エラリイ・クイーンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレアメリカで放送された人気ラジオ番組≪エラリー・クイーンの冒険≫の脚本を「エラリイ・クイーン」自身が編集する月刊誌≪EQMM≫向けにカレンダー仕立てにして小説化した作品で、本巻には前半の六編が収録されています。
■1月 双面神クラブの秘密
■2月 大統領の5セント貨
■3月 マイケル・マグーンの凶月
■4月 皇帝のダイス
■5月 ゲティスバーグのラッパ
■6月 くすり指の秘密
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1791年2月、初代大統領「ワシントン」は、ある場所に密かに記念の品を埋蔵した。
そして一世紀半後 「エラリイ・クイーン」がその場所の割り出しに挑戦する!
大統領と名探偵の、時空を超えた頭脳対決を描く「大統領の5セント貨」をはじめ、本巻には1月から6月までの六篇を収録。
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カレンダー仕立てというコンセプトは月刊誌ならではのアイデアですが、、、
欧米人にとっての歴史… 特にアメリカ史に関する題材により各月の特色が出してあるので、日本人の我々にとっては馴染みの薄い行事が多く、正直なところ、あまり季節感(月感?)を感じることはできませんでしたね。
(4月のエイプリルフールと6月のジュンブライドは馴染みある行事でしたけどね… )
≪以下、ネタバレあり≫
元来、ラジオ番組用の脚本のせいか、全体的に軽い感じはしますが、自然死か殺人か最後まで迷わせ、意外な人物が犯人の『ゲティスバーグのラッパ』や、依頼人が犯人の『マイケル・マグーンの凶月』、「エラリイ・クイーン」が大掛りな芝居を見事に暴く『皇帝のダイス』は、短編映画に出来そうな物語で好みでした。
(もともとラジオ番組用の脚本だから、当たり前か… )
『くすり指の秘密』は、「エラリイ・クイーン」が犯人に出し抜かれて、結婚披露宴で花嫁が毒殺されてしまい、、、
さらに事件の解決にも失敗してしまうというストーリーで、ある意味、意外で先が読めませんでしたね。
ミステリー小説にしては、珍しい展開でしたね。
そこそこ楽しく読めましたが、、、
やっぱミステリーは長編の方が楽しめますね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ
面白かった!
いままで読んだエラリー・クイーンの本の中で一番真実にびっくりしたし分かりやすかったし納得したような気がする。
途中でカザリス博士犯人説が持ち上がった時は残りのページ数こんなにあるのにもう犯人分かるって…それほんまに犯人?何かこの後まだ展開ありそうやし真犯人は別にいるのでは?と思ったら案の定やった。
産婦人科医が自分がお産でとりあげた人をひとりずつ選んで…っていうのはなるほど、というか、よく考えたなあとしみじみ思った。
しかも何故男性は既婚者もいるけど女性は未婚ばつかりなのか?ていう伏線もちゃんと「電話帳で探したから。名字がかわってる女性は見つけられなかった」ということでちゃんと回収されてる。
相変わらずエラリー・クイーンは私からすると役立たずで(笑)、どんどん被害者増えてくやん。て感じやった。真犯人にたどり着くのは事件がすっかり落ち着いた9人の犠牲者が出た後やったし!
コナンにしろ金田一少年にしろ、私が知ってる推理ものはもっと早くスマートに真相にたどり着いて罪を暴くイメージがあるからエラリー・クイーンはその点遅すぎる感は否めないし名探偵ってかんじには思えん。
けどいつも不思議と続き気になって読んでしまう。
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Posted by ブクログ
ネタバレ『十日間の不思議』で辛い挫折を味わったエラリイが、NYに帰ってきて、父クイーン警視や市長たちに請われて連続絞殺魔と戦う。
ライツヴィルという田舎でのじっとりした人間関係の中の殺人と、ニューヨークという世界屈指の大都会で、被害者同士の繋がりさえ見えてこない連続殺人。
一人で推理し戦ったライツヴィルと、警察組織がバックにつき、警視やヴェリーや、途中からは被害者遺族まで加わって捜査にあたるニューヨーク。
いろんなことが対照的でとても面白かった。
ミッシングリンクものは、たくさん死ぬ割にその繋がりを探すというところでどうしても足踏みしがちで、読んでいて途中だれてしまった。
被害者の数もちょっと多すぎるような…でもだからこそ面白い真相でもあり…。
最後の事件のあとは息もつかせぬ面白さで、やっぱり論理的な解決、伏線が綺麗に回収されていく爽快さは素晴らしかった。
エラリイの挫折と癒しについては、うーん、どうなのかなぁ、という気持ちも少し。
このあとは何に繋がるのかな -
Posted by ブクログ
・厄災の家がライツヴィルという田舎町に広がるミステリー。
・女性記者ロバータが隠しているものは何?
