東畑開人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
臨床心理士が長年抱えていた学閥による弊害のような問題に、公認心理師を巻き込まないようにするための啓発の書でもある。
心理士は心理士に厳しい。
その理由のひとつが、学派知に強く引っ張られる点にある。絶対的な正解を前提とするため、そのことが必要以上の批判を生み、また自分自身の首さえ絞めることとなる。
若い頃は特に、現場に出るとすぐ専門職としてのサバイバルが始まるのだ。クライエントの福利に与さないところでひっそりと。
そうならない為にも、フレッシュの人は、早めに読まれるとよいと思う。なぜならあなたの受けたその傷つきは、目の前のクライエントさえも傷つけるリスクがあるからだ。
しかしそれでも、それでもな -
Posted by ブクログ
俺自身、臨床心理士も公認心理師も取り、仕事のコアな部分ではないとはいえ、人の話を聞く場面を仕事の一面として持っている。それでも、相談とは何か、カウンセリングとはなにかと考えたときに、もやっとしたものは残る。なぜかといえば、それはじゃぁ、日常的に同僚や知り合い同士でやる相談と、お仕事でやっている相談は何がちがうの?という部分で明確な線引きが難しいからだ。そうした相談を含めた、人の話を聞くということについての考察は面白かった。
開業するという点において、関係機関との連携をとるというのは、あぁなるほどというところがある。たしかに、話を聞いておしまいでは、日常の相談と変わらないもの。こういうところ -
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Posted by ブクログ
コロナ後の世界というのはわたし自身にとっても明確にいろいろな意味でそれまでと変わりました。
わたし自身は50代半ばですがワクチン接種は拒否しています。
コロナウイルス自体に関しましては、日本人にとってはもともと大騒ぎをするほど大して問題ではなかったのですが、健康な人達までもがコロナワクチン注射を受けてしまうことによって、ワクチン注射を打った人たちの体内で悪いウイルス・菌が増殖をしてしまい、その悪いウイルス・菌を周り・周囲や日本中にばらまいてしまうことになるという説を信じています。
そしてコロナ以前にはわたし自身では、「何とかコツコツと学び続けてさえいけば、生きていく道はあるのではないのかな」 -
Posted by ブクログ
精神科に通う母の些細な相談事や無駄話につきあうことも「ふつうの相談」なのだろうか?
それはどんな意味がある行為で、私はどんなことに気をつけたらいいんだろう?
という疑問を持って読んだのだけど、そういう内容の本ではなく、
精神分析などの『ガチ』な相談に対し、もっとカジュアルな相談や精神医学以外の分野の対人援助関係の現場でのちょっとした悩み相談や雑談を、どのように理論的に位置付けるかという専門的な内容だった。
なので私の求めていたものが得られたわけではなかったけど、臨床界隈のこと(立場の対立やトレンド)が学べたという点では有益だった。
つぎは臨床分野を社会学視点から考察した本を読んでみようと思う -
Posted by ブクログ
「ふつうの相談」がいろんな「専門知」、「世間知」の枠組みの中のどこに位置するか、について書かれた本。
”どうやったらふつうの相談ができるようになるのか”、を読みたい場合は
「聞く技術、聞いてもらう技術」を読んだ方が良いのかもしれない。
「ケアする人たち、すべてへ。」と帯にあったので、
ケアする側が受ける心労、疲労、トラウマ、へのケアの仕方とか、心理士の人たちはカウンセリング後の疲労をどうやって取っているのか、とかの方が個人的には読んでみたかった。
ケアする人・ケアした人のケアの仕方みたいな。
専門家ではないから、事例研究をして学問的に追究することもできないし、でも自分のケアはどうだったんだろ