本村凌二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
永い時間世界各国に受け入れられ、読み継がれる古典
古典をもっともっと読みたい!
そのきっかけと勇気をいただくために読むことに
ついでに世界史も学べるの?
お得感満載である
古典の紹介のまた紹介
■イリアス/オデュッセイア ホメロス
「イリアス」は約10年に及んだトロイア戦争の最後の1年の内、50日間(アキレウスが戦線復帰する辺り〜)の物語
「オデュッセイア」はギリシャ軍がトロイア戦争で勝利を収めた後、オデュッセウスがトロイアから故郷に戻る道中(なんと10年もかかる)のさまざまな出来事をまとめた冒険譚
この二つは内容も作られた(伝承された)時代もかなり違うことが予測され、それぞれ味わうのがとても楽しみである
■史記列伝 司馬遷
もちろん司馬遷の「史記」は知っている…知っているだけ
前漢の第七代皇帝、武帝の時代に編纂された中国最初の正史
「紀伝体」という著述様式で皇帝の年代記である「紀」、個人の伝記である「伝」によって構成(漢字って便利で分かりやすい)
合計130巻から成る
司馬遷はある出来事である人物を庇ったため、死ぬより屈辱的な去勢の刑罰を受ける
何故なら生きて「史記」を書き上げる道を選んだから…命を賭して書いたものなのだ
史記の中の「史記列伝」は名言(故事成語)の宝庫
■英雄伝 プルタルコス
ギリシア哲学者プルタルコスの母国ギリシアとローマ帝国の英雄を対比させ記述した英雄伝
(アレクサンドロスとカエサルなど)
ちなみにプルタルコスは西暦50年少し前の生まれ
当時のギリシアはローマの支配下にあった
このような作品を残した理由
当初ギリシアはローマの支配下であっても文化の面においてはギリシアが先進国であり、ローマから敬意の対象とされていた時代
ギリシアの伝統や精神、誇りを残したい
ローマ人に対してギリシアがどのような影響を与えたか後世に伝えたい…という思いではないかとの事
■三国志演義 羅貫中
中国はもちろん、日本でも数多くある「三国志」をテーマにした作品であるが、こちらの「三国志演義」は正史である「三国志」を素材に多くの英雄たちに魅力的なキャラクターを与え、生き生きと描いた質の高い歴史小説とのご紹介
史実とフィクションの間の絶妙な位置にある文学作品
ちなみに三国時代から1000年以上後に描かれた作品
一度はまともに向き合ってみたい
■神曲 ダンテ
(阿刀田氏の「やさしいダンテ」でずいぶんお世話になった)
「神曲」の原題は「喜劇」
嫌なやつは例えローマ法王であっても物語の中では地獄に堕ちる…など政敵を陥れ、自らの恨みを晴らす そして読む人がそれを面白がる
こうした作風を皮肉をこめて喜劇とした
この世の恨みつらみを地獄と煉獄で散々ぶちまけ、天国で恋焦がれたベアトリーチェに会い、自らの罪の懺悔をし自分を浄化する…
あえてラテン語ではなくイタリア語で書くことで、より多くの人に読んでもらい、自分とともに魂の浄化をして欲しいと思ったからではないか
(ああ、ここでも何の懺悔か詳細がない ここがよくわからない神曲…)
■デカメロン ボッカッチョ
イタリアの作家であり「神曲」のダンテを最も尊敬していたボッカッチョの作品
ルネサンスを代表する文学作品であり、人間の奔放な性や欲を面白おかしく書き上げている
自由の素晴らしさと、自由が持つある種の危険を教えてくれる100個の古典作品
自由に浮かれたルネサンス時代の警鐘とも…
いくつかここで紹介されている物語はどれも風刺が効いて面白かった
(しつこく言い寄る司祭を陥れる…そんな話もある)
■ドン・キホーテ セルバンテス
内容はさておき作者とこの時代のスペイン
書かれたのは17世紀初頭のスペイン
フェリペ二世の領土があったイタリアナポリへ渡りスペイン軍に入隊するセルバンテス
