ツィス(広瀬正小説全集2)

ツィス(広瀬正小説全集2)

715円 (税込)

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東京近郊の海辺の町で密かにささやかれはじめた奇妙な噂。謎のツィス音=二点嬰ハ音が絶え間なく、至るところで聴こえるというのだ。はじめは耳鳴りと思われたこの不快な音はやがて強さを増し、遂に首都圏に波及して、前代未聞の大公害事件に発展していく。耳障りな音が次第に破壊していく平穏な日常。その時、人びとが選んだ道は? そして「ツィス」の正体は? 息もつかせぬパニック小説の傑作。

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広瀬正小説全集 のシリーズ作品

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1~6件目 / 6件
  • マイナス・ゼロ(広瀬正小説全集1)
    770円 (税込)
    1945年の東京。空襲のさなか、浜田少年は息絶えようとする隣人の「先生」から奇妙な頼まれごとをする。18年後の今日、ここに来てほしい、というのだ。そして約束の日、約束の場所で彼が目にした不思議な機械――それは「先生」が密かに開発したタイムマシンだった。時を超え「昭和」の東京を旅する浜田が見たものは? 失われた風景が鮮やかに甦る、早世の天才が遺したタイムトラベル小説の金字塔。
  • ツィス(広瀬正小説全集2)
    715円 (税込)
    東京近郊の海辺の町で密かにささやかれはじめた奇妙な噂。謎のツィス音=二点嬰ハ音が絶え間なく、至るところで聴こえるというのだ。はじめは耳鳴りと思われたこの不快な音はやがて強さを増し、遂に首都圏に波及して、前代未聞の大公害事件に発展していく。耳障りな音が次第に破壊していく平穏な日常。その時、人びとが選んだ道は? そして「ツィス」の正体は? 息もつかせぬパニック小説の傑作。
  • エロス(広瀬正小説全集3)
    605円 (税込)
    芸能界に確固たる地位を築いた大歌手、橘百合子。その歌手生活37周年記念リサイタルを前に、ふとしたきっかけで振り返った過去――あの時、もし違う選択をしていたら、どんな人生だったのか? 回想はデビュー直前の昭和8年に遡り、歌手になることのなかった「もうひとつの人生」が浮かびあがる。そこで見えてきた意外な真実とは。人生の切なさを温かく包む、パラレル・ワールド小説の傑作。
  • 鏡の国のアリス(広瀬正小説全集4)
    605円 (税込)
    銭湯の湯舟でくつろいでいた青年は、ふと我に返って驚愕する。いつの間にか、そこは「女湯」に変わっていたのだ。何とか脱出した彼が目にした見慣れぬ町。左右が入れ替わったあべこべの世界に迷い込んでしまったらしい。青年は困惑しながら、新しい人生に踏み出そうとするが――。「鏡の国」を舞台に奇想天外な物語が展開される表題作ほか、短編三編を収録。伝説の天才が遺した名作品集。
  • T型フォード殺人事件(広瀬正小説全集5)
    605円 (税込)
    昭和モダン華やかなりし頃、その惨劇は起きた――。関西のハイカラな医師邸に納車された最先端の自動車「T型フォード」。しかし、ある日、完全にロックされたその車内から他殺死体が発見されたのだ。そして46年後、この車を買取った富豪宅に男女7人が集まり、密室殺人の謎に迫ろうとするが……。半世紀を経てあきらかになる事件の真相とは? 著者会心の傑作ミステリ中編ほか2編を収録。
  • タイムマシンのつくり方(広瀬正小説全集6)
    715円 (税込)
    二つの隆起と三つの穴を持つ奇妙な出土物をめぐって議論を戦わせる学者たち。タイムマシンで連れてこられた古代人の意外な答えは……。著者のSF処女作であり、星新一に激賞された傑作「もの」をはじめ、「時間」を自由自在に操るタイムマシンの魅力にとりつかれた人々の悲喜劇を多彩な切り口で描いた短編とショートショート24編および付録を収め、シリーズ最終巻を飾る贅沢な作品集。

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ツィス(広瀬正小説全集2) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2016年02月05日

     「死ね、死ね」という声が聞こえるという精神病患者が、神奈川県C市の病院に入っていくところから説き起こし、視点を精神科医・秋葉に移していくあたり、非常に映画的というか、見事な導入。そして象徴的でもある。聞こえるとか聞こえないとかがテーマの小説なのだから。

     秋葉のかつての患者の娘がツィス、嬰ハ音あ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年08月15日

    大好きな広瀬正、中でも一番好きなのがこの「ツィス」。

    「どうなるの?」とドキドキしながら読み進め、最後の落ちにまんまとやられました。

    この時代にこの内容を書いた先見性に脱帽。

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    Posted by ブクログ 2010年12月19日

    理系の方にはおすすめしたい本。

    ジャンルとしては「SF・パニック小説」となるんだろうけれど、非常によくできた思考実験のよう。

    「日本中でツィス(C#)が聴こえる」

    という条件の下に起こりえる状況を非常に細かい所まで考えている。

    他の人のレビューを見てみるとオチにがっかり、という人が多い気がし...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年01月18日

    東京近郊の海辺の町で発生した謎の騒音公害。ツィス音=二点嬰ハ音が絶え間なく、至るところで聴こえるというのだ。この不快な音は徐々に拡大してゆき、やがて……。
    謎の騒音が人間や社会に及ぼす影響が事細かに描写されるパニック小説の傑作。豊富な情報と緻密なディティールを基にした精緻なシミュレーションに圧倒され...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年11月11日

    集団パニック物。とはいってもハリウッド映画のようなスペクタクルな展開はない。現実の日本にこんなことが起きたらこんな風に淡々と事が運ぶんだろうなと、3・11以降のネットを見て感じた。映像化するとしたらモチーフを「音」から「におい」に変えるといいと思う。

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    Posted by ブクログ 2011年11月02日

    ラストがやはり秀逸。
    ツィス音のレベル1が、「一部の非常に耳のいい人だけに聞こえる。」
    としているのに、表現の妙があるなと思った。

    「目に見えないもの」への集団心理なんて、30年経ってもあまり変わって
    ないように感じる。情報の取捨選択をしっかりできるようになりたい。

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    Posted by ブクログ 2010年01月24日

    音が聞こえる。それからはじまるパニック小説。
    そして、やっぱり、「マイナス・ゼロ」と同じく、地味だ。

    以下、ネタバレありです。

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    Posted by ブクログ 2011年07月18日

    広瀬正のツィスを読みなおしました。この本は昔読んで面白いと思った本だったので、文庫が再販されたこともあり、読み直しました。ある女性から奇妙な音が聞こえるという申告があり、それがだんだんエスカレートして首都圏に大打撃を与えてしまうという物語でした。物語としては、読みやすく面白く読みました。SFなので、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年01月12日

    SFとしてはなぜか解説している司馬遼せんせのおっしゃるように
    奇妙な味わいある作品だが
    ミステリとして書かれている構成と描写に違和感ありまくりな
    気持ち悪い作品
    神奈川県民の扱いが適当過ぎでは
    耳が聞こえなくても自分の口笛が聴こえないということはない

    0

    Posted by ブクログ 2017年08月28日

    年齢とともに可聴域が狭まるために聞こえづらい「モスキート音」というものがあるのを何年か前に知りましたが、それよりもずっと前にこのような作品が書かれていたことに驚き、SF作家の想像力にまたもやうっとりするわけでした。

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