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二つの隆起と三つの穴を持つ奇妙な出土物をめぐって議論を戦わせる学者たち。タイムマシンで連れてこられた古代人の意外な答えは……。著者のSF処女作であり、星新一に激賞された傑作「もの」をはじめ、「時間」を自由自在に操るタイムマシンの魅力にとりつかれた人々の悲喜劇を多彩な切り口で描いた短編とショートショート24編および付録を収め、シリーズ最終巻を飾る贅沢な作品集。
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Posted by ブクログ
時間SFの詰め合わせ。タイムマシン話からちょっとはずれた「化石の街」「鷹の子」も印象深い名作。古典的短編を紐解いた「時の門をひらく」のおかげで一時期ハインラインにもはまりました。
全集第6巻は短編集。 「化石の街」、「鷹の子」が怖かった…ゾゾゾ。 筒井康隆のあとがきも大変読み応えがあり、面白かったです。
文章がしっかりしていて、面白く読めました。 以下は収録作品一覧。 ザ・タイムマシン Once Upon A Time Machine 計画 オン・ザ・ダブル 異聞風来山人 敵艦見ユ 二重人格 記憶消失薬 あるスキャンダル 鷹の子 もの 鏡 UMAKUITTARAONAGUSAMI 発作 おうむ タイ...続きを読むム・セッション 人形の家 星の彼方の空遠く タイムマシンはつきるとも 地球のみなさん にくまれるやつ みんなで知ろう タイムメール 付録『時の門』を開く
タイムマシンについて公演するムテン博士。いろいろな事例を上げたところで、ある男を演題に呼ぶ。男は昨日ムテン氏を殺そうとしたらしいのだが、その理由がその日のうちにムテン氏が事故などで死ぬという記録に従うべきだという未来人だった…。 傑作『マイナス・ゼロ』の広瀬正の書く、タイムマシン物を集めた短編集。...続きを読むタイムマシンの構造から、タイムパラドックス、親殺しのパラドックスなどありとあらゆるタイムマシン作品を集めたもの。 表紙が和田誠だったり、タイムマシンと関係のないショートショートが載っていたりと、星新一を彷彿とさせる作品が多い。数作に置いては、2つのシーンを同時に描くという、本を上下2段に分けるという荒業をやっており、電子書籍泣かせの実験作を含む。 しかしながら、星新一のように大きなストーリーだろうと高をくくって読んでしまうと、けっこう細かい内容だったり、日露戦争の海戦については、ある程度の知識を読者に読み取ってほしいと思ってるんだろうなあというようなものもある。 少なくとも、タイムパラドックス系は、本人も紙面上でこねくり回して、自分の中でもディスカッションしつつ楽しんでいるのだろうなというところもあり、サラッと読むと、あれ?なんだっけ?となる作品も多い。 ただ、全体にドライだがしっかりした骨を持った作品ばかりであるので、それぞれ短いなりに、かなり読み応えはあるだろう。 難を言うなら、タイムマシンものばかりというのが、ちょっと辛いかな。 ハインラインの入手困難らしい作品『時の扉』の解説は、流石に飛ばした。原作を読めればいいんだけどね。 解説は筒井康隆によるかなり重厚な広瀬正論で、SF読みにはかなり嬉しいのではないか。 ただひとつ、「H・G・ウェルズ」のH・Gが「ヒラガ・ゲンナイ」というオチを期待してしまった…。
夢があるなぁ〜。 この作品が書かれたのは60〜70年代。 このころにここまでのSFが書けるのはすごい。 ベルヌを読んでたのかなぁ。 ドラえもんが好きな人オススメです!
「広瀬正・小説全集」の最終巻です。 筒井 康隆は、解説で、この人が時間テーマにこだわったのは、売れなかったせいだみたいなことを書いていますし、星 新一も、そう思っていたフシがあるみたいですが……。 確かにその一面はあるかもしれないけど、この人のこだわりが、まさにそこにあったことの方が大きいと思い...続きを読むます。けっこう、ノリノリでこれらの作品はこれらの作品で書かれている気がする。 どうだろう? 確かに売れなくて腐るきもちもあったと思うけど、それは、自分の好きな物が、どうしても受け入れてもらえないのではないかという、そっちの方に原因がある気がします。 まあ、そうは言っても、よくしっているわけではなくて、小説を読んだ印象です。
時間物を中心に集められたSF短編集。これでもか、とばかりにタイムマシン、タイムパラドックスの話が続くが少しも飽きさせることがない。いかに作者が時間やタイムマシンに憑かれていたかがよくわかる。面白かった!!。
広瀬正のタイムマシンのつくり方を読み直しました。タイムマシンをテーマとした短編やショートショートが掲載された広瀬正の初期作品集でした。主にタイムマシンで過去を改変したら現在はどうなるのだろうか、というパラドックスをテーマとした短編が多かったようです。これで、広瀬正小説全集の文庫6冊を再度読み直したわ...続きを読むけですが、やはり一番面白かったのはマイナス・ゼロでしょうか。最初にこの物語を読んだのは多分20年くらい前でしたが、この物語の中に登場する、ある女性の印象が強く記憶に残っていました。その女性はタイムマシンで過去に戻って過去の時代で出産するのですが、その娘は実はその女性本人で、成長して現在のタイムマシンに乗って過去に戻ることになるのでした。要するに無限ループなのですが、DNAは同じはずなので、などといろいろ考えだすと眠れなくなります。
初期の短編作品はSFとしての骨格が際立ってる印象。後の直木賞候補三部作(!)のような緻密な世相描写や人情話っぽさは少なめ。でもやっぱ星新一さんよりは半村さんよりな感じが好きだな。
2009年1月24日購入。読書期間2009年1月26日〜2月4日。 面白い。 筆者の「初期」の作品集で、ほぼすべてがタイムマシン、もしくは「時」に関することがテーマの短編集。 テーマが統一されているのに話が多彩で、それぞれ緻密に作られていて奥が深い。 1、2ページほどの短編もあり、完成度が高いだけ...続きを読むにもっと長い作品で読んでみたくもなる。 筆者のほかの作品も読んでみたい。
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