「レパントの海戦」に従軍、負傷する
本国へ帰国する途中、海賊に捕らえられ、アルジェで5年ものあいだ捕虜生活を送る
解放され帰国したスペインは「無敵艦隊」という強国スペインを象徴するものは無敵ではなくなっており、沈滞期に入っていった
恐らくスペインが没落の中、時代の変化を感じており彼らの心に作品が響き、ヒットした
面白さは
セルバンテスの優れた洞察力と教訓が散りばめられており読む人の心きピリッとくる…との事
内容より実際読んで味わってみないとわからない…そんな作品なんだろうなぁ
■アラビアンナイト 作者不詳
(ガラン版、現在途中読み…
いくつもの物語から成るため、時間が空いても特に支障がない)
原典化の作業が物語を伝承してきた人々ではなく、異文化圏の人々によってなされたことが特徴
またイスラム帝国全体に渡って伝承されたり、集められたりした集大成の作品
ちなみにアラジンは中国人、騙した魔法使いはアフリカ人
作品が「好色にして残虐」な理由
西欧列強の植民地支配が広がる中、「相手を支配する正当化する理由」が必要
西洋の目に映る東洋の「好色にして残虐」な部分が強調されたのでは…
■ハムレット シェイクスピア
シェイクスピアが活躍したのは、エリザベス一世後期のイギリス
この頃イギリスのルネサンスと言われるほど芸術や文芸が非常に盛んな時期であり、話し言葉から書き言葉への転換期にあたる
そのため共通言語とも言えることわざや引用がセリフ以上に多かったのではないか
■ロビンソン・クルーソー デフォー
無人島に漂着したイギリス人男性ロビンソン・クルーソーのサバイバル冒険譚
無人島脱出し、イギリスに帰国した後の物語まで
突然自分の社会常識が通用しない世界に放り込まれた人間の生き様(すなわち人間としてのあり方)が描かれている
また経済人、宗教人のロビンソン・クルーソーとして読むこともできる
■ファウスト ゲーテ
書き始めが20代、そして80代で仕上がった作品
戯曲、それも詩の部分を多く含む詩劇として描かれている
中世ドイツで生まれ、語り継がれていた「ファウスト伝説」をベースにしている悲劇作品
絶望から自ら命を立とうとしたファウスト博士
そんな折、悪魔が現れ自分の魂を売り渡す契約を結ぶ………
ゲーテの思考実験が作中に組み込まれており、ゲーテの思い、人生が濃く反映されている
ファウスト博士はいわばゲーテの分身
■ゴリオ爺さん バルザック
パリの華やかな社交界と場末の下宿屋を舞台に、苦戦を強い登場人物が繰り広げる怒涛の群像劇
貴族に嫁いだ美しい愛娘二人に財産を貢ぐゴリオ爺さん
娘たちは感謝すらなく、彼の自己犠牲は最期まで報われない
この物語の真価は、バルザックの卓越した情景描写(当時のパリの詳細な情景)と、登場人物の心理描写である
■大いなる遺産 ディケンズ
ディケンズ以前の作品は、どちらかと言うと教訓や心理を伝える目的を持って書かれた物語
ところが19世紀の作品になると物語に含まれる教条的な要素を減らすため、善悪の判断が読者に委ねられる物語へ
物語の特徴は、丹念な心理描写と、推理小説を思わせる緻密な構成、禁欲に囚われた社会と人間への批判を滲ませる傑作品
ちなみにイギリスが産業革命によって経済発展を遂げた絶頂期から少し陰りが見え微妙な盛衰期
■戦争と平和 トルストイ
歴史を動かすのは英雄でも傑物でもなく何もなき民衆それぞれの生活なのだ
ナポレオン軍によるロシア侵攻の前後を叙事詩的に描いた長編
有名無名の歴史上の人物から架空の民衆まで、類を見ないほど多種多様な人物が登場し、史実と創作による舞台を縦横無尽に交錯する
「多くの人に読んでもらえる歴史と言うのは、こうやって書くのだ」と言う見本として描いた作品が「戦争と平和」だ!
■カラマーゾフの兄弟 ドストエフスキー
カラマーゾフ家の人々が織りなすこの物語は、当時のロシア社会の縮図と見ることができる
以下とてもわかりやすい!
