本村凌二のレビュー一覧
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コテンラジオというpodcastが気に入ったので知識の補完できないかと思って読んでみたところ、最初の方は近しいものがあってとても面白かった。
読みすすめるに連れ、古代ローマを専門とする著者が専門外のことを書いてる部分が増えて、感想や想像が増えてきて辛くなってきた。想像で断定しない真摯さはあるものの書籍というフォーマットで専門外の割合が増えるのは悩ましいのと、【高齢者が話す専門外の知識は情報が古い】ことに改めて気付けたのは良かった。
知らなかったことが色々書いてあるのは面白かった。ジャガイモやトマトは元々ヨーロッパになかったとか、逆にアメリカに馬がいなかったとか。 -
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世界史の面白さが詰まっているローマ史。その大きな流れを捉える
●本の概要・感想
ローマの誕生から滅亡までのストーリーを追って説明する。教科書的な記述だけでなく、著者の意見や価値観を表してくれるので面白い。例えば「カエサルのカリスマ性は世界史の中でも5本の指に入るに違いない」「キリスト教の迫害を行ったためか、ディオクレティアヌス帝の評価が不当に低くなっている。彼は優秀な統治者であったし、自ら在位を譲った後にも先にも最後の皇帝だった。」「ローマ人の強みは寛容さだった。それを失い、国としても瓦解し始めた」などなど。歴史は事実だけ追っていてもなかなか面白がれないため、詳しい人に解釈の仕方を教えても -
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世界史を学ぶと言うよりは、ざーっと流れを知りながら、世の中の偉人の表と裏を、少しユーモアに知れる感じの本。
もちろん高校(大学受験)で世界史Bを山川で学んだ人なんかには、色々と思い出すことが多いだろうしおすすめの一冊。(二周目は読まないだろうけど。)
appleのスティーブ・ジョブズの奇行まで色々と紹介されているが、史学のミソは「歴史を紡いでいるのは人」であり、「人と人のつながり」が歴史を動かしてきたということ。人が作ってきた(正確には記録してきた)歴史に名を残した人物も所詮は我々と同じ人で、偉人の部分だけじゃなく、人間らしい部分も知れる良い機会になった。どうしても教科書で学ぶとパーフェクト -
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読書録「30の「王」からよむ世界史」3
監修 本村凌二
編著 造事務所
出版 日経ビジネス文庫
p278より引用
“ 翌年、ナポレオンはイタリア遠征でオー
ストリア軍に快勝します。さらに、イギリス
とインドの通商路を破壊するためエジプト遠
征を決行します。このとき、「あの遺跡(ピ
ラミッド)の頂から4000年の歴史が君たちを
見下ろしている」と言って兵を鼓舞しました。
人心をつかむのがうまい、ナポレオンらしい
パフォーマンスです。”
目次より抜粋引用
“ハンムラビ王
アレクサンドロス大王
アウグストゥス
カール大帝
ルイ14世”
古代ローマ史専門の文学博士監修による、
世界史 -
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伝説上の建国から西ローマ帝国の廃位まで実に1200年の歴史を人類史に刻み、紀元二世紀前半の最大判図の時代には東はアラビア半島から西はポルトガルまで、南はサハラ砂漠から北はスコットランドまでの広大な領土であったローマ帝国。紀元二世紀頃の地球の人口の三分の一はローマ帝国の領土内に生きていたという。
ローマ人は、子供の教育に熱心で、子供の教育は家長の一番の仕事であったという。父祖の遺風、どんな風に考えるべきか、いかに振る舞い行動すべきか、その基準を父親は若者に例示し、着実に伝えていった。ここにローマ帝国の繁栄の秘密がある。日本の武士道の考え方に通ずるものがあり興味深いです。
この荒廃した現代では、ロ -
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ギリシャとローマを比較する、という両者の区別があまり厳密になされていない自分にとっては都合のよい一冊。
では実際、本書を読むことによって両者への理解が深まったかというと(どういった期待で本書を読むのかにもよるが)自分は「一般的にはこう」という歴史的事実が、それほど根拠のあるものではないという点において理解が深まったので読んでよかった。
本村氏の「まとめ力」は高い。問題はそれが紋切り型にも感じられてしまうない点で、またそのため事実に即して考えて話している訳ではなく、「多分こうだ」をつなげてストーリーとしてグイグイと「読ませる」タイプに思えた。
一方で桜井氏は、過度の一般化を避け、とくに優劣 -
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ローマ帝国の歴史といえは、塩野七海女史の書かれた「ローマ人の物語」が有名で、今から10年以上前に完成したものですが、私の場合は文庫本化されるのを待って、読破した記憶があります。全部で43冊でした。
この本の著者の本村氏の本は私にとっては初めての出会いでしたが、ビジネスマンが社会人生活を送るうえで溜めになる教訓めいたことも書かれてあって、タイトルにあるように「教養として」読むことができたと思います。
特にローマがなぜ拡大したのか、衰退したのか、衰退している間の皇帝は何をしていたのか、特に、この本は、衰退期になんとかして元の状態(領土)に戻そうとして、苦労したこと、それを引き継いだ皇帝はさらに