【感想・ネタバレ】Zの悲劇のレビュー

あらすじ

センセーションを巻き起こした『Xの悲劇』『Yの悲劇』につぐ「悲劇シリーズ」第三作。「Z」は、エラリー・クイーンが、前二作の大好評にその野心をさらに刺戟されることによって書きあげた作品。前二作にもまして、さまざまな創意工夫がなされている。アメリカの地方小都市の政治的な暗黒面、刑務所、死刑囚、死刑執行という劇的な道具立て以外にも、語り手をサム警部の娘ペイシェンスにすることによって、冒頭から前作とはまったく異なる雰囲気を作り上げている。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by 読むコレ

 Yの時点で60越えのおじいちゃん主人公だったドルリー・レーンに、心ならずも温かい眼差しを送っていたものですが・・まさか、本作がその10年後になっていようとは(笑) もう、温かいを通り越して介護の視線でした。
 ついでに相棒のサム警部も定年となっては、さしものクイーンも読者の視線を気にしたのか、突如サム警部の娘というにはいささか苦しいハタチの女の子、パットが現れ、しかも何と物語がパットの可愛らしい一人称で進むという・・もう、大変なことになってます。80年前の本ですよ・・これ。
 肝心な物語。クイーンに老人をいたわろうなどという気持ちはないのか、物語の80%は追い詰められて苦しんでました。それを推理一本で切り込んで逆転していくところは流石。
 が、前作までのような驚きがなかったのは残念でした。

0
2014年01月16日

「小説」ランキング