松井孝典のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
先日読んだ『異貌の科学者』(小山慶太著)にアルバレス親子に関する記述があり、恐竜絶滅を引き起こした「巨大隕石の衝突」について知りたくて本書を読んだ。
著者の松井孝典氏は惑星科学の第一人者であり、東大名誉教授である。2023年に77歳で亡くなった。
本書のテーマは「隕石の衝突」。テーマが狭いのであまり期待していなかったが、読み終えて唸った。「学者というのは凄いものだ」と。あまりに専門的なところは割愛しながら、必要十分な内容を大衆向けに分かりやすく説明していることに驚嘆した。
6500万年前、ユカタン半島に巨大隕石(小惑星か彗星のいずれか)が衝突した。その後の地球の擾乱は数万年に及ぶもので、恐竜を -
-
-
Posted by ブクログ
よくある話しかと思いきや、様々な興味深い脇道を通って、生命探索への途を指し示す。講演を元にしただけあって、かなり読みやすい。惑星学が惑星科学に。そして銀河系惑星学へとパラダイム転換を遂げる過程に知的な興奮を覚えた。包括的な惑星にかんする知識が得られる。
・1日を24時間に区切り、7日で1週間という単位をつくり、日曜から土曜までの名前を付けたのは、紀元7世紀に新バビロニア王国を建国したカルデア人。
・太陽の勢力圏は、重力ではなく、磁力が優勢な領域。そちらのほうが広い。
・降着円盤の材料を全て使い切って星が完成するのではなく、重力と内側からの圧力が釣り合い、静水圧平衡の状態になったときが恒星の誕 -
Posted by ブクログ
隕石衝突とは一体どのような現象で,これまで地球と生命の歴史に何をもたらしてきたか。そして科学はその謎をどのように解き明かしてきたのか。本書は豊富なデータに基づいてこれらの問いに答えつつ,斉一説→激変説という地球史・生命史のパラダイム転換についても論じている。科学に少しでも興味のある人なら,刺激的な読書になるはずだ。
13年2月,ロシアのチェリャビンスクに落ちた隕石は,多くの映像とデータを残した。記憶に新しいこの事象を皮切りに,ツングースカ大爆発やクレーターの科学など興味深い話が続く。クレーターの成因は天体の衝突だという説が確証されたのが比較的最近(アポロ計画)というのは意外だった。以前は,隕石 -
-
Posted by ブクログ
「人類が死滅していること」「筋肉や骨の強度といった生物の構造そのものには変化がないこと」「光合成の速度や進化の速度は現代と同等であること」を前提に、500万年後、1億年後、そして2億年後の地球にはどんな生物が繁栄しているかについて、あくまで科学的な知見と推測に基づいて描かれる、未来の地球の姿。最初はギャグかなぁーと思いながら読み始めましたが、読み進めると「意外にこんな世界が本当に有り得るのかもしれない」と思えてきました。空を飛ぶ魚も陸上で生活するようになったイカも、なくはないだろうなぁという印象です。
ただしカオス理論を考えると、何か一つの要因が違っただけで、この本で推測された未来は絶対に来 -
-
Posted by ブクログ
「人類滅亡後の地球には、どんな生物が現れるか?」
これが本書のテーマです。
人類滅亡を規定の事実としているところが凄いですねw
実はこの本、じっくり熟読してません(汗
文系人間の私には、理系の科学書は苦手なんですよねw
しかし図入りで判り易く解説しており、科学の素人でも楽しめるでしょう。
大陸移動と気候の変化、そして過去の生物進化の過程から予想される未来の生物進化について綴られています。
「魚が空を飛ぶ」、「イカが陸上を歩く」、とかいうのは、あくまでも可能性の話ですが、しかし生物がどのように進化するのか?ということを学べます。
本書で"ニッチ"(1つの種が利用する、あるま -
-
Posted by ブクログ
地球誕生から46億年間を描いた本は沢山あるが、未来の地球を描いた貴重な本である。 現時代は人間が繁栄し美しい地球を破壊し続けた。そして6回目の大量絶滅は、人類が原因で起こるとされている。
そして、人類がいなくなった後の地球はどうなるのであろう?山を切り崩しコンクリートジャングルにした場所は?原子力発電所の周りはどうなるのか?
長い地球の歴史からみれば人類が繁栄た時間なんかあっという間なんだよね。何万年もの長い歳月をかけて人類の痕跡を消し去り、美しい地球に戻っていく。
そして、環境に適応できた種のみが独自の進化を遂げることが出来る。
象の様な巨大イカが陸を歩き、魚類が空を飛び、蜘蛛は哺乳 -
-
-
-
-
Posted by ブクログ
アストロバイオロジー 宇宙生物学
パンスペルミア説:地球生命は宇宙から来た
火星 2012年 キュリオシティ着陸 水の痕跡 有機物 メタン
2014年 日本 MMX 衛星ファボスのサンプルリターン 2029年帰還
木星 衛星エウロパ 熱水噴出孔 氷の下には厚さ100kmの海
土星 エンケラドス ガス噴出
系外惑星 5009個発見(2022/3/28) 地球型惑星59個 ハビタブルゾーン21個
天の川銀河1000億個の恒星=1000億個の惑星
生命とは 細胞=生きているいちばん単純な物体
生命=水+脂質:細胞膜+炭水化物:糖)+核酸:DNA、RNA+タンパク質:代謝
電子の流れ、 -
Posted by ブクログ
2億年後、そこにはもう人類もAIも存在しません。人類が滅んで1000年後に現れるナウシカたちも既にいないようです。
***
そこはまるで原始時代。
2億年後、地上では体重8トンの巨大なイカ[メガスクイド]が闊歩しているのだそうです。
イカに支配されている!!(((;゚Д゚))))
***
こうして1億年単位でみてみると、地球って結局、生物が繁栄して滅んで、また繁栄して滅んでを繰り返しているだけのようにも見えてきます。
だとすれば何のためにそんなことをするのでしょうか。何のために地球は存在するのでしょうか。
答えはきっと出ないと思いますがそんな不思議を考える本でした。