・金と女に強欲なフョードルは、拝金主義が広がる当時のロシアの典型的な特別な俗物
・ドミートリイは、ロシア人にありがちな、直情的で自己コントロール能力は低いけれど裏表のない、どちらかと言うと普通の人
・イワンは当時ロシアに流入していた西洋的な思想を持った人間
・アリョーシャはロシア正教会が説く素直に信仰し、良い行いをしようと心がけている善良なロシア人
■夜明け前 島崎藤村
唯一の日本人作家登場
大政奉還によって徳川の御代は終わり、明治天皇の御代が始まる
しかし蓋を開けてみると、自分が思い願っていたような世の中ではなかった…
歴史には残されない、理想を挫かれ、失意の人生を振った人々の代表として描かれた主人公の物語
近代的人間の藤村が見つめた古くさいはずのナショナリズム
この必要性に気づいた藤村の赤裸々な、ある意味歴史物語
■山猫 ランペドゥーサ
ナポリ・シチリア王国の支配が、イタリア統一運動を経て、イタリア王国の支配へと変化していく時代、「山猫」の紋章を持つ華麗なる貴族の没落を描いた作品
変わり行く世界の中で変わらないことを選んだ公爵
たとえ滅びゆく物の姿だったとしても、美しく悠然とした公爵は人々の目に古き良きイタリアと映り、敗戦国イタリア人の民衆の共感があった
■阿Q正伝 魯迅
旧勢力がつよい中国で、その旧勢力と妥協なき戦いを続けた魯迅
作品を通して、社会に対し問題を告発していった
中国社会と言うのは、政権が変わっても、社会構造が変わっても、根本的な変化は何も起こっていない
「奴隷根性」こそが、中国人の精神に根本的に染み付いた病である
そう、上のものが白と言えば白と言い、黒と言えば黒と言う
事実ではなく、上に立つ者の顔色を見てしまう
自国に向けて痛烈な批判をした魯迅だが、中国内でもその評価はとても高い
ちなみに阿Qの「阿」は〇〇さんのさんにあたる
そして漢字ですらない阿Q=Qさんの伝記と言ったところか(自らの名前すら曖昧で、社会の最下層で惨めな生活を余儀なくされる主人公阿Q)
■武器よさらば ヘミングウェイ
舞台は第一次世界大戦、イタリア戦線でのヘミングウェイ自身の従軍記者時の経験を元にしており、史実とフィクションが見事にブレンドされた作品
戦争の醜さ、愚かさそして愛と死を伝えるのに感情は無用だ
いや、感情の喪失こそ真実をあらわにするのかもしれない
ヘミングウェイのメッセージは戦争の悲惨さと「生の不条理」
しかしヘミングウェイは不条理に屈したわけではなく、どう生きていくか向き合った
■ペスト カミュ
「ペスト」は不条理の象徴
「異邦人」では、自己に対してだけは常に誠実であれ、と言う実存主義者である思想
「ペスト」では、個人だけではどうにもできないものも存在を示すことで、人々の連帯感に基づく共感のもと、人々が絆を結び、協力し合うことの大切さを説いている
一番危険なのはこういうガイド的なものを読んで、何となく読んだ気になってしまうことである
一冊の本を心底読み切るという作業の奥深さと大切さをしみじみ感じているので…
何冊もガイド本を読むくらいなら腰を据えて1冊にじっくり向き合った方が為になるだろう
と思いつつも、やっぱり読む前のガイド本はやはりワクワクしてしまうものだ
既読本は解説本として役に立つ上、振り返る作業だって楽しい
古典で読み解く世界史
はちょっと大袈裟かなと思ったが…
古典というのはその作品及び作者の時代背景が非常に重要な意味を持つ
そういう意味では世界史というのはあながち過言ではないのかもしれない
絶対読みたいリスト
・イリアス
・オデュッセイア
・ファウスト
・大いなる遺産
・戦争と平和
・武器よさらば -
Posted by ブクログ
面白くはあったが、途中くらいからちょっと違うかなという感じがしてきた
古代ローマ史に全ての人類史は凝縮されていることをいくつかの事例で説明しているがややこじつけ感も否めない印象
ただ、サピエンス全史的に人類史をいくつかの視点で捉えようとする取り組みは面白いが、もう一つ深めて欲しかったところ(論考が著者の主観に少し偏っている印象もある)
