中山淳雄のレビュー一覧

  • オタク経済圏創世記 GAFAの次は2.5次元コミュニティが世界の主役になる件

    Posted by ブクログ

    題名に「オタク」とあったのでもっと砕けた本かと思ったが日本のライブコンテンツの現状と未来を占う本格的なビジネス本だった。2000年代にプロレス人気が総合格闘技(PRIDE)に流れていった後で、ここ10年総合格闘技が衰退傾向の中で突如復活した「新日本プロレス」の謎を知りたかったが本書を読んでしっくり来た。プロレス以外にも、アニメ・ゲームなどの日本のコンテンツのこれからの5G時代の指南書としてもおすすめできる一冊。日本のコンテンツ自体は近年世界でも評価が増しているので、5G普及でどこまで盛り上がるか期待大。

    0
    2020年03月29日
  • オタク経済圏創世記 GAFAの次は2.5次元コミュニティが世界の主役になる件

    Posted by ブクログ

    複数のコミュニティが関係性資本でゆるく文化コンソーシアムを築きつつ古い企業のアセットを活かす。
    日本の強み。

    コンツェルン的な米国とは異なり。

    ゆるやかな他者の存在が、競争、模倣、改良を促す。
    創発性。

    中国産業とはちがうのか?

    0
    2020年03月28日
  • オタク経済圏創世記 GAFAの次は2.5次元コミュニティが世界の主役になる件

    Posted by ブクログ

    マンガ、アニメ、ゲーム、そしてそこにプロレスを加えた「オタク」文化ビジネスが体系的にまとめられた良書。

    低賃金長時間労働が常態化することになる、算盤を欠いた利益度外視の作品量産体制となった理由から、パッケージ、グッズ販売、そしてライブコンテンツ化による2.5次元の体験価値の創造と、現在の世界レベルでのオタク経済圏が拡大している流れと業界の構造がとてもよく理解できた。

    そしてサブカルチャーがマスカルチャーとなった過程は、縮小している日本の他の業界へのヒントが詰まっている。

    0
    2020年02月18日
  • オタク経済圏創世記 GAFAの次は2.5次元コミュニティが世界の主役になる件

    Posted by ブクログ

    ライブコンテンツの高い効果と粘着性担保、2.5次元を狙う、メディアミックス、サブカルからの発展、キャラクター経済圏のことなど学べた。

    0
    2020年01月09日
  • ソーシャルゲームだけがなぜ儲かるのか

    Posted by ブクログ

    DeNA、GREEなどソーシャルゲームの儲かる仕組みを理解することができる。ユーザを熱狂させ、その熱狂をお金に変えるということについて述べられており、とても参考になった。ソーシャルゲームのユーザとしては、運営側はこういうノウハウで動いているということを知っておくと、重課金することもなくなるのでは。他の分野への応用も示唆しており、困難だとは思うが、適用可能な業界では参考にするとよさそう。

    0
    2013年02月07日
  • 推しエコノミー 「仮想一等地」が変えるエンタメの未来

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    エンタメコンテンツの変化についての洞察と今後の日本のあり方についての意見。
    お金をかけて大規模なものではなく、少数の人でニッチな形で低コストな生産をする。

    0
    2025年11月15日
  • 推しエコノミー 「仮想一等地」が変えるエンタメの未来

    Posted by ブクログ

    エンタメビジネスは、その「本質」が非常に分かりづらい特徴があると思っている。
    形として実態が見えづらく、価値が計りづらい。
    法律上は知的財産権の一種となるから、目に見えない財産的価値を持っていることになっている。
    しかしながら「果たしてその価値はいくらに相当するのか?」と問われれば、おそらく答えは人によって様々なものとなるだろう。
    有名な原作を映像化したものであっても、出演者によっては、原作ファンが離れてしまう場合もある。
    そして、出演者の人気は、そもそも水物である。
    広く認知されているから、その人が出演すれば必ずヒットするという類のものでもない。
    例え認知は狭くても、熱心なファンが一定数いる

    0
    2025年11月09日
  • エンタメビジネス全史 「IP先進国ニッポン」の誕生と構造

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    イロモノ、ミズモノと言われてきた
    エンタメ業界をビジネスとして捉え
    歴史を学べます。
    政府主導のクールジャパンではなく
    草の根から立ち上がる心意気を
    参考にしていきたいと思います。

