中山淳雄のレビュー一覧

  • オタク経済圏創世記 GAFAの次は2.5次元コミュニティが世界の主役になる件

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    ・ポケモンは、家庭用ゲームの「マネタイズ最大化」だけではなく、消費者の世界から見てのインパクトが最大化される「プロモーション最大化」が共に志向される。
    これがライセンスビジネスの底流にあるコンセプトであり、「キャラクター経済圏」ともいえる無形の文化商品ビジネスを成り立たせるものである。

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    2025年12月08日
  • エンタの巨匠 世界に先駆けた伝説のプロデューサーたち

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    ・タレントと一緒に海外に持っていくプロデューサーがいない。

    ・1人のこの狂気が100万人に刺さるものを作る。
    ただ、これを理解して世界に展開させるプロデューサーが必要。

    ・師匠は1人だけだと劣化コピーにしかならない。

    ・集団の体温の高さが、狂気の個性を生む。

    ・「人の行く裏に道あり花の山」
    同人誌即売会、カードゲーム業界、プロレスなどカオスだった分野に、皆が注目していないタイミングで参入する。

    ・共通点は、本当のゴールだけを見つめ、自分の頭で考えたやり方で進める

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    2025年12月07日
  • エンタメビジネス全史 「IP先進国ニッポン」の誕生と構造

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    スポーツ
    ・Jリーグ発足は、プレミアに一年遅れて1993年。
    ・興行ビジネス(グッズ、入場料等)とメディアビジネス(放映権収入、広告収入)で成立。
    ・プレミアと比較すると、メディアビジネスの点で差が生まれ、10倍の差が出てる

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    2024年12月01日
  • クリエイターワンダーランド 不思議の国のエンタメ革命とZ世代のダイナミックアイデンティティ

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    中山淳雄の本は「オタク経済圏創世記」以来。それが2019年でした。それからコロナ禍を経ての本書です。間に「エンタメビジネス全史」も買って積読状態なのですが「エンタメ通じZ世代分析」という書評を見て先にこの「クリエイターワンダーランド」を読んでしまいました。5年前になんとなく頭で理解した気分になっていたものが、今回はなんかものすごく腹落ちした気分になりました。状況がどんどん進展したのか、著者の視野が拡がったのか、読者である自分の理解力が上がったのか…今、コンテンツ界隈で起こっているこのの完璧な解説書に思えました。いっぱいフレーズ欄に書き込みました。「オタク経済圏」といったまだ知る人ぞ知る的なエコ

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    2024年09月15日
  • クリエイターワンダーランド 不思議の国のエンタメ革命とZ世代のダイナミックアイデンティティ

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    エンタメ社会学者の、丹念な取材・独自の観点が相変わらず冴えわたる他の追従を許さない著作。歴史的背景から変遷プロセスを含め、最新の動向までがエビデンスベースできちんと記されている。各項目における筆者の評価・所感の表現が刺さること多数で、ズキズキワクワクしながら物語を読むかのような感覚にも浸ることができる。日本のクリエイターたちのインサイトに寄り添った筆者のやさしい眼差しが温かくて熱い。

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    2024年03月31日
  • クリエイターワンダーランド 不思議の国のエンタメ革命とZ世代のダイナミックアイデンティティ

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    めちゃくちゃ面白い。

    エンタメを享受する側が、
    受動的だったのが能動的になっている話が納得すぎる。
    音楽で言えばニコ動、小説でいえばなろうなど二次創作文化が日本にはあるが、それは日本があらゆるものを二次創作してきた背景があるからこそ蔓延したものであり、「構想力」よりも「解釈力」という二次創作者のインサイトも面白かった。

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    2024年03月14日
  • オタク経済圏創世記 GAFAの次は2.5次元コミュニティが世界の主役になる件

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    例えば、漫画『チェンソーマン』のアニメ化の様子を見ていると、OP映像で小ネタを散らし、洋画とリンクさせて海外ファンの好奇心をくすぐり、妥協のない作画と週替わりのEDで話題性MAX、以後クロスメディア戦略で影響範囲を最大化するなど、この本に書かれているブシロードのレッスンはすでにデフォルトになっているようだ。入念に練り込まれた仕掛けによるコンテンツ全体の消費。勝つ経営には明確な理由がある。

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    2024年03月14日
  • エンタメビジネス全史 「IP先進国ニッポン」の誕生と構造