ローラが隠しているものは何?って思いながら読んだ。
・ジムの証拠が揃いすぎてる気がしたが。それは。
・498pあるけど400pすぎてもいったいだれが犯人なのか不明だった。
・時々参加している朝カフェ読書会でよんで紹介したら、懐かしい!!といわれた。有名なのね。でも新訳と旧訳では違うところあり、旧訳読んだ人はちょっと混乱するかもって解説あり。
・ミステリー苦手かなって思ってたけど、楽しく読めた。
・作者が作中に同名でててくるとことか。町の人の噂好きというかミーハーで流されやすいとことかみてて怖くなった。それが1940年代のアメリカなのかなぁ。全体主義的な町。
・あの種明かしはわからん。
・なんでジムはノーラとの最初の結婚のときいなくなったのか?なんで戻ってきたのか。
・ちょっと設定が無理やり感ある。
・お手伝いは何人だったんだろ。ジムは何歳くらいだったんだろ?書かれてたっけかな? -
Posted by ブクログ
X・Y・Zの悲劇に続く最後の悲劇はドルリー・レーンの死で終わる。名探偵役ドルリー・レーンが最後の真犯人だった。
全てはラストページ、ベンチに座り首をもたげ冷たくなっているドルリー・レーンのワンシーンのためにあった――と解説にあるが、これは納得だ。確かにそのシーンはきれいである。でもあまりにそのシーンを重要視したせいか、幕切れはあっけないし消化不良な感だ。
本作は紙魚殺人事件の邦題もあったらしいが古書を扱ったミステリー小説である。古書に隠された1枚の紙片は、貴重なシェイクスピアの自筆かつ、彼の死が他殺であり殺人犯の告発も行っていた。あまりに貴重な一片を保管しようと殺人まで犯すドルリー・レーンと、殺人犯の子孫であり先祖の罪を永遠に闇の中へ葬ろうと動く犯人。この動機を納得できるのか、その謎が魅力的であるのか、わたしはあと一歩魅力的な謎に及ばなかったと感じた。
登場人物の魅力が足りないのもあるし本人が双子であるというのもあまりにあからさまに告げられているし、それなのに冗長なやり取りが延々と続くのに飽き飽きした。
4部作を振り返ってみればXが大傑作で、他は別に読むほどのこともなかった。Yが人気なのはなぜなんだろうか? -
Posted by ブクログ
ネタバレXの悲劇の次に読んだ。Xの悲劇はとても面白い作品だったがYの悲劇は事前評価の圧倒的な高さのわりに、読み終わると不満点が多々あった。
最も大きい不満点は犯人である13歳の少年が小説の筋書き通りに犯行をすすめるため、ヴァニラの匂いのする軟膏を自分の手首に塗る、という場面。13歳の知能ならこれがヨーク・ハッターを示す手がかりであり、塗ることの無意味さを自覚できるものだろう。でないとしたら、ジャッキーが並外れてバカなのだろうか?
この行動は「真の犯人は死んだヨーク・ハッターでありジャッキーが傀儡である」という解釈を成り立たせるためなのだろうか。そうすると、作品を入れ子構造に持ち込んだがために13歳の知能を著しく低下・過小評価するということなってしまう。付け加えるならばヨーク・ハッターが小説を書いている=犯罪を扱う小説は探偵小説である、というレーンの推理はもはや決め付けである。発表当時はそうだったのかしれないが…。
こういう所に不満を覚えると作品全体がミステリーのための土台であり作り物めいた感じがする。これは解説にあったとおりで、Yの悲劇全体をとってみても漫画のようにチープで人物に生命感といったものが希薄なのである。
期待はずれてではあったがZの悲劇が読みたくなるくらいには面白かった。 -
Posted by ブクログ
「僕は満足していません」。
12年以上前に妻殺しの罪で終身刑となった男。その無罪立証のために再調査の依頼を受けたエラリイ・クイーンが、事件当日の状況を再現した後に吐く台詞だ。あらゆる事実が状況証拠の裏付けをし、男の犯行であることを、あらためて示していた。だが、論理的な疑いがひとつでも残る以上、納得することはできない。初期の冷徹ぶりから様変わりしたクイーンの熱い男気を示すシーンといえる。
中期以降、ライツヴィルを舞台とする物語を展開したクイーンは、自らの探偵に単なる思考機械で終わらない人間性を肉付けし、社会的情況も加味しつつ、作品そのものに深みをもたせた。
発表は1945年。日本を敵国とする中国戦線を経験し精神的後遺症を負った青年を登場させ、不貞に起因する家庭の崩壊も重要な要素としてプロットに含めている。絢爛たるトリックなど過去の遺物であるかの如くクイーンは割り切り、謎解き自体は捻りのないささやかなものに抑えている。だが、解明された真相に対する結末の付け方は、明らかに成熟している。「本格派の巨匠」としてミステリ史に多くの傑作を残したクイーンは、衰えたというよりも良い意味で「枯れて」いったのだろう。ミステリとしての醍醐味が薄れたとはいえ、固い信念の下、無実と確信する者のために行動するクイーンの姿が初期よりも魅力を増したことは間違いない。