陳浩基のレビュー一覧

  • 13・67 上

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    知人にすすめられて読んでみた。警察ミステリ。登場人物を覚えられなくて読むのにかなり時間はかかったけれど一話目から想像していたより面白くてびっくりした。下巻も楽しみである。

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    2025年07月07日
  • おはしさま 連鎖する怪談

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    日本、香港、台湾の作家によるホラーアンソロジー……だと思ってたら、なんとリレー小説。4話目で全ての糸がつながり始めた時はドキドキした。
    めちゃ面白かったので、香港台湾の作家さんにも手を出してみようかな。

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    2025年05月05日
  • 陳浩基『13・67』の魅力とは【文春e-Books】

    購入済み

    試し読みと書評に加えて陳浩基さんのインタビューも載っています(聞き手は現代の台湾や香港に詳しい野嶋剛さん)。あまり長くありませんが著者の考えを知ることができます。

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    2024年08月17日
  • 13・67 下

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    文句なしの★5つ。
    チャイナ小説は初めて読みましたが、おもしろかった、いや、おもしろすぎました。

    香港を舞台にしたミステリーなのですが、
    最初の「黒と白のあいだの真実」で死亡するクワン刑事が主人公。
    2013年の事件を皮切りに、天眼とも言われる名推理を行う彼が若い警察官だった1967年まで順を追って遡る形式が取られています。

    どれも精度の高いミステリーとして楽しめますが、1967年の事件の最後の4行には驚かされました。
    こんな風に繋げるの!?と。

    イギリスの植民地だった時代まで遡るため、香港の歴史を知ることもでき、とても興味深く読むことができました。

    このおもしろさは、作者の腕だけでは

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    2022年09月13日
  • 13・67 上

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    ネタバレ

    目次
    ・黒と白のあいだの真実(2013)
    ・任侠のジレンマ(2003)
    ・クワンの一番長い日(1997)

    なんと楽しい読書だったでしょう。
    本来なら読後感が悪いはずなんですが、すごく楽しく読めました。

    タイトルの『13・67』というのは2013年から1967年に遡るタイプのクワンという一人の警察官の年代記という意味です。
    2013年…これはクワンが余命僅かという状態で病院のベッドに横たわりながら行った、彼の最後の事件となります。
    しかしこの捜査方法!
    日本なら絶対にアウトです!…って香港でもアウトのようです。
    だから『黒と白の間の真実』というタイトルがついているのですね。

    2013年、香

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    2022年08月05日
  • ディオゲネス変奏曲

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    こんなに読み応えのある短編集はなかなかないです。
    「13・67」が最高に面白かったとはいえ、あんな面白い話が量産できる作家とか滅多にいませんよ?と気楽に読み始めましたが、流石は「13・67」を書いただけある!とシャッポを脱ぐしかなかった。

    一遍毎の読ませる技の巧みさもさることながら、内容がまたバラエティに富んでいて、SFもホラーもユーモアミステリーも味わえるお得な一冊です。全部面白い!
    しかも著者のあとがきが作品解説になっていて、イメソン的BGMまでプレイリストで用意してくれる厚遇っぷりで読んでるこっちが恐縮してしまいそうな気持ちに…

    個人的に気に入ったのは「時は金なり」
    タイムイズマネー

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    2022年04月28日
  • おはしさま 連鎖する怪談

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    日本・香港・台湾の作家によるホラーミステリのリレー小説。箸を使ったおまじないの「おはしさま」。それはただの都市伝説なのか、それとも呪いなのか。なんともおぞましく恐ろしい作品、と思って戦々恐々の心地で読み始めましたが。
    まず「おはしさま」。これは文句なく怖いです。嫌です。いや、好きなんだけど。一番短いのに一番恐ろしさは強烈。さすが三津田さんです。
    続く「珊瑚の骨」は、切ない青春小説のような読み心地だし。「呪網の魚」は都市伝説を用いたミステリ。「鰐の夢」では今までのあれやこれやが繋がってきた感があって、たしかにこれで完結してもよい気がしました。ならば続く最終章でこれはいったいどのように着地するのだ

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    2022年01月29日
  • おはしさま 連鎖する怪談

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    日本・台湾・香港のリレー小説がいい感じにカオスです。共通するテーマを盛り込みながら各国の作家さんが趣向を凝らし、驚愕のラストへ・・・

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    2021年12月29日
  • おはしさま 連鎖する怪談

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    三津田信三さんの不穏なホラー短編『おはしさま』を皮切りに、四名の台湾・香港作家が共演するリレー小説(競作っぽい)。独立した複数の物語が、後半の作品では繋がりが整理され謎が解け、そして、ミステリ、ホラー、SFまで含んだエンタメに発展する。怖さという意味では、最初の三津田信三さんの『おはしさま』がピークになってしまっていますが、一つの怪談から発想して発展させる各作者の手腕は見事。
    自分的には2021年に読んだ中で一番のヒット。内容も面白いし、アジア作家のホラーや幻想小説をもっと読みたいという欲求を引き出してくれて、世界が広がった感覚がありました。
    リレー小説としても面白いし、五作ともそれぞれ独立

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    2021年12月19日
  • 13・67 上

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    タイトルの意味を察した時にこの面白さが深まる。横山秀夫的といえばそうだけど、ハードボイルドな空気感とどこか飄々としたムードが楽しめた。

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    2021年11月28日
  • ディオゲネス変奏曲

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    全部の短編がおもしろかった!
    収録されている短編全部がおもしろかった小説は初めて。
    ほんとうにすごい贅沢な短編集。
    読めてよかった。

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    2021年06月11日
  • 網内人

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    新聞で紹介されてたこの本。
    香港を舞台にしたミステリーで、普段あまり手を出さない翻訳ものだけれど、香港に少し縁があったので読み始めた。
    地名や街道名や交通の仕組みなど懐かしく…最初は人の名前から頭に浮かぶインパクトがなさすぎて、毎回こいつは誰だ!?となったのも束の間、アイのしつこい質問に答えるアニエがもはや自分の相棒にも思えてきた、面白かった。
    二段組を制覇した満足感にも○

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    2021年04月16日
  • 網内人

    H

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    陳浩基の2冊目!

