広瀬正のレビュー一覧

  • エロス(広瀬正小説全集3)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    マイナスゼロに続いて2作目。

    著者のSFは本当に面白い。
    しっかり楽しませてくれる。

    パラレルワールドをどう表現するんだろう?
    と興味からどんどん読んだ。
    最後まで読んで、あ、そう来たか!と思わせる
    展開さすがです。

    また解説にもあった通り、物語のディティールへの
    こだわりをとても感じた。
    マイナスゼロの世界観に近いと思ったら
    リンクもしてくれたし。

    でも「風立ちぬ」の菜穂子がこんなところで
    出てくるとは思わなかったなぁ。
    風立ちぬの映画観る前にこれ読んでたら
    テンション上がったかも!笑

    面白かった!

    0
    2020年07月27日
  • 鏡の国のアリス(広瀬正小説全集4)

    Posted by ブクログ

    良書。
    70年代のまさにSF。この頃は、夢があった。出来るか出来ないか判らないことを想像でSFにしていた。今は、出来るか出来ないか予想がつく時代になって、夢が物語が書きにくい時代なのではないだろうか。
    今読むと、子供っぽいと感じるところもある。でも、恋愛なんてこれくらいが読んでてドキドキする。
    鏡関係は難しい。だいぶ飛ばし読みした。作者の賢さ、こだわりが伝わる。

    0
    2019年04月13日
  • T型フォード殺人事件(広瀬正小説全集5)

    Posted by ブクログ

    良い。
    ユニークな推理小説。時間軸のストーリーは、作者の得意分野。意外な展開が楽しい。
    相変わらず古い車やカメラなどに詳しい。それがストーリーに活かされている。
    短編2編、秀作。

    0
    2017年07月24日
  • エロス(広瀬正小説全集3)

    Posted by ブクログ

    良い。
    作者は、理系で、古い自動車やラジオが好きなんだろうな。
    パラレルワールドのお話。ストーリーがべっとりしたところが少なく、きれい。
    やっぱりこの作者の恋愛小説好きだ。
    現在のラストがなかなか。

    0
    2017年06月11日
  • ツィス(広瀬正小説全集2)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    東京近郊で聴こえだした謎の音、ツィス。次第に音は大きくなり、首都圏での平穏な日常は脅かされていく。
    パニック小説だけど、「マイナスゼロ」「エロス」と同じように日常がリアルに描かれているので、ハラハラするというよりは淡々と、でもユーモアを織り交ぜながら話は展開する。
    エンディングには唸らされます。さすが。
    この三部作、手元に置いておきたい。

    解説が司馬遼太郎というのも嬉しい。おもしろかった!

    0
    2015年08月06日
  • エロス(広瀬正小説全集3)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    何となく違和感を感じるもののオチにピンと来ず、ネットで調べました。
    …え?ええー!そういうこと!?
    知識不足過ぎてごめんなさいという感じです。

    とある男女の「もしあの時のああしていたら」を追ったパラレルストーリー。
    昭和初期の描写が面白くて読みやすい。(技術関係のとこはよくわからないので斜め読みしたけど)

    マイナス・ゼロの内容結構忘れてるけど、同じ登場人物が出てるみたい。そう言えばその点もあのオチの伏線なんだなあ。
    再読すればもっと面白くなりそう。

    タイトルに躊躇してたけど色んなところでおすすめされていたのでやっと手にとりました。
    二の足踏んでいるみなさん、エロい話じゃないから大丈夫です

    0
    2015年07月01日
  • タイムマシンのつくり方(広瀬正小説全集6)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    タイムトラベルものを中心にしたSF短編集で、直木賞候補として評価される前の作品集。

    いろいろな所で書かれているが、なるほど星新一と並ぶ、もしかしたらそれ以上のSF作家かもしれない。

    特にタイムパラドックスを最も意識した作品が面白くもありかつ難解だ。

    「もの」も面白かったが個人的には「異聞風来山人」が好きで、平賀源内未来人説を作品にするとこんな感じなのかなぁと納得で、短編だけではもったいない気もする。

    やはり1960〜1970年代に書かれたというのが驚きであり、個の作者が早くに亡くなられていたということは残念である。

    0
    2014年08月20日
  • エロス(広瀬正小説全集3)

    Posted by ブクログ

    ん?エッ?そういうことだったの!!最後の最後に用意されているオチに仰天させられることうけあい。

    東北地方の寒村から上京し、いまや「先生」と呼ばれるほどの大物女性歌手に、ある日ひとりの雑誌記者が「先生が歌手にならなかったら、桶屋式につぎつぎと連鎖反応を起こして、だんだんひろがって、そのあとの日本の姿まで変わっていたかもしれない……」と言ったところから始まる、もうひとつの人生のストーリー。

    ふたつの「現実」はそれぞれパラレルに進行してゆくが、この小説の独創的なところは、登場する人々の顔ぶれはほぼ同じにもかかわらず「演じる役割」が異なるだけで〝ほんとうに〟「そのあとの日本の姿」まで変わってしまう

    0
    2014年01月01日
  • エロス(広瀬正小説全集3)

    Posted by ブクログ

    教科書では絶対に知ることのできない昭和初期の人々の暮らしを感じました。古いことだけど、新鮮な経験でした。多くの日本人に読んでほしい、素晴らしい作品です。もちろんSFですよ。ただ、タイトルが最悪。他につけようがあっただろうに・・・。本当に本当に残念でしかたがない。

