永濱利廣のレビュー一覧
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新型インフレの打開方法を知りたくて読書。
インフレ傾向の国に長らく住んでいたが、すっかりデフレマインドに浸っているなと実感。
日々、今日の好きなもの・ことへの消費よりも、10年後のための貯蓄・投資をするって選択をしている。
おわりにで、期待の星はZ世代というのが、氷河期世代としては切なくなる。
現在の政府・財務省だと高圧経済は望めそうもない。
新型インフレ、デフレマインドを打開するためには、インフラ、教育への投資、副業のさらなる推進、専門性を高めることでジョブ型雇用へのシフト、確定申告の制度を大幅に効率化、ハードルを下げて、生産年齢人口の日本在住者は全員確定申告を必須化。これにより納 -
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アベノミクスを支持する著者がバブル崩壊以降の低所得・低物価・低金利・低成長する経済状況を日本病として解説される。女性と高齢者が働き手になり社会保障を支え、個人投資による資産形成で将来不安を解消させることが景気回復に繋がる。
永濱 利廣
一九七一年、群馬県生まれ。第一生命経済研究所首席エコノミスト。早稲田大学理工学部工業経営学科卒業、東京大学大学院経済学研究科修士課程修了。一九九五年に第一生命保険入社、日本経済研究センターを経て、二〇一六年より現職。衆議院調査局内閣調査室客員調査員、総務省「消費統計研究会」委員、景気循環学会常務理事、跡見学園女子大学非常勤講師。二〇一五年、景気循環学 -
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物凄く分かりやすくて有益な本。
日本人の国際的な購買力が下がっていることが日本経済低迷の原因であり、必ずしも円安だからではない。そして、購買力の低下の最も直接的な原因は、日本の物価の海外とのインフレ率格差が関係している。
株価とは日経平均株価のことで、東京証券取引所プライムに上場している流動性の高い銘柄225社をもとに算出した株価指数のことを指す。投資家がチェックしているのは想定為替レート。想定為替レートよりも円高、円安が進むと企業の業績が修正される可能性が高いからだ。
そして円安だと株価が上がり、その株を売買して利益が出たら不動産を買う人も増える。そのため、株価に少し遅れる形で不動産価 -
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現在日本は、低成長・低賃金・低物価・低金利の「4低」状態にあり、ながらくここから抜け出せていない。このままでは日本はどんどん衰退の道を辿り、世界から買われるだけの安い国になってしまうだろう。
本書はこのような危機感を持ったエコノミストである著者が、それぞれの詳細の現状分析、その原因を明確にした上で脱出のための提言を述べる、という構成になっている。
非常にフェアな本だと思った。
現状分析はすべて公式にプレスされた最新のデータに基づいて行われており、納得感が高い。原因と対策には疑問符がつくところは数箇所あったが、概ね一般に受け入れられている内容であり、突飛なものではない。
裏返すと目新しい論で -
ネタバレ 購入済み
読みやすく、わかりやすい。
お金とは何かという話からお金の役割まで、わかりやすく読みやすい文章で書かれている。
狼と香辛料を知っているかどうかに関わらず、お金のことを学ぶキッカケになる良い本。 -
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105経済指標はこう読む
・経済指標が何を意味するかを判断することが重要
・経済主体:1家計2企業3政府4海外
・経済活動:1支出(需要)2生産(供給)3収入(所得)←生産の対価を意味する
@cpa_1992
・個々の指標がどの主体のどのような活動を示すのかを見定め、他の指標とどのように関係するのかを意識:例、鉱工業生産指数、第三次産業活動指数→企業の生産活動
・国内総生産→国内総所得→国内総支出
・住宅の購入意欲の決定要因
1所得
2借入金利
3政策
@cpa_1992
・先行指数、一致指数、遅行指数
・企業に関した景気の指数
先行指数:機械受注統計調査
遅行指数:設備投資
・経済 -
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サブタイトルは「日本から中流家庭が消える日」
以下、気になった箇所を備忘録的にまとめ。
スクリューフレーションとは、中間層の生活水準の低下を意味する「スクリューイング」と物価上昇を意味する「インフレーション」を掛け合わせた造語で、この2つが同時に起こる経済現象。
日本でもスクリューフレーションが起きている。すなわち、過去10年間、世帯所得が下がり続け、消費者物価についても、贅沢品が下がる一方で生活必需品の物価は上がり続けている。
スクリューフレーションは、日本国内の景気が少し回復した程度では解決しない。たとえ景気が良くなっても、新興国との間に大きな賃金格差がある以上、かつてのような給料 -
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ネタバレニュース等でお馴染みの永濱さんの著書。
永濱さんは、新型インフレ=「物価、賃金、金利がすべてイレギュラーな状態にありながら、それらが複雑に絡み合った状態」と説明している。
25年現在のコストプッシュ型インフレではなく、需要が高まることによるディマンドプル型インフレが、望ましいインフレ。
日本では、長いこと続いたデフレの影響を受けて、トラウマに陥っている。
特徴として、消費の先延ばし、貯蓄志向の強化、安定志向の三点を挙げている。
どれも納得できる分析ばかりだった。
課題を挙げつつも最後に未来に向けての期待に触れられていた点も希望がもてた。 -
Posted by ブクログ
本書では、就職氷河期世代がいかに「割を食った」世代であるのかを多角的に検証している。
就職氷河期世代というと、就職難であったために、非正規雇用に就かざるを得なかった人が多いという印象しかなかった。確かに、それもそうであるが、問題はそれだけに留まっていなかった。就職氷河期世代において正規雇用を得られたとしても、当該世代は例えばバブル期の人が同じ年齢であった頃よりも賃金が少ないなど、「割を食って」いる。また、今後就職氷河期世代が高齢者になると、介護の問題や自身の年金の問題が深刻化し、このままでは相対的貧困に多くの人が陥ってしまう。
すなわち、就活時の過去、働き盛りの現在、また老後の未来においても「