    0
    2025年01月05日
  • 推しエコノミー 「仮想一等地」が変えるエンタメの未来

    Posted by ブクログ

    エンタメ業界で本格的に働き始めて一年。
    職場で課題図書的に受け取った一冊。
    エンタメ業界の起きている変革と来たる未来を説いてくれる、業界教育本です。
    正直業界での日が浅いため、コロナ前後の変化があまり身にしみていないのですが、エンタメの歴史として非常に勉強になりました。
    イチ消費者として接していたコンテンツをビジネス側から見ると全く違う景色が広がっていて大変興味深く読みました。
    日本のエンタメが巨大ハリウッドや中国相手にどうやって生き抜くのか、その術も警鐘と共に記されていて、仕事をする上で頭に刷り込んでおきたいと思います。厳しいが未来は決して暗くないと思わせてくれました。

    0
    2024年10月23日
  • エンタメビジネス全史 「IP先進国ニッポン」の誕生と構造

    Posted by ブクログ

    エンタメの仕事に興味ある人は読むべき!
    幅広い分野かつ歴史も学べる,内容がわかりやすい。

    以下、読書メモ。

    ⭐️興行
    一度きりの瞬間を売る期待値商売
    作り手と観客のノリが神回を生む
    人と空間、能や歌舞伎、演劇も漫才もスポーツも。
    源流は奈良時代の伎楽になる、現存する演劇で最古のものは能。600年続くエンタメ。

    日本の興行モデルを作り上げた東宝、松竹、吉本。
    松竹の歴史、ヤクザを排除。
    弱きものが作り上げた、東宝の宝塚と、吉本せいがはじめた漫才。

    ハコを乗り換える興行コンテンツ
    劇場・テレビからYouTubeへ
    2005年にYouTube設立
    2011年にヒカキン
    2013年にスマホ浸透

    0
    2024年09月29日
  • 推しエコノミー 「仮想一等地」が変えるエンタメの未来

    Posted by ブクログ

    アニメやキャラクター、ゲームなどを含むエンタメ産業について、これまでの歴史を辿りながら、ユーザーにとってのニーズの変化、業界の変遷から、今後の課題について包括的に語られている本。トピックに合わせたのかピンク色のカバーが安っぽいイメージを抱かせているが、中身はこれでもかという分析が社会学や経営学、心理学など様々な視点から書かれている硬派な内容となっている。

    現代のエンタメ市場は、ユーザーの行動はこれまでの「萌え」から本書のタイトルにもある「推し」に変化しているという。萌は内的な体験であるのに対して、推しは自己表現を伴う外的体験である。宝塚やジャニーズのファンに見られた「推し」という行動は、今や

    0
    2024年08月16日
  • エンタメビジネス全史 「IP先進国ニッポン」の誕生と構造

    Posted by ブクログ

    いつの時代も「伝統的」なものから、「より低俗」と言われるものに、お金を媒介して置き換わっていくという構造の再現性が、具体的な事例を通して紹介されていて、とても興味深いかったです。また、どの分野も衰退はするものの、消滅はしないという、人とエンタメの関係について、考えさせられるものでした。

    0
    2024年07月19日
  • クリエイターワンダーランド 不思議の国のエンタメ革命とZ世代のダイナミックアイデンティティ

    Posted by ブクログ

    YOASOBIやAdo、Vtuberなど今のエンタメシーンを彩る面々が出てきたのは偶然ではなく、それまでの系譜を踏まえると必然だったとも言える、ということはわかった。エンタメのみならず各方面のビジネス界や政界でも影響力のある著者が、「わかりやすい」象られ方が内包している暴力性について論じてくれているのは、上の世代にも認識してもらううえで非常にありがたい!

