
    幸せな家族から、誘拐によって双子の妹が失われた。妹を迎えに行けず誘拐を結果的に許してしまった父は、母から責められ失踪。その後母親は地元の権力者に籠絡され酒、薬物に耽溺する。完全に崩壊した家庭を元通りにする為息子のジョニー少年だけはあきらめなかった・・・。

    詳しくは下巻を読んでからの感想文とさせて頂...続きを読む
  • アイアン・ハウス (上)
     ジョン・ハートの『ラスト・チャイルド』での第一印象は、ずばり、読みやすい、面白いの二点であった。『アイアン・ハウス』を手に取って、読み始めたら止まらないそのページターナーぶりに、改めてそのときの感触を思い出した。三年弱ほどこの作家の本を手にとっていなかったのだということに、改めて気づく。

     この...続きを読む
  • アイアン・ハウス (下)
     ジョン・ハートの『ラスト・チャイルド』での第一印象は、ずばり、読みやすい、面白いの二点であった。『アイアン・ハウス』を手に取って、読み始めたら止まらないそのページターナーぶりに、改めてそのときの感触を思い出した。三年弱ほどこの作家の本を手にとっていなかったのだということに、改めて気づく。

     この...続きを読む
  • ラスト・チャイルド 下
    失踪した双子の妹の行方を捜す十三歳の少年が主人公のミステリー。まだ幼さを残しながらも、勇敢で行動力のあるジョニーに感情移入しながら読むことが出来た。
    家庭崩壊や少女誘拐と言う重苦しい題材の本作だが、シンプルかつ流麗な文章のおかげで悲壮感はそれほど強くはない。主人公の苦悩と健気さに胸が押し潰されそうに...続きを読む
  • アイアン・ハウス (下)
    ジョン ハートの作品、一気に読破^_^
    【キング死】より【川は】より【ラスト】よりいい、大満足。 ハードボイルドだけど、人間関係は丁寧だし。ミステリーだけど、無理矢理な感じがない。次回作が楽しみです。
  • ラスト・チャイルド 下
    一気に読めた。キングの死もよかったが、こっちの方がはるかに面白い。少年と大人の組み合わせって、なんで心地良いだろう。最後の結末にも、びっくりしました。
  • 川は静かに流れ
    『ラスト・チャイルド』を読み、この作家の作品はすべて読もうと心に決めた(と言っても、邦訳はまだ4冊)。久しぶりに出会ったとても好きな作家だと思う。
    身に覚えのない殺人事件の濡れ衣を故郷で着せられた主人公。しかも彼を犯人と名指ししたのは継母だった…。みんな、悪い人ではないのにそれぞれに短所があり、どう...続きを読む
  • ラスト・チャイルド 下
    周到に用意されていた伏線が、どんどん繋がっていき、それでもまだ先がある展開。ジェットコースターのように一気に下巻を駆け抜けた!

    悲しくも強い物語だ。家族の絆や友情、登場人物たちの様々な思い、その一つ一つに熱いものがこみ上げてきそうになる。

    たわいのないいたずらが時として大きな罪となる。そんな...続きを読む
  • ラスト・チャイルド 上
    連休の旅行で海外に出かける時に必携の小説を忘れたことに空港で気づいて慌てて買い求めた上下巻2冊。取り急ぎのことで目に留まったというだけの理由だったので、あまり期待せず読み始めたところ…。
    めちゃめちゃおもしろい!! 3泊4日の旅行中に上巻は半分以上読んでしまって、帰国後は読み終えるのがもったいなくな...続きを読む
  • 川は静かに流れ
    すばらしい。巻置くあたわずとはまさにこのこと。謎が謎を呼び、一つなぞが解けたと思ったらそれが新しいなぞの始まりだったり、じつは完全な誤解だったり、関係ないところで関係ない解釈をされたり。それがすべて家族と地域の人々の愛憎劇の中で、違和感なく読めてしまうものだから、ページを繰る手が止まらない。オススメ...続きを読む
  • アイアン・ハウス (上)
    週末の日経新聞の書評にあった作品です。今年初めに翻訳版が出ていたので、移動中の時間を利用して、さっそく読みました。施設で育った殺し屋が主人公という話なのですが、展開が早く、派手でどぎついシーンが多いので、映画化するとよいかも、と思いました。
  • 川は静かに流れ
    最初から最後までとても楽しく読めた

    久しぶりに「続きが気になる」という本だった


    描写が丁寧で、1つ1つのシーンが目の前に映し出されているようだった

    多くでてくるキャラクターも、しっかりと個性が際立っていて、無駄な登場人物がいなかった



    農場ののどかな風景と、静かな川の流れ、渦巻く悪意

    ...続きを読む
  • ラスト・チャイルド 上
    誘拐された双子の妹、アリッサを探して、孤独の戦いを続けるジョニー。彼を見守りつつ、事件に取り憑かれてしまった刑事ハント。神の声に耳をすませる脱獄囚リーヴァイ。三人の妄執が事件を思わぬ方向へ向かわせる上巻。
  • ラスト・チャイルド 下
    何という結末。何という悲劇。事件の真相を知って残るのは、連鎖反応の不可思議さだ。物事には原因と結果がついて回るが、この複合的な事件には声を失ってしまう。
  • ラスト・チャイルド 下
    下巻に入り展開は早くなった、という感じではないもののしっかりとしたラストまでの流れが出来上がっていて、また刑事の捜査のパートも、妹の行方を追う少年のパートも心理描写もしっかりしていてじっくりと読みこめました。

    明らかになる真実は意外であるとともに、思い返すと伏線も張られていて非常によく、ラストもな...続きを読む
  • ラスト・チャイルド 上
    双子の妹の誘拐事件を機に家庭が崩壊してしまった兄ジョニーが妹を行方を捜すミステリー。

    作品全体に漂う雰囲気や、登場人物たちの様子がどことなく暗くそういう雰囲気の本が好きな自分には、どんどん引き込まれて行きました。

    父親が失踪し、母親はろくでなしの男とともに薬に溺れているにもかかわらず、妹を追い続...続きを読む
  • ラスト・チャイルド 下
    【レビュー】「謝りたい」と願う心は、内から湧き上がってくる綺麗なもの。それに対して「赦す」心は、そっと降りてくる啓示のように強さに満ちていて、ある時ふと訪れるもの。人と人の絆は、こうやって時間をかけてはじめて、紡がれていくものなのだな、と印象深く感じた小説。
  • ラスト・チャイルド 下
     ジョン・ハート、3作目にして最高傑作。読み終えて、心底そう思えた。痺れた。

    家族とは? 友情とは? 愛とは? 生きていく上で避けて通れない様々な問題について、この作品はずばずばと問いかけてくる。

    主人公の双子の妹が行方不明になっている。関与した者、目撃した者、そして真相を突き止めた者、ラストに...続きを読む
  • ラスト・チャイルド 上
    誘拐された双子の妹アリッサ。
    彼女の誘拐をきっかけに幸せだった家庭は崩壊する。
    母と息子を置いて失踪した父。
    全てを失い酒と薬に溺れていく母。
    そしてそんな過酷な状況でも、妹の無事を信じ
    家族の再生を願う息子ジョニー。
    あまりにも儚く残酷な設定だが、信念を曲げないジョニーの姿に
    どこか救われる想いが...続きを読む