ジャック・ケッチャムのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
表題作の「冬の子」は、食人族の恐怖を描いたケッチャムの代表作「オフシーズン」とその続編「襲撃者の夜」の間に起こったエピソード。
電車に乗り合わせた男の抱える箱の中身に興味を持ってしまった少年とその家族に起こる不条理を描いた「箱」は大傑作。
「歳月」は、歳を取らなくなった女性と年下男性のラブストーリー。切ないハッピーエンド。こんなのも書けるんですね。収録されている「永遠に」と対になっているように感じられました。
ケッチャムを連想させるエログロ作家の主人公が、ファンミーティングで詰められる「三十人の集い」は、これぞケッチャムという内容と結末。ゾクゾクしました。
中にはハズレもあります。全19編収録。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ追いつめられた2人(キャロルとリー)は、殺人をおかした。
だが、それを見つめる目があった。
男(ウェイン)は2人を地獄のドライブに連れ出す。
それは、想像を絶する殺人旅行の始まりだった。
まさに「ロード・キル」。
「オフシーズン」でケッチャム作品にドハマリした私には本作はおとなしすぎると感じてしまいました。
確かにウェインはシリアルキラーと化し、何人殺したのかわからなくなる位に次々と人々の命を奪っていきます。
でも、なんだろう...
ケッチャム作品といえば残酷なまでの肉体的な苦しみと、異常心理の塊というのが私のイメージであり、求めるもの。
そこからすると本作はおとなしい。
確かに狂ってるんです。
些細な理由で、ウェインの殺人リストに名前が載ってしまった人々が次から次へと人が殺されるんです。
でもあまりにも簡単に死にすぎてる(銃で撃ち殺される)。
もっともっとエログロスプラッターを期待していた為、私には物足りない...
説明
内容(「BOOK」データベースより)
ウェインは密かな殺人願望を持っていた。一見するとごく普通の男性ウェインには昆虫や小動物などを殺し続けた過去があった。加えて隣人達の「犬のふんを掃除しない」といった些細な出来事を手帳に記し、「有罪」として復讐の機会を狙っていた。ある日、彼は恋人スーザンと散歩中、不意に彼女の首を絞めた。驚いたスーザンは咄嗟に逃走。だが、その時ウェインは偶然にも殺人現場を目撃。この日を境にして彼の心は次第に解き放たれてゆく。病めるアメリカをオフ・ビート感覚で描き切る超異常心理スリラー。 -
Posted by ブクログ
追い詰められたキャロルとリーはハワードを殺害。だが、それを見つめる目があった。その目の主ウェインは二人に接触しドライブに連れ出す。それは通る道に死体を並べる地獄の殺人旅行だった。
と、とても簡潔な内容となっている。まさにロードキル。直訳でここまで内容をカッチリとはめ込んで来るタイトルが気持ち良い。
殺人現場を目撃した事により願望のリミッターが解除された産まれたてホヤホヤのサイコキラー、ウェインの暴走ドライブは決して無鉄砲でも無ければ衝動的でも無い。実に計画的で冷静。それがこの単調な作品のおぞましさを強調しているように感じた。ウェインの有罪リストに記載されたであろう人物達があまりにも簡単に、無慈悲に殺害されていく。
ケッチャムの悪魔的要素は無慈悲に殺害される彼等の背景を、先に興味が傾く程度に簡潔に語る事だ。「この人はこんな人か...」と丁度よく認知させといて、それを無に返してくる。トドメは認知をさせてから刺す、もう完全にサイコパスの手口ではないか。
完全にぶっ飛んでいる事しか語っていない気がするが、この作品 ケッチャムにしては「まとも」らしい。まぁ確かに代表作である「隣の家の少女」と比べるとなるほど、正常な気がする。しっかり殺してしっかり終着するものね。ふむ、なんだつまりは正統派スプリーキラーという事か、納得。 (???)
..ご心配無く、感覚が損壊している自覚はあります。
ケッチャムの作品でしっかり記憶に残っているのはここを始めてから読んだ「隣の家の少女」くらいだが、クライマックスは強引なイメージが強い。論理的思考は意味をなさないし、そもそも解答編が用意されているお優しい代物では無いので、悪夢の決着を純粋に楽しむべきかと思う。だが、キャロルとリーとウェインの地獄のドライブの軌跡を辿れば「終わりよければ全てよし」とは言ってられないだろう...。
風圧でフロントガラスに潰された羽虫達と同じ様に、進む事で犠牲となる命が余りにも多すぎた。
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今回、KILLERについての出現形態分析が大変興味深かった。
連続殺人(シリアルキラー)は復讐と同時に有名人になるために殺す、大量殺人(マスマーダラー)はもはや生き延びる意思がなく一種の自殺の遺書として殺す。
ふむ、名を轟かせた実在する過去の殺人鬼達の行動理念を知れば、「まとも」の維持に貢献されるのだろうか。それとも彼らの大きな闇と存在は、己を蝕むリスクとなるのだろうか。
私は恐怖を知る事で恐怖を回避したいし、恐怖のフィクションに触れる事で現実の安息を再認識したいのだろう。いやはや、つくづく自分本位な奴だと思う。でも、平和が好きなのよ、ほんとよ( ´•ω•` ) -
Posted by ブクログ
ネタバレ衝撃を受けた「オフシーズン」の続編。
メイン州のリゾート地で11年前に起きた身の毛もよだつ凄惨な殺戮事件。
多くの被害者が出たが、当時の地元警察署署長ピーターズと部下達により、事件は解決したはずだったのだが、過去の事件を彷彿させる惨劇が再び。
当時全員が死んだと思われていた「食人族」の内、1人が生き残り、一族を率いて戻って来た。
襲撃を受けた家の家主デイヴィッドと妻のエイミー、最愛の娘である赤ん坊のメリッサ、遊びに来ていた友人のクレアと息子ルークの運命は!
2Fの窓からクレアと息子のルークはメリッサを抱いて飛び降り、危機一髪で森の中へ逃げ込む。
果たして奴らから無事に逃げ切れるのか。
事件に気づいた地元警察は過去の事件で指揮をとったピーターズに協力を求め、被害者救出に急行する。
私のように「オフシーズン」の虜になった読者には前作と比較した際に物足りなさを感じた読者も多いのではないだろうか。
それは前作で描かれていたあまりにも惨たらしい殺戮シーンが本作ではかなりマイルドに描かれていたことが最大の要因な気がする。
気がつけば今月1ヶ月で再読も含め著者の恐怖の作品を計3冊読み終えた。
来月は少し違った雰囲気の作品を多めに読もう(笑)
説明
内容(「BOOK」データベースより)
北米東海岸メイン州、海岸沿いのリゾート地。ある夜、残忍な殺人が起こり、女性二人が殺され、赤ん坊が行方不明になった。同じ場所で起こった十一年前の惨劇を想起した地元の警察は総出で捜査を始めるが、警察が出払っている最中に第二の惨劇が!かろうじて難を逃れたクレア、少年ルーク、赤ん坊メリッサを待っていた運命とは?キング絶賛、ホラー小説史上に輝くデビュー作『オフシーズン』の舞台を再び用いて鬼才ケッチャムが圧倒的な筆力で描きだした、現代ホラーの極限ともいうべき物語。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ケッチャム,ジャック
俳優、教師、出版エージェントなどの職業を経て80年に『オフシーズン』で、作家デビュー。スティーヴン・キングが絶賛する作家。本名ダラス・マイヤー。現在、代表作『隣の家の少女』の映画化が進んでいる
金子/浩
1958年生まれ。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)