    0
    2024年07月16日
  • 推しエコノミー 「仮想一等地」が変えるエンタメの未来

    Posted by ブクログ

    現代、現在のエンタメと社会現象を整理した論文書!
    論文と言ってしまうと堅苦しく感じるかもしれませんが、取り上げているコンテンツが身近なものばかりで難しい説明もなく明快痛快で読みやすい。
    普段触れているゲーム、マンガ、アニメ、ドラマなどのエンタメビジネスの持続可能な究極はIPビジネスだとよくわかります。そのゼロ→イチをどう生み出すか?
    この本には書かれてないのと、飛躍しすぎてる発言ですがキリストやブッダはまさにIPの元祖かもしれません。(それ以上の発言控えます)
    人は偶像に惹かれる生き物なんだなーということを読書しながら考えていました。
    まあとにかくエンタメとビジネスに関する紐解きに頷きっぱなし

    0
    2024年06月23日
  • エンタメビジネス全史 「IP先進国ニッポン」の誕生と構造

    Posted by ブクログ

    確かに「色物」といわれ、ナメられているエンタメ業界だが、、、
    ここまで体系的に歴史と構造、その変遷を整理したものは初めて読んだので、知らないことだらけで、本当に面白かった。

    テレビ局による電波独占、電波使用料はわずか50億円。売上に対する原価率は0.3%。テレビ局の倒産事例はなし!

    様々な事例をデータをもとに定量的に説明されており、、、エンタメ社会学者を名乗る著者は、本当に凄い!

    0
    2024年03月24日
  • エンタメビジネス全史 「IP先進国ニッポン」の誕生と構造

    Posted by ブクログ

    興行は作り手と観客で作り上げるもの。CD・映画とは違い、ライブや演劇がそれにあたる。

    エンタメビジネスにおいて、日本に足りないのは、クリエイティブではなく、ビジネス側の視点やマーケティング。
    ジブリもプロ野球も、昔は欧米と市場規模に大差がなかった。

    0
    2024年01月03日
  • エンタメビジネス全史 「IP先進国ニッポン」の誕生と構造

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ・エンタメ全般の歴史と変遷を俯瞰的みることができる一冊
    ・日本の全テレビ局が国に払っている電波使用料は年50億円程度。原価50億で広告収入1.7兆円、0.3%の原価率、タダ同然の価格で独占的な地位を築けている。

    0
    2023年07月16日
  • 推しエコノミー 「仮想一等地」が変えるエンタメの未来

    Posted by ブクログ

    タイトルから勝手に「推し活」についての本かと思い手に取ったが、まじめにアニメや漫画を中心に映画や音楽ビジネスなども含めた「エンタメビジネス」について書かれていた。著者はそこを伝えたかったわけではないと思うが、現代において「売上を立てる」ためにどんな工夫が行われているか、ぼんやりとしていたものがハッキリして、自分の仕事にも役立ちそうだ。

    0
    2023年06月07日
  • エンタメビジネス全史 「IP先進国ニッポン」の誕生と構造

    Posted by ブクログ

    創造性と職人性が豊かでマーケティングが乏しい日本のコンテンツ業界

    それは、ヒットを類稀なる一握りの才能のみに依存して、学問と行政による産業の発展を怠ってきたからに他ならないと

    メディアとクリエイターとユーザーのトライアングルをどうビジネスディベロップメント出来るかがこれからの日本のエンタメに必要な人材と背中を押してくれます

    「興味本位で非実質的なものだからこそ、エンタメ産業のビジネスモデル構築は非常に前衛的で実験的」ってまさに「ザ・業界」に沼る人の全ての理由であり抜けられない麻薬ですね

    0
    2023年05月20日
  • エンタの巨匠 世界に先駆けた伝説のプロデューサーたち

    Posted by ブクログ

    『推しエコノミー』『オタク経済圏創世記』の著者であるエンタメ社会学者 中山淳雄氏が、伝説的なヒット作を生み出した6人のプロデューサーに直接インタビューして、伝説のヒット作を生み出した思考回路に迫る一冊。
    13年間ヒットが出せなかった土屋さんや、実はマンガが好きじゃなかった鳥嶋さんなど、ヒットを出すまで(出してからも)の苦節は様々。
    それぞれの方の考え方や取り組む姿勢には学ぶべきものが多いにある。
    鳥嶋さんの「ユーザーを見てクリエイター(作品)を育てる」などは、ビジネスの現場では、部数、売上、利益などにフォーカスしてしまいがちな中、当たり前のことであるだけに、しっかりと心にとめておきたい。
    一方

    0
    2023年02月21日