にしても、文明が登場した理由の一つに「乾燥化」があるというのは衝撃的に面白かった。環境的に恵まれていることは人類を発展させないのだ。
あと、一神教が登場した理由として文字の発明があるのでは、というのも面白い考え方。もちろん文字の発明は階級支配ともつながるし階級支配と一神教というのは結びついていると思うが、文字の登場によって左脳が右脳を抑制するようになり神々の声が聞こえなくなった、というのはほんとに興味深い。 -
Posted by ブクログ
本書はローマ帝国史の概説本だが、定石通りの建国神話からではなく、なぜかいきなりローマ軍総督小スキピオによるカルタゴ制圧の場面で始まる。これは著者の問題意識の視座を如実に反映したものだ。カルタゴやギリシャのコリント崩壊など、ローマがかくも徹底的に敵国を破壊しなければならなかった理由は何か?ともすればローマという国家の体質のうちにあるなにものかが否応なくそうさせるのではないだろうか?これが本書を貫く著者の問題提起である。
その遠因としてまず著者が挙げるのが、元老院という初期ローマを特徴付ける政治体制だ。共和政を構成する元老たちが、父祖の物語を題材に民衆を扇動して戦闘へと焚き付けるファシズムの温床であったとする逆説だ。先行するアッシリア、ペルシャ、マケドニアの諸帝国では単一であった王者がここローマでは複数おり、寡頭政治の中核を成しつつそれぞれが王者としての威厳を備え愛国精神を鼓舞する。その根底で作用したのが、ローマ人に受け継がれる「父祖の遺風」、即ちハンニバルのような敵将といえど優秀な者を称揚し、失敗に寛容だが裏切りや臆病者を強く非難する伝統的精神だという。
だとするなら、真っ先にその精神を体現したのがユリウス=カエサルだということになるのだろう。異民族ガリア人らに対する強圧さと、同胞ローマ人に対する寛容さを併せ持ち、地中海・小アジア世界の征服に果断に突き進んだカエサルこそ、「父祖の遺風」の鋳型としてローマ世界の人々の意識に最初に刻みつけられた存在だった。しかしその一方で独裁者との糾弾を受け暗殺の憂き目にあうのだが、この轍を踏むまいと元老たちとの調和の上に統治を行なった初代皇帝アウグストゥスは「権力なき権威」のロールモデルとして、その後のローマ統治のあり方を規定していくことになる。ここで重要なのは、「権威」の基底においてローマ伝統の神々に対する「敬虔」な態度が要求されたことだと著者はいう。多種多様な民族を統治する帝国の為政者には各民族の神々を蔑ろにすることは許されず、五賢帝の一人ハドリアヌスがパンテオン建造の際にそうしたように、必然的に自由で多神教的な宗教観を重んじることとなる。
しかし、皇帝が軍事的な「権力」を常態的に頼みにした「三世紀の危機」以降の外交・経済的混乱の中で、ユダヤ教・キリスト教の一神教が人々の不安を確実に掬い上げることに成功し、迫害に耐えながら遂に「ミラノ勅令」で国教としての立場を確立する。著者はこの多神教から一神教へのスムーズな展開を、犠牲の献上による神々からの救済を崇める古代地中海の精神世界に、神の子イエス・キリストの自己犠牲の構図がうまく合致したからだというが、だとすればローマ古来の「父祖の遺風」や「権力なき権威」はこのキリスト教公認により突き崩された、ということになるのだろうか。
本書全般に言えることだが、特にこの「父祖の遺風」の概念定義が曖昧なまま筆が進められているため、色んなところで都合よくこの概念が使われてしまっている。そのため、自ら冒頭で提起した「ローマの容赦ない攻撃性」に対する回答も明確な輪郭がないままぼやけてしまい、本書の軸も消失してしまっているような気がする。ローマ史を扱った書籍は数多あり、それでもなお知見を世に問おうとするならばそこには新奇性の強い視点が必要になる。本書では問題提起には独自性があり期待が持てたが、残念ながらその後の展開でその問題に首尾良く答えを提示していく、という流れにはなっていないように感じた。 -
Posted by ブクログ
1.この本を一言で表すと?
