ジャック・ケッチャムのレビュー一覧

  • ロード・キル

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    ネタバレ

    追いつめられた2人(キャロルとリー)は、殺人をおかした。

    だが、それを見つめる目があった。

    男(ウェイン)は2人を地獄のドライブに連れ出す。

    それは、想像を絶する殺人旅行の始まりだった。

    まさに「ロード・キル」。

    「オフシーズン」でケッチャム作品にドハマリした私には本作はおとなしすぎると感じてしまいました。

    確かにウェインはシリアルキラーと化し、何人殺したのかわからなくなる位に次々と人々の命を奪っていきます。

    でも、なんだろう...

    ケッチャム作品といえば残酷なまでの肉体的な苦しみと、異常心理の塊というのが私のイメージであり、求めるもの。

    そこからすると本作はおとなしい。

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    2022年11月25日
  • ロード・キル

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    追い詰められたキャロルとリーはハワードを殺害。だが、それを見つめる目があった。その目の主ウェインは二人に接触しドライブに連れ出す。それは通る道に死体を並べる地獄の殺人旅行だった。
    と、とても簡潔な内容となっている。まさにロードキル。直訳でここまで内容をカッチリとはめ込んで来るタイトルが気持ち良い。

    殺人現場を目撃した事により願望のリミッターが解除された産まれたてホヤホヤのサイコキラー、ウェインの暴走ドライブは決して無鉄砲でも無ければ衝動的でも無い。実に計画的で冷静。それがこの単調な作品のおぞましさを強調しているように感じた。ウェインの有罪リストに記載されたであろう人物達があまりにも簡単に、無

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    2022年04月17日
  • 隣の家の少女

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    ネタバレ

    実際の凄惨な事件を元にしているらしいですね。
    登場人物の心理描写が巧みで、文章としては読みやすかった。
    被害者だと思って読み進め、途中で傍観者から加害者に。最後は何とか「これはおかしい」と気付いたけど、時すでに遅し結末は最悪。
    子供がいるので教育や洗脳の部分でとても考えさせられた。「あなたのため」なら何をして良いわけではない。
    読んでいる間はじわじわ喉から重い物が落ちていくような不快感、でも続きが気になるので一気に読んでしまいました。辛かった。

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    2021年11月14日
  • 隣の家の少女

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    子は親に似るって言うけど、悪びれもなく虐めができる周りの悪ガキにイラつくし、デイビッドに感情移入しちゃうし、忙しい話

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    2021年11月06日
  • 襲撃者の夜

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    ネタバレ

    衝撃を受けた「オフシーズン」の続編。

    メイン州のリゾート地で11年前に起きた身の毛もよだつ凄惨な殺戮事件。

    多くの被害者が出たが、当時の地元警察署署長ピーターズと部下達により、事件は解決したはずだったのだが、過去の事件を彷彿させる惨劇が再び。

    当時全員が死んだと思われていた「食人族」の内、1人が生き残り、一族を率いて戻って来た。

    襲撃を受けた家の家主デイヴィッドと妻のエイミー、最愛の娘である赤ん坊のメリッサ、遊びに来ていた友人のクレアと息子ルークの運命は!

    2Fの窓からクレアと息子のルークはメリッサを抱いて飛び降り、危機一髪で森の中へ逃げ込む。

    果たして奴らから無事に逃げ切れるのか

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    2020年08月31日
  • オフシーズン

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    ゴアな描写が凄まじくてウッ……っとなった。でも、そういうところよりも、誰だったか、家の二階から飛び降りて着地した時の描写に苦しくなってしまって印象に残っている。

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    2020年03月07日
  • 襲撃者の夜

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    ネタバレ

    オブシーズンほどB級ドタバタ感は無くなり、無難なB級スプラッターホラーという印象。
    ケッチャム特有の乾いた表現というか、淡々とした殺戮描写は健在。
    続編ものの宿命というべきか、奴らが出てくることがわかっているために、いきなりズンドコに落とされる感覚というのは薄い。
    それでも読ませる文章力、そして翻訳の方に感謝である。

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    2019年09月07日
  • ザ・ウーマン

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    ネタバレ

    まさかのウーマンが味方!
    ウーマン無双ヒャッハー!!