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    メディアありきのコンテンツの時代から、コンテンツがメディアを選ぶ時代になっている。
    時代のエポックをたどり、エンタメを9つのブロックに分けて説明してある。
    「興行」
    ゲームと映画と出版などの、表現をメディアに焼き付けた「平面的」なものではなく、「人と空間」がそのままメディアとして成立しているもの。春の桜のように「消えてしまう」ものであり、だからこそ本当に美しく、見るものを魅了する。「その瞬間」を消費するもの。興行とは物語でもあり、時代を超えたストーリーが人を魅了する。その物語もまた物語を紡いでいく。興行とは、「観客を集め、金を取って、見せるもの」ではなく、「見せるものへの期待値を作り出し、それ

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    2024年03月10日
  • クリエイターワンダーランド 不思議の国のエンタメ革命とZ世代のダイナミックアイデンティティ

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    著者の別の作品(エンタメ全史)を読み、文体や著者自身が本を書き上げるために数百以上の参考文献や専門家へのインタビューを通して平等な視点から文章を記しているスタイルに共感し、本作も読みました。

    本作の中でキーワードとなる中心となるコンセプトがダイナミックアイデンティティ。画一的な価値観にまとまりがちな日本において、決められたパーテーションにとらわれない世界観の創作と、消費のスタイルが始まっているという主張を多くの事例を通して紹介いただきました。

    また、2項対立になりがちな、男女、大人と子供、生産者と消費者、クリエイターとユーザなどが現在はあらゆるエンタメを通して境目が曖昧になり、2項では表現

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    2024年02月25日
  • エンタメビジネス全史 「IP先進国ニッポン」の誕生と構造

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    ここまで多岐にわたる芸能・コンテンツの長い歴史・背景を紐解いた書籍はないと言える大作。面白く、ためになり、今後の日本の生きる道を見据えた視点も得られ、かつ読みやすく簡潔にまとまった、手軽で貴重な一冊。

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    2023年12月02日
  • オタク経済圏創世記 GAFAの次は2.5次元コミュニティが世界の主役になる件

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    #日本人は20年を失っていなかった

    ## 面白かったところ

    * `ポケモン` や `バンドリなど` エンタテイメント塗れの文章ながらも起承転結が効いており、各章でしっかりまとまっているところ
    * 数字や図などを用いて、あくまでも事実ベースで日本のオタク産業を分析しているところ
    * 歪なコンテンツ大量生産の土台が、経済的な文脈でどのように成長してきたのかがわかるところ

    ## 微妙だったところ

    * 著者自身の経験の話題について述べられる箇所が、唐突に現れるところ。

    ## 感想

    高度経済成長のあとは失われた 20 年などと言われ、リーマンショックで世界的な経済が後退した。

    と思われてい

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    2023年10月14日
  • 推しエコノミー 「仮想一等地」が変えるエンタメの未来

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     タイトルに惹かれて手にしたが、エンタメ業界の構造変化から日本の目指すべき方向性への示唆などに富み、非常に面白かった。解説のみならず、文化圏や社会観と紐付けてエンタメを掘り下げていく内容であり、一冊を通おして楽しめた。
     日本のアニメコンテンツは、放送・配信を収益化ポイントとしてではなくユーザ認知のための手段として捉え、放送局や流通にこだわらない「脱テレビ化」の傾向にあり、版権ビジネスによるキャラクター経済圏として確立させることが成功の鍵となっている。また、ユーザー側のコンテンツへの関わり方としては、内的な感情による「萌え」から、「推し」という外的体験による表現へ変化し、ユーザーにとって趣味趣

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    2023年06月30日
  • オタク経済圏創世記 GAFAの次は2.5次元コミュニティが世界の主役になる件

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    新日本プロレスの興行がニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンを即時満員にする。その背景を皮切りにオタク経済圏を分析していく一冊。
    プロレスの例で言うと、もともと日本人レスラーが海外挑戦する土壌があり、レスラーのキャラクター性、服装やマスクなどのファッション性、マイクパフォーマンス等のエンターテイメント性を備えていた。
    アニメを中心とした広がりがグローバル化に繋がった。アニメはコンテンツの世界観を最も伝えやすい。
    エヴァンゲリオンから変わった。アニメ委員会方式を最初にとったのもエヴァンゲリオン。
    1995年を境にパッケージからデジタル・ライブにコンテンツがシフト。
    コンテンツが「生きた」状

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    2023年04月25日
  • 推しエコノミー 「仮想一等地」が変えるエンタメの未来

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    著者の中山淳雄さんにお話をききました
    ききて:深水英一郎

    ——前回の著作「オタク経済圏創世記」と今回の「推しエコノミー」の違いや共通点ってありますか?

