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6550万年前、直径10~15kmの小惑星が、地表に対して約30度で、南南東の方向から地球に衝突した。衝突速度は秒速約20kmと推定されている。衝突地点周辺では時速1000kmを超える爆風が吹き、衝突の瞬間に発生する蒸気雲は1万度を超えた。この衝突によって引き起こされた地震はマグニチュード11以上と推定され、300mに達する津波が起こった。巻き上げられた塵が太陽光を遮り、「衝突の冬」が始まった。
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Posted by ブクログ
隕石衝突とは一体どのような現象で,これまで地球と生命の歴史に何をもたらしてきたか。そして科学はその謎をどのように解き明かしてきたのか。本書は豊富なデータに基づいてこれらの問いに答えつつ,斉一説→激変説という地球史・生命史のパラダイム転換についても論じている。科学に少しでも興味のある人なら,刺激的な読...続きを読む書になるはずだ。 13年2月,ロシアのチェリャビンスクに落ちた隕石は,多くの映像とデータを残した。記憶に新しいこの事象を皮切りに,ツングースカ大爆発やクレーターの科学など興味深い話が続く。クレーターの成因は天体の衝突だという説が確証されたのが比較的最近(アポロ計画)というのは意外だった。以前は,隕石が斜めに入射するのにクレーターが円になるのは辻褄が合わないと考えられていたという。今では隕石衝突は爆発現象であることが分かっており,完全に説明がつくようになっている。このあたりの物理についても細かく解説されていて,納得感が高かった。
地球の歴史の考え方がここ50年で大きく変化したことを詳細に解説している好著だ.小生がこの激変説をある教授から実際に聞いて興味をもったのは、1990年の半ばだったと記憶している.従って、第6章から第8章で述べられた科学者たちの活動は非常に読んできて面白かった.ただ、天体衝突が実際におこる確率は小さいに...続きを読むせよ、危機感は持っておく必要があると思っている.
チェリャビンスク隕石の章はよくまとまっていて読みやすい。その後の叙述は、説明が専門的に過ぎたりして目が滑る部分がある。激変説は割と一般に受け入れられていると思うのだが。
著者の松井氏は、私が小学校だった時にNHKで放映された「パノラマ太陽系」という科学番組(全6回ぐらいのシリーズで、木星や土星などの太陽系の惑星について解説した番組)の出演者でした。当時、東京大学助手だった松井氏の抑揚を抑えた、かつ要点を押さえた解説に引き込まれました。その同氏が小惑星や彗星の衝突によ...続きを読むる生命の絶滅について科学的に述べた本です。白亜紀の恐竜の絶滅は直径10km程度の小惑星が地球に衝突、時速1000kmを越える爆風、1万度を越える熱風、そしてマグニチュード11を越える地震と300mに達する津波が発生。このような破滅的な事象が地球の生い立ちという時間で見れば、決してまれな事象ではないという現在の学説を理論を飛躍することなく解説されています。昨年、ロシアで隕石の落下が観測されているだけに、説得力があります。
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天体衝突 斉一説から激変説へ 地球、生命、文明史
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