    0
    2013年05月07日
  • ツィス(広瀬正小説全集2)

    Posted by ブクログ

    東京近郊の海辺の町で発生した謎の騒音公害。ツィス音=二点嬰ハ音が絶え間なく、至るところで聴こえるというのだ。この不快な音は徐々に拡大してゆき、やがて……。
    謎の騒音が人間や社会に及ぼす影響が事細かに描写されるパニック小説の傑作。豊富な情報と緻密なディティールを基にした精緻なシミュレーションに圧倒される。ラストの一捻りが示す社会批判も素晴らしい。

    0
    2012年01月18日
  • ツィス(広瀬正小説全集2)

    Posted by ブクログ

    集団パニック物。とはいってもハリウッド映画のようなスペクタクルな展開はない。現実の日本にこんなことが起きたらこんな風に淡々と事が運ぶんだろうなと、3・11以降のネットを見て感じた。映像化するとしたらモチーフを「音」から「におい」に変えるといいと思う。

    0
    2011年11月11日
  • ツィス(広瀬正小説全集2)

    Posted by ブクログ

    ラストがやはり秀逸。
    ツィス音のレベル1が、「一部の非常に耳のいい人だけに聞こえる。」
    としているのに、表現の妙があるなと思った。

    「目に見えないもの」への集団心理なんて、30年経ってもあまり変わって
    ないように感じる。情報の取捨選択をしっかりできるようになりたい。

    0
    2011年11月02日
  • T型フォード殺人事件(広瀬正小説全集5)

    Posted by ブクログ

    数年前、「マイナス・ゼロ」を最初に読んだときから、広瀬正は大好きな「SF作家」だと思っていた。その印象は「タイムマシンのつくり方」で非SFの短編を読んでも変わらなかったのに。全集5を読むと間違いに気がつく。「この人、何でもいけるんだ!」

    表題作「T型フォード殺人事件」は、タイトルからも想像できるように、ミステリーもの、謎明かしものだ。緻密な描写、どんどん進む展開に夢中で読み進めていくと……

    「え、何?!今どうなった?あれ、どっか読み飛ばした?」となる。ページを戻ってみてもさっぱりわからない。落ち着かない気持ちのまま、最後まで読み切ってみると……「ああ!やられた!こんなのアリ?!」

    読者、

    0
    2011年08月24日
  • タイムマシンのつくり方(広瀬正小説全集6)

    Posted by ブクログ

    「広瀬正・小説全集」の最終巻です。

    筒井 康隆は、解説で、この人が時間テーマにこだわったのは、売れなかったせいだみたいなことを書いていますし、星 新一も、そう思っていたフシがあるみたいですが……。

    確かにその一面はあるかもしれないけど、この人のこだわりが、まさにそこにあったことの方が大きいと思います。けっこう、ノリノリでこれらの作品はこれらの作品で書かれている気がする。
    どうだろう?

    確かに売れなくて腐るきもちもあったと思うけど、それは、自分の好きな物が、どうしても受け入れてもらえないのではないかという、そっちの方に原因がある気がします。

    まあ、そうは言っても、よくしっているわけではな

    0
    2011年07月10日
  • 鏡の国のアリス(広瀬正小説全集4)

    Posted by ブクログ

    こんなところで反物質について学ぶとは。
    光学異性体で出来た物を食べたら爆発するの??消化出来ないのかと思ってたけど。
    それにしても結局誰の夢だったのだろう。
    表題作の他も良かった。遊覧バスは何を見たが特に。

    0
    2011年06月22日
  • T型フォード殺人事件(広瀬正小説全集5)

    Posted by ブクログ

    T型フォードってのがよく分からないけど、面白かった。
    人の心って難しい。咄嗟に嘘付いちゃう気持ちは分かるような…。

    0
    2011年06月20日
  • エロス(広瀬正小説全集3)

    Posted by ブクログ

    良かった。こういう話が好き。
    選択しなかった選択肢。パラレルワールド。
    どちらかが良くてどちらかが悪いとかないんだ、たぶん。
    広瀬正の小説全集買っても良いかもと思えて来た。

    0
    2011年06月11日
  • T型フォード殺人事件(広瀬正小説全集5)

    Posted by ブクログ

    あまりに完璧を求め過ぎて、私にとっては読みにくいものもある広瀬さんの作品ですが、このTフォード殺人事件は面白かったです。

    よくあるミステリーの王道、『昔の事件の謎解き』をしていたら、その事件が目の前で起こった、という設定も新鮮に感じました。

    最後の最後にサプライズもあったし、広瀬さんが描く人物像は完璧なようで人間くさくて好きです。

    0
    2010年11月18日
  • T型フォード殺人事件(広瀬正小説全集5)

    Posted by ブクログ

    表題の中編とほか2編収録。
    表題作は勿論、「立体交差」が面白かった。
    煙草のところ。ゾクゾクしました。

    0
    2010年08月15日
  • タイムマシンのつくり方(広瀬正小説全集6)

    Posted by ブクログ

    時間物を中心に集められたSF短編集。これでもか、とばかりにタイムマシン、タイムパラドックスの話が続くが少しも飽きさせることがない。いかに作者が時間やタイムマシンに憑かれていたかがよくわかる。面白かった!!。

    0
    2010年08月03日