    【中山さん】
     共通しているのは「ライブコンテンツ化」という語り口です。これまではとにかく良いものを創って知ってもらって購入してもらうという「リーチ型」のマーケティングでした。

     それがいまは一度SNSでもイベントでもファンとの結びつきができた状態から数少ないコアファンがコミュニティをリードしながらちょっとずつ関与度合いを上げていって、結果として購入という行動もその「推し」の表れとして出来上がってくる「リール型」のマーケティングに変わって

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    2022年02月08日
  • 推しエコノミー 「仮想一等地」が変えるエンタメの未来

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    鬼滅の刃やフォートナイトといった身近な題材からその経済圏のカラクリを図表なども使いながらわかりやすく解説している。

    SNSや動画配信などの新しいテクノロジーにより、その産業構造自体が刻々と変化しているのは肌感覚で分かっているつもりであったが、ちゃんとした数字で説明されることで腑に落ちたり、新しい発見があった。

    名著。

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    2021年12月29日
  • 推しエコノミー 「仮想一等地」が変えるエンタメの未来

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    推しとはなにか、なぜ推すのか、Z世代とは、エンタメとは。哲学、社会学的にたくさんの問いがもらえる。必読。

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    2021年10月25日
  • オタク経済圏創世記 GAFAの次は2.5次元コミュニティが世界の主役になる件

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    「オタクビジネス」「サブカルチャー」。
    アニメやゲームの関連はこう呼ばれ、何と
    なくネガティブ的にこう呼ばれますが、そ
    れは日本だけの話です。

    海外からはこれらをポジティブな意味を込
    めて「ポップカルチャー」「クールジャパ
    ン」と言われます。

    その通りなのです。もはや日本の産業の根
    幹をなす一大ビジネスなのです。

    この本ではその規模感を示すだけではなく、
    なぜ日本においてこういう「ポップカルチャ
    ー」が生まれ、世界で受け入れられてきた
    か、歴史や理由を紐解きます。

    実はそこには、テレビや漫画の黎明期から
    続くコンテンツの歴史とも大いに関係して
    いることが理解できます。

    全てのビジネス

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    2021年05月21日
  • オタク経済圏創世記 GAFAの次は2.5次元コミュニティが世界の主役になる件

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    昨年4月6日、新日本プロレスがあのMSGで興行を行ったというニュースにびっくり!MSGはWWEになる前のWWFのマットにドラゴンやタイガーが単発で上がるか、あるいはシリーズ名で冠されるか、ぐらいの距離感しかないオールドファンにとって、今の新日どうなってるの?なのですが、新日をどうにかしたブシロードの役員が書いた本です。副題の「GAFAの次は2.5次元コミュニティが世界の主役になる件」も気合十分。その気合十分に負けない内容充実、気づき満載の啓蒙の書でした。コンテンツビジネスの歴史もを俯瞰できるし、数々のプロジェクトの成功と失敗も分析されているし、さらには日本の産業が、自らの持っている国家的コンテ

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    2020年06月14日
  • オタク経済圏創世記 GAFAの次は2.5次元コミュニティが世界の主役になる件

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    キングコング西野さんがオンラインサロンで薦めていたので読みました。
    めちゃおもろい。

    映画やアニメを盛り上げるためには、その間にオンラインゲームでの盛り上がりを作り、イベントを起こし、その一連の流れを持って一つのストリームを作る。

    プロレスの興行においては、それをオンライン配信し、異なる場所で同じ時間に楽しみ客も取り込み、それらの客がSNSが発信することで、その場にいれなかったことを後悔させる。この中で、興行の観客、オンライン配信の観客、SNSから情報を得る観客とより多くの人を巻き込む仕組みを考えることが重要となる。

    勉強になります。

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    2020年05月03日
  • オタク経済圏創世記 GAFAの次は2.5次元コミュニティが世界の主役になる件

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    ビジネスサイドは勿論、全ジャンルのクリエーターこそ刮目せよ!な一冊。タイトルが誤読を誘うが、「新日本経済戦略」と名乗っても良かったのではと思うほどに、スケールの大きい秀作。
    ファクト(数字)に基づいた経営実用書として読み進めていく途中で、ぐっと批評的な手つき、文化論的示唆に富む発言が溢れている点が、本として素晴らしかった。
    あとがきを拝読し、なぜそんな本になったのか、その理由が分かった。

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    2020年04月06日