那須正幹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ1978年の作品なので、今の価値観からすると、正直ギョッとしてしまう台詞や描写がそれなりにある。
子どもの教育について父親が口にする「そんなことは、おまえ(母親)の仕事だろ」が、冒頭に出てくるので、正直これ読み進められるだろうか…と心配になりつつ、まぁ、そういう時代だったのかもしれないなぁ と思ったり(78年といえば私は小1)。
短編構成になっているが、強盗、万引き、自殺者、遭難、インチキ…と、かなり攻めた話になっている。暗くならないのは、キャラの個性によるものも大きいかな。
ある種、大人が見ていない場所での、等身大の子どもの描写といえるかも。
子どもが子どもの力で問題を解決しようとする -
Posted by ブクログ
ネタバレ大河ドラマで平賀源内見てたら読みたくなって
数十年ぶり
わたしの平賀源内はここから
今読むと、謎に広いお屋敷に女中たち除けば一人で住んでるし、田沼意次や松平定信にも言及してて、最期にまで話を絡めていて、しっかりできた話だった
若林家の因果というか、原爆で断絶した家系をなんとか再興しようと、実年齢12歳にも関わらず倍の時間を過ごしてしまっているとか
なかなかに深い
はしがきが良かった
今の世には合わないよなぁと思いながら読み始めたが、現代に読む上でのスタンスを明確にしてしてくれているから
はしがきをちゃんと読む子なら、今の子供たちでも抵抗少なく読めると思う -
Posted by ブクログ
30年ぶり再読。
タイトル以外忘れていたけど、読み始めたら思い出した。
冒頭のハチベエが聞きかじりの中学生タクシー話を換骨奪胎するとことか。
この世界にもある、テレビゲーム。
なるほど。一応でてくるし、子どもの強烈な物欲の対象として描かれている。
遭難する状況もリアル。
子ども集団だと、こんなことあるあるすぎて背中が冷たくなった。
コレは絶対、ちゃんとした大人がもう一人必要だったのよねーーー、怖いわ。
作者は島根大学時代に山岳部にいたらしいが、山荘のシーンは、そんな時代の山の空気もよくわかった。
遭難→サバイバルの流れも、救助隊としての活躍も面白く、山の美しさ、怖さも堪能できた。
それに