    まだまだ食人族シリーズは続いて欲しかったが、ケッチャムが亡くなられたことが悔やまれる。

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    2019年09月07日
  • 襲撃者の夜

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    久々のケッチャム・・・
    衝撃の胸くそ悪い(でも読んじゃう)小説オフシーズンの続編・・・
    前作が衝撃的過ぎたせいで、続編の宿命で本作はその点においては劣るけど・・・
    本作も安定の胸くそ悪さ・・・

    例のあの一族に生き残りがいた・・・
    あのヤバいヤツらが・・・
    時を経て・・・
    また動き出す・・・
    前回の失敗を糧に・・・
    さらに狡猾に・・・
    狩る・・・
    人間を・・・
    狩る・・・
    またあの悪夢の夜がやってきた!!

    で、捕らわれた人々のやり取りが今回は違う・・・
    狩られる側に一人ゲスがいて、一族たちに感じるものとは違う種類の胸くそ悪さが味わえる・・・
    現実的な胸くそ悪さだから、こっちの方が読んでてイヤ

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    2016年03月28日
  • わたしはサムじゃない

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    ありゃりゃ。ジャック・ケッチャムとラッキー・マッキーのコンビでイヤミスに走ったのか。『ザ・ウーマン』の出来が非常に良かっただけに期待を大きく裏切られた。ケッチャムの序文に寄れば、映画化を前提とした短編であるようだ。

    表題作の『わたしはサムじゃない』と『リリーってだれ?』の二つの短編で一つの作品となっている。『わたしはサムじゃない』の解決編が『リリーってだれ?』である。幸せな結婚生活を送るパトリックとサムが見舞われた悲劇。或る日、突然、妻の検死医・サムがリリーと名乗る幼い少女になってしまう…

    物語の冒頭に妻のサムがスティーヴン・バックマンを解剖するくだりがあるのだが、もしかしたら、スティーヴ

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    2014年12月25日
  • ザ・ウーマン

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    ジャックケッチャムの小説は面白い。基地外が登場し、誰もが心の奥底に抱えるタブーを実践してしまうからだ。何故、タブーか。それは、他者の基本的な人権や尊厳を奪うからであり、尚且つ、気を許せば、人間の本能がその行為に溺れてしまうからではないか。白人が黒人を奴隷化した歴史を基地外の歴史と考えようか。では、ケッチャムの描く基地外の世界は、自らの種族の当たり前の歴史を現しただけとも読める。それがホラーとは。いや、懐古的エンターテイメントなのである。それならそれで。白人のその感覚こそが、私にとってはホラーである。

    背徳的な想像をすると、頭の奥がキーンとしないかい?原始的には、人間など、皆基地外なのである。

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    2014年05月01日
  • ロード・キル

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    ネタバレ

    ずっと世間に対して鬱屈をかかえてた殺人犯が、最後に清々しい気持ちになって死んでいくのが腹立たしかった。周りの人たちや世間に対して「許す」なんて思ってるとこがまた腹立つわ。お前になんか許していらんから!
    この腹立たしさの為、読後感の悪さはあの「隣の家の少女」より、上。

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    2013年06月02日
  • 隣の家の少女

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    ネタバレ

    映画化もされた実話を元にした小説。
    S・キング推奨だそうです。
    帯に「残酷なのに、どこか切なく、美しい。」ってあるのだけど、切なさや美しさを貪欲に飲み込む醜悪さも併せ持っています。
    どこかで踏みとどまれなかったんだろうか。
    もっと早く助けられなかったのか。
    しょうがないのにそういうことを考えてしまう一作。

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    2025年05月28日
  • 黒い夏

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    ジャックケッチャムの長編。
    相変わらずの後味の悪さは流石。

    レイの徐々にエスカレートしていく行動に対し、反抗できない
    取り巻き達。
    伸びる警察の捜査。

    分厚いけどハラハラドキドキと読める。
    但し、読後感は悪い。

    そういうのが好きな人にはちょうど良いと思う。

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    2013年05月02日
  • 隣の家の少女

    Posted by 読むコレ

    前評判から分かっていたので、胸の奥が刺し込まれるような
    痛さが終始付き纏う、読みながら本気で辛くなる作品でした。
    分かっていて読んでるので、仕方ないですが、まさか
    ここまで....とは。ここまで読み途中でシンドくなる作品は
    過去に出会ったことないかも。
    なのに、最後まで読んでしまうのは、自分もこの
    語り手である「デイヴィッド」同様に残酷な傍観者に
    なりうる可能性が充分にあるから...なのか?

