志川節子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ今度は「仕事に悩む若手社会人」を題材にしてきたか!宇江佐真理の「髪結…」が迷走?した時に、ちょっとそういう方向に振れたことはあったけど、この作品は首尾一貫そっちの方向で物語を展開させる。
今でいう野鳥園と植物園をミックスしたような娯楽施設「花鳥茶屋せせらぎ」を中心舞台に、とりかご職人の勝次、お茶屋のひなた、眼鏡職人の耕太、小間物屋の清一郎、絵描きを目指すおゆりら、私塾の同窓生らが、それぞれの仕事で苦悩し成長する様を描く。
仕事で苦悩するのはいつの時代も一緒だし、「こんなことではダメだ、もっとなんとかなるはずだ、なんとかしなきゃ」と足掻きたくなる気持ちもいつの若者も共通の物であろう。できれば -
Posted by ブクログ
ネタバレ芝神明宮近くにある風待ち小路で商いを営む人を主人公にした連作短編集…とおもいきや、後半に話がつながって長編になるという展開。直木賞候補作でもあったんだとか(知らずに読んだ)
市井人情ものの王道を行く、こういうベタな話は好きだなぁ。後半今までの登場人物たちが交差してのクライマックスを盛り上げ、ハッピーエンドにつなげる進み方も好き。
解説に出てきた「世代交代」ではなく「継承」なのだという言葉がしっくりくる。古いものが悪ではなく、新しいものを嫌うのでもない。古いものの良いところを活かしつつ、新しいものを採用していく。ゼロサム的な短絡思考は進化、進歩を妨げる。もっともっと柔軟に考えていこうよってこ -
Posted by ブクログ
ネタバレ「煌」が良かった志川節子。この作品も良いぞ。
吉原の花魁をめぐる7つの連作短編、女郎を仕立てる「上げゲ屋」、心身に疲れの見える花魁を整え治す「保チ屋」など、ちょっと大人な職業(架空の物です、念のため)の男たちが出てくる。「おぉ、これは官能系」と思いきや、そういうシーンはサラりと躱して吉原独特の世界を巡る人々の機微を上手に切り取って描く。
ところどころダレてしまうところもあるんだが、要所要所の締め方は見事で、特に冒頭の短編を、最後の収録短編で収束させるやり方は「上手いなぁ」と思わせる。
染里の、ぬぐってもぬぐっても落ちなかったくすみ、深いよなぁ…。切ないね。