落合由佳のレビュー一覧
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小学六年生の葉澄は、発達障害のある双子の姉・菜々実の通院や学校送迎を日常的に手伝っている。菜々実も大切だけれども、いつも菜々実の都合が最優先になる。何かを諦めるたび、仕方ないと思う反面、胸の奥にモヤモヤがたまっていく。
そんな中、中学生となった葉澄は、菜々実の付き添いで行った病院で顔見知りとなった恵太と、障害がある子のきょうだいが集まった「きょうだい会」で再会する。明るく元気いっぱいの恵太だが、彼にも障害のある弟がいた。
今年度中学生の部の読書感想文課題図書。
表紙の雰囲気から、今時の中高生の好きな悲しい恋愛ものって感じだけれど、中身は〝きょうだい児〟を扱った物語。
大人でも障害のある兄弟の面倒はどうするのか、将来は誰が面倒をみていくのかといったことを悩むのに、中学生には荷が重すぎる。
ある有名な方が、「母親は将来、姉のお世話をさせるために、私を産んだ」と言っていたのを思い出した。
自分のための人生なのに、親や兄妹のために未来を決めてしまうと、後悔の人生を歩んでしまう。
〝きょうだい児〟について、いろいろ考えさせられた。
課題図書というだけあって、薄くとても読みやすいのでオススメだけど、男子はこの表紙を手に取って読むのだろうか?と女子向けになってしまうかなという疑問が残った。 -
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児童書とあって、たいへん読みやすかったです。
でも、私が子どもだったらこの本を読むことはなかったかもしれない。子どもの頃の私は、本よりも漫画の方が好きだった。いわゆる絵本や児童書の類は、あまり読んでこなかった。小説を読むようになったのは大学生の頃からだったように思う。
もしも読んでいたらもっとちゃんと、私もばあちゃんに料理を習っていたかもしれないなぁなんて思ったけど、どうかなぁ。主人公の天だって、おばあちゃんが生きていた頃は料理なんて全然興味がなかったはず。成長して、おばあちゃんと一緒に台所へ立つ未来もあったかもしれない。でも、立たなかったかもしれない。それはわからない。失ってからじゃないと気付けないことって案外たくさんあるよね。天たちのそばに、ガミばあが居てくれてよかった。ガミばあとのやりとりには思わずクスっと笑ったり、涙を流したりしました。
大切な人を亡くした悲しみは、完全に癒えることはないのかもしれないけど。それでも前を向いて生きていく姿には、胸を打つものがありますね。 -
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久能凪人は、バドミントンジュニアクラブ時代にクラブのエースで犬猿の仲の兄の航を打ち負かした女の子と中学に入学して再び出会った。その女の子、羽野海は実力がありながらも万年2位の「シルバーヒーロー」と呼ばれていた。ある日、凪人は羽野を優勝させるためのアドバイザーを引き受けることなる。凪人は、これまでのバドミントンの知識を駆使しながら羽野の力になろうとするが、なかなか優勝を勝ち取ることができない。凪人は、バドミントン部でもマネージャーとして入部するが、一部の部員との確執や自信喪失でバドミントン部を離れてしまう。しかし、「わたしを百パーセント信じてくれるのは、久能君だけ!」という羽野の言葉に再びやる気を取り戻す。そして迎える中学校最後の大会。凪人と羽野は最後の戦いに挑む。マイナスだらけの自分でも、誰かのマイナスをひっくり返すために陰で戦う。そんなヒーローになりたい。
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主人公・凪人は兄とともにバドミントンをやっていた。
兄は名プレーヤーだが、自分は体が弱いこともあって思うように活躍できない。いつしか凪人は兄に嫉妬心を抱き、誰か兄を負かすプレーヤーが現れないかと思うようになる。
凪人の思いが通じたのか、兄に匹敵するプレーヤーが登場! しかも、それは万年二位でシルバーヒーローといわれた女の子だった?!
やがてケガで故障した兄はバドミントンを辞め、自暴自棄に。
凪人も打ち込めるものがなく、ひねくれた日々を送っていた。
そんなとき、凪人にコーチになってほしいと言う女の子が現れる。それは、かつて凪人の兄と同じくらい強かったシルバーヒーロー・海。
ひねくれ者で心を閉ざしかけていた凪人が海の指導をすることによって少しずつ変わっていきます。
主人公・凪人はひねくれていますが、物語はどこかまっすぐで児童向けにぴったりでした。
仲違いをしていた兄やチームメイトとも最後は協力し、共に歩んでいく姿もよかったです。
バドミントンの専門用語の解説があったり、もう少しバドミントンをやらない子にも臨場感が伝わる書き方だったら更によかったと思うのですが、これが一作目と聞きましたので今後の期待も込めて星はひとつプラスで4つにしました。