    香港に住んだことはありませんが、30年以上前から香港を行き来していることから、返還前・返還後・近時と時代の流れを感じます。その意味では、13・67はリアリティを感じ、圧倒され、陳浩基の2冊目として「網内人」を読みました。
    13・67は、香港の時代の流れを追うような面がありましたが、現在の香港です。
    ただ、そこには単にミステリーの側面に加えて、香港の状況を織り交ぜており非常に面白く読めます。かなりの長編ですが、一気に読みました。続編に期待です。
    追記
    香港に関する知識がなくても、大丈夫です。

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    2021年04月07日
  • 網内人

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    ハッカーをまるで魔法使いのように描いてしまう作品もありますが、本作品はネットに疎い主人公を通してどうしてこんな事が出来るのかをしっかり描いており、それでいて冗長になり過ぎない絶妙さが凄く良かった。

    13.67で見せた社会性を織り交ぜた作風は今作でも健在。今回のテーマである「インターネット」は日本にも通ずるテーマでとても身近に感じられた。一方で「香港」という特殊な歴史を持った都市の風合いは13.67と比べるとかなり抑え目。

    2段組500ページと決して短くない作品で、厚さに尻込みして長く積ん読にしていましたが、読み始めたらあっという間でした。作者の次回作も早く読みたい!そして違和感なくスラスラ

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    2021年03月15日
  • 網内人

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    はじめの数ページは読むのを躊躇ってしまうくらい暗い描写だが、それ以降はどんどん引き込まれていった。

    ネットに潜む悪意だけではない、『人間の物語』としてとても読みごたえがあった。

    ぜひシリーズとしての次作を読みたい!

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    2021年02月13日
  • 網内人

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    面白かった!2015年の香港。ネットでの悪意により妹を自殺で失ったアイがネット専門の探偵と共に書き込み主を追う。正直、またネットの誹謗中傷?と思ったが、この探偵に妙な魅力はあるし、ITに無知なアイに逐一説明することで彼のしていることが手に取るようにわかるし、香港の生活も興味深いし、で、あっという間に夢中になった。謎を追う経緯も大変面白かったが、二人の距離感が変わっていくのも、並行して語られていた話が一本にまとまるのも、章末に現れるLINEのやりとりも、そして鮮やかなラストも…!2段組のこのページ数を堪能。

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    2021年01月20日
  • 網内人

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    ネットでのイジメにより妹のシウマンを自殺に追いやった犯人を見つけ出すため立ち上がるアイ。天才的ハッカーで復讐請負人のアニエがとても良かった!ミレニアムのリスベットに匹敵するキャラ立ちで、罠を仕掛けたり潜入捜査したりと大活躍。シリーズ化検討中ということで楽しみであります!
    個人的にはネット社会になる前に学生時代を終えていて心底ホッとしてる。現代の10代は大変だな… あと香港も…

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    2020年12月08日
  • 13・67 下

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    これは面白かった。

    香港を舞台にした警察小説。
    6つの短編が収録され、全体で一つの物語となっている。
    最初は、シャーロックホームズの劣化コピーかと思われたんだけど、いやいや、読み進めていくうちにどんどん面白くなってくる。
    また、ストーリーも現代から過去に遡っていくという展開で、なかなか意表をつく。

    主人公は香港警察の伝説の刑事『クアン』。
    彼を主人公として彼が携わった6つ事件を解決していくというものだ。

    ちなみに、この本の題名『13.67』ってなんなんだろうと思っていたのだが、読み進めていってやっと分かった。
       「13」は「2013年」
       「67」は「1967年」
    を意味している

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    2020年10月04日
  • 13・67 下

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    陳浩基『13・67 下』文春文庫。

    各種ミステリーランキングで上位に輝いた珍しい華文ミステリー。

    香港警察の伝説の刑事クワンを主人公にした連作短編集。上下巻に全6編が収録されている。2013年を舞台にした上巻の最初の短編でクワンの警察人生最後の仕事が描かれるが、その後1967年まで順に時代を遡るという特殊な構成の物語。香港の歴史を背景にクワンが解決した数々の事件が描かれる。

    英国の植民地時代から中国への返還という特異な歴史に翻弄された香港は、1960年代の反英の嵐が吹き荒れる時代から、少しずつ中国とは異なる強固な柱を造り続けて来たように見える。中国に返還された今となっては、この強固な柱を

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    2020年09月18日
  • 13・67 上

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    陳浩基『13・67 上』文春文庫。

    各種ミステリーランキングで上位に輝いた珍しい華文ミステリー。

    香港警察の伝説の刑事クワンを主人公にした連作短編集。上下巻に全6編が収録され、2013年から1967年まで順に時代を遡って香港の激動の時代とクワンの警察官人生とが描かれる。

    時系列を逆転させ、終わりから始まる物語というアイディアはなかなか面白い。しかし、最初の1編の『黒と白のあいだの真実』が余りにも衝撃的で、他の2編も面白いのに、やや上の空という感じだった。

    『黒と白のあいだの真実』。これは見事。最近ではなかなかお目にかからないレベルのミステリー短編の傑作だ。2013年が舞台。末期の肝臓癌

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    2020年09月16日