町田健のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
一見『世界の言語入門』と似ているが、かなり毛色が違う。本書で取り上げられているのは、世界46の主要言語だ。既に休刊してしまったが、『フォーサイト』という国際情勢誌に連載されたものを元にしているだけに、経済的な影響力の強い大言語のみについて書かれている。オーソドックスな解説だが、言語の話だけでなく、歴史や政治についても言及されていて、これはこれで面白い。
それにしてもアジアは、言語的に見てもヨーロッパよりもずっと複雑で、多様である。ヨーロッパの言語のほとんどは印欧語族に属し、ごく例外的にウラル語族、コーカサス諸語、バスク語があるのみである。それに対し、例えばインドシナ半島5ヵ国の主要言語だけを -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
「言語学の巨人」の難解な理論を、“マチケン”先生が分かりやすく丁寧に解説。
「抽象的思考力」を身につけるための一冊。
[ 目次 ]
第1章 文の構造を分析する(「文法」とは何か 語順の決まり ほか)
第2章 生成文法とは何か(生成文法の登場 文の構造を表す方法 ほか)
第3章 深層構造と表層構造(句構造規則は単純な方がいいのか 句構造規則を超える―深層構造の登場 ほか)
第4章 普遍文法を追究する(生成文法と主語、目的語 普遍文法を仮定する ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆ -
Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
本書は、現代言語学の方法を決定したスイスの偉大な言語学者フェルディナン・ド・ソシュールの学説を、できるだけ具体的にわかりやすく解説したものです。
特に、私たち人間が、コトバを使ってどうしてコミュニケーションができるのかという、ソシュールが解明したかった問題を中心にしながら、コトバの本質的なしくみを探っていくことを目標にしています。
[ 目次 ]
第1章 ソシュールは何を解明しようとしたのか(文字が作られた背景 「品詞」を考えたギリシア人(紀元前一世紀) 普遍文法―ポール・ロワイヤル文法(一七世紀) ほか)
第2章 ソシュールが目指した言語学(言語学の対象―ラングとパロール 言語 -
Posted by ブクログ
言語やコトバについて、日常生活でも話題になりそうな疑問、たとえば「チンパンジーやイルカもコトバを使うの?」や「『ら抜きことば』は悪いコトバなの?」、「フランス語が美しいって本当?」などなど、24の疑問に、言語学的な解答を与えるとすればどうなるかということを、町田先生の優しい語り口で答えてくれる本。
言語学における、言語に対する基本的な態度や考え方を優しく解説したものではあっても、たくさんの専門用語が出てきたり、樹形図が出てきたり、理論を概説するものでもないので、この本を読んだだけで言語学が好きになるかどうかは実際に勉強を始めてみるまで保障できないが、少なくとも「言語学に興味が沸く本」であるこ