永濱利廣のレビュー一覧
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この数十年の労働市場における日本の男性の価値は相対的に大きく低下している。男性の雇用が100万人以上減少し、平均賃金が下落し、家族を養うことのできない男性が増加している一方、女性の雇用は増加し、男性の賃金格差が大幅に改善されている。男性の雇用を支えてきた製造業や建設業が不振である一方、女性が多く働く医療・福祉の雇用が増えている。このような労働市場の「女性高・男性安」傾向により、少子高齢化や格差の拡大、家族のあり方や消費市場の変化が起こっている。男性不況発祥の地アメリカでは、自国通貨安を容認しつつ製造業の輸出拡大策により雇用者数が改善に転じている。
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Posted by ブクログ
エミン・ユルマズさんの解説は相変わらずわかりやすいですね。日本株、上がるといいのですが・・(あんまりそんな気がしない・・) 米中対立の中、日本にとってもよい環境が訪れるかも知れませんが、米国がくしゃみをしたら日本は集中治療室送り・・とかちょっと心配。世界がブロック経済に移行する状況ではいかに自前で生きのびられるかが大事だと思いますが、政治家にその覚悟はあるのでしょうか。
日本の世帯の1/3がすでに年金生活など無職世帯になっているそうで、これからは「投資をしなければ飢える」世の中になりそうです。格差が広がる先にあるのはファシズム、だけは避けてもらいたいものです。 -
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日本もアメリカのように「高圧経済」により、新型インフレ時代を生き抜くべきだ。
「高圧経済」=財政・金融政策によって景気を過熱気味にしておくと、労働市場で弱い立場にある層の雇用にも恩恵が及ぶことなどにより、経済全体の生産性向上が促進され、結果として供給力が高まる
今までの日本では「供給力を高めるためには、まず構造改革」との考えが主流だったが、高圧経済はその逆をいく。
アメリカでは「長期の成長のためには、マクロ経済政策によって総需要を拡大し、高圧経済にする必要があるある」との見解から
1、インフラ投資(インフラ整備による経済全体の効率化)と人材投資(教育や職業訓練)に重点を置いている。 -
Posted by ブクログ
いろいろと言葉の定義が甘く、著者の都合によって使い分けられていたり、グラフを多用している割には、読み取りにくいグラフやわかりにくいグラフが多かったりして、ツッコミどころは多いです。
が、就職氷河期世代が背負わされてきた苦労を、マクロな視点で理解するための入門書としては、読んでもよいかもしれません。
要するに、
・1995年くらいから2010年くらいまでの15年間ぐらいに、大学の新卒として就職活動をした人たちを、就職氷河期世代と呼ぼう。
・就職氷河期世代は、バブル期に大量採用した反動で求人数が非常に少なくなった状況下での就職活動を強いられた。
・それゆえ、就職氷河期世代は、正規雇用の割合が低い(非正規雇用の割合が高い)。
・しかも、大企業の方が求人数の絞り方が大きかったため、就職氷河期世代は、大企業に就職した人が少ない。
・結果として、就職氷河期世代は、平均給与が低い。
・さらには、1990年代後半の世界金融危機、2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災などの影響で、就職氷河期世代は、給与を挽回する(非正規雇用から正規雇用にステップアップする)機会に恵まれなかった。
・その上、近年は、新卒採用時の初任給がアップしている一方で、就職氷河期世代の給与は抑えられている。
といったことかと思います。
就職氷河期世代が、ある程度順調に正規雇用に付けていたら、給与は今よりもよく、結果として婚姻率が上がり、もしかしたら第3次ベビーブームが起こり、今とは違った世の中になっていたかもしれません。
が、国の無策により(といってよいと思います)、第3次ベビーブームは起こらなかったわけで、子どもがある程度生まれることを前提に作られた日本の社会の仕組みは破綻の危機に瀕しています。
ちなみに、これらの内容は、以前読んだ『アラフォー・クライシス』が大体カバーしているので、かなりの既視感がありました。
また、内容の緻密さも、『アラフォー・クライシス』の方が上だと思いますので、この本よりも、『アラフォー・クライシス』をお勧めします。 -
匿名
購入済み議論を重ねるための一助
日本の「失われた30年」と長く続く日本病について、原因と解決法を示そうとした、本来は意欲的な本だ。しかし全般的に、重病の患者を前にして、原因をあげることはしているが、どうやったら病状が改善するか、という、政策を打ち出す点では、しりつぼみの感じがある。
財政出動が急務だという著者の指摘はもっともだ。しかしアベノミクスを掲げた前首相は、東京オリンピックの誘致にみられるように、経済先般の底上げに利するような出動はしていない。どういう財政出動をすれば、経済の底上げにつながるか、(税)金の使い道に関して触れていない。さらに雇用の流動性を高めることの重要性も納得できるが、年金の二重構造や、薄い社会保障を抱えた日本社会で、どうしたら労働者の痛みを最小限に抑えて実施できるのか、ほとんど触れていない。経済成長ももちろん大事だが、パートや非正規雇用など、社会的弱者にいくしわ寄せを放置したままでは、内需を支える購買力は伸びないと思う。
最後に、「海外では当たり前」、といった表現が散見されるが、この海外とはいったいどこの国のことを指しているのだろう。アメリカか、ヨーロッパか、アジアか、謎に包まれたままだ。「進んだ海外に比べて、日本ではまだまだ」という気持ちは、わからないではないが、少なくとも経済、社会の問題に真剣に、主観を抑えて取り込もうとするならば、読者が具体的に検証できるように、場所を特定すべきだろう。でなければ、学術書ではないとはいえ、科学的な裏付けのある著作とは受け止めにくい。
しかし日本病から脱出するために、意識を研ぎ澄まし、議論を重ねるための一助、という点では、評価できる。類書が出版されて、日本病の治癒に資することを願う。
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Posted by ブクログ
ネタバレあまり頭に入ってこなかった。
日本病(日本化 ジャパフィニケーション)
低所得・低物価・低金利・低成長を指す。
この現象は2008リーマンショックの際に世界中で見られたが、欧米は大規模な量的金融緩和政策・大規模財政出動によって長期化をさけた。なぜ各国は長期化を避けられていたのか、それはバブル崩壊後からの日本病を研究してたからだ。各国が日本化を恐れたのはデフレの長期化による自殺者の増加、低出生率など、人口を含めて大きな影響があったから。日本はショック後慎重な態度を示したため異常な円高・株安を招いた。起業は拠点を海外に移し産業の空洞化を招き、バブル以降冷え込んだ地方経済を完全に疲弊させた。
1990年バブル崩壊後、日本は利上げを続けていたが、1991年7月に利下げに方向転換、0金利政策は9年後の1999年2月に行った。金利のを段階的に下げ長時間かかったせいもあり、デフレに転じることになる。アメリカではリーマン・コロナショック後3カ月で0金利までデフレを回避した。
バブル崩壊後の景気の低迷は、諸外国にとって反面教師にされていた。