    内容やあらすじを書こうとするだけで、辛くなるので
    書けませんが...決して人に「是非!」と勧める作品ではなく、
    人間の残酷さ、狂気、そして子供といえども、こういった
    部分を支配下

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    2013年03月31日
  • 黒い夏

    Posted by 読むコレ

    自分にとってケッチャム作品はこれが2作目。
    構えていたよりも鬼畜度は抑え目で、どちらかと
    いうと人間の内面がジワジワと崩壊していく様を
    かなり冷淡に根気強く描いた、ある意味陰湿な
    作品のような気がします。

    もともとイカれていた? 主人公の「レイ」のある夏の
    殺人事件の冒頭から入る今作ですが、そもそも、
    その「レイ」が人格破綻者に至る経緯も一切なく
    どこの都市にも普通にこういったヤツは普通に
    暮らしているんだぜ...的な描き方が恐い。

    鬱屈して行き場のない若者の苛立ち。
    その冒頭の事件の犯人である「レイ」にたどり着きながらも
    決定的な証拠を挙げれずに放置させている

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    2013年03月02日
  • ザ・ウーマン

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    ただただ展開に身を任せながら。なぜそこまでの残虐性が発生してなぜ家族もそれを受け入れるのか、理由となる記述が無かったので疑問は残るがそんなものは本書では二の次。ただただエログロの展開に半笑いで身を任せるのが正解。

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    2012年12月12日
  • 襲撃者の夜

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    前作の「オフシーズン」、結構ケチョンケチョンな感じの感想を書いてしまいましたので
    続編はさらに「2冊まとめて買って失敗したか」と思いながら
    期待せずに読んだのですが、ハードルを下げまくったせいか、
    ストーリーというか登場人物のキャラクターが前作より生きていたせいか
    こっちの方が良いかも~、と感じました。
    続編でガッカリさせられるパターンの方が多い気がするので
    そこは得した気分というか・・やはりハードルの調節の問題でしょうかね。
    前作と比べて、生き残り率が高いし、「爽やかエンド」と言っても良いので
    ひたすら鬱々を希望して読むと「そんな都合の良い話あるかー」と
    感じるかもしれませんが、私としては、

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    2012年11月03日
  • 襲撃者の夜

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    ネタバレ

    1992年5月12日から13日の朝までの悲劇
    暴力夫にくたびれた女がベイビーシッターと娘スザンナが待つ家にパートから帰ってきた途端、バラバラにされちゃうところから物語は始まる
    この時点で血みどろ、血まみれ
    そんな気狂い事件が11年前にも起きていて当時の警察官ピーターズに相談が持ち込まれる
    ピーターズは奥さんは亡くなっちゃってるし、
    11年前の事件を思い出したら飲まなきゃヤッてられないほど
    じゃあ、どんな事件かっていうと詳しくはわからないけれどイントロの事件のような被害者が何人も居たっぽいくらいの変態殺戮事件
    そして、犯人は一人じゃなくて複数の様子!?しかも、子供がいる!?
    なんだよこれ
    メリケ

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    2012年10月16日
  • ザ・ウーマン

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    オフシーズン、オフスプリングの続編。もはや悪ふざけになっている気もした…今さらか。

    今作は、「文明」の中に潜んでいた鬼畜男対食人族の生き残りウーマン。男対女。男は家族総出でウーマンを矯正しようとするが、家族の一部は、ウーマンが秘めた野性の強さ(美しさ)に惹かれていく、というお話。

    これまでの「文明人」対食人族の戦いは、文明人側に軍配が(一応)上がっていた。その理由は、銃器という圧倒的な暴力。「文明人」は、暴力で食人族を制圧してきた。
    ところが、今回は食人族が勝利する。理由は、鬼畜男の娘ペグが、ウーマンに惹かれてしまったからだろう。なんだか皮肉な話。

    ペグは、鬼畜親父に虐待を受けていた。彼

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    2012年10月07日