ギリシャとローマの社会の仕組み、そこに暮らした人々の様子を概説した本。
2.よかった点を3~5つ
・第二章 高尚な文化と俗な生活
→全体的にギリシャとローマの一般的な文化を知ることができてよかった。
・第三章ギリシアとローマをつなぐもの(p)
→本村氏と桜井氏の議論が噛み合っていないところが面白かった。
・ギリシアの方がローマよりも寛容さに欠け、他者に厳しかったと言う事は確かに言えると思います。(p176)
→確かにギリシア人の方が大変厳格なような気がする。
2.参考にならなかった所(つっこみ所)
・あとがきで書いている、ローマとギリシャを比較して見えてきたローマの宝物とは何だったのか?よくわからなかった。
・ギリシャとローマのそれぞれの歴史に関する年表をつけてもらえればよかったと思う。
5.全体の感想・その他
・そもそもギリシャとローマを比較して論ずることに自体に無理があるのではないかと感じた。
・ギリシャのローマの歴史をあまり詳しくないので、時代背景を知らないままでは理解が難しいところがあった。 -
Posted by ブクログ
■2歳児大絶賛? やばいエピソードとシュールなイラストのコラボが絶妙!■
教科書等で偉人と呼ばれる人たちの「すごい」実績と知られざる「やばい」側面がセットで漫画やイラストとともに紹介されており、意外な(人間的な?)一面を垣間見ることができる。
僕のハートを捉えたのは「無知の知」を唱えた哲学者ソクラテスの発言で彼の鬼嫁に関連する含蓄ある言葉
「結婚はするべきだ。相手が良妻なら幸せになれるし、悪妻なら哲学者になれる。」
感想?言わぬが花でしょ。
ところでこの本、なぜか2歳の娘のツボにはまったようだ。気に入りすぎて、僕が読んでいると取りにくる、上の娘が取り上げると猛烈に怒る。突然ハッと気づいて近くにないと覚えたての言葉で「ない!ない!」と騒ぎ出す。「いないいないばあ」やだるまさんシリーズなど、数ある名作絵本には見向きもせず、本書にまっしぐら。本を片手に、おもむろに僕のひざに乗り、ただただ表紙を眺めたりパラパラめくったり本の角を噛んだりして(名実ともに)味わっている。それが彼女の読書スタイルらしい。もちろんまだひらがなすら読めない。本を取り上げられた僕は仕方なく週刊誌を手に取る。
この本に秘められた何が彼女の琴線に触れるのか。和田ラヂヲ氏のイラストが気に入ったのか。確かに表紙のビジュアルからして並みの書籍とは一味違う。さらに中身は愛すべきくだらないエピソードの数々に氏のシュールなイラストが絶妙にマッチしており、大いに笑わせてくれる。
というわけで、本書は内容は少なく学生向けだと思うが、幼児向け絵本?おもちゃ??としてお勧めしたい。立派な歴女、歴史マニアになること請け合い!? -
Posted by ブクログ
コテンラジオというpodcastが気に入ったので知識の補完できないかと思って読んでみたところ、最初の方は近しいものがあってとても面白かった。
読みすすめるに連れ、古代ローマを専門とする著者が専門外のことを書いてる部分が増えて、感想や想像が増えてきて辛くなってきた。想像で断定しない真摯さはあるものの書籍というフォーマットで専門外の割合が増えるのは悩ましいのと、【高齢者が話す専門外の知識は情報が古い】ことに改めて気付けたのは良かった。
知らなかったことが色々書いてあるのは面白かった。ジャガイモやトマトは元々ヨーロッパになかったとか、逆にアメリカに馬がいなかったとか。 -
Posted by ブクログ
世界史の面白さが詰まっているローマ史。その大きな流れを捉える
●本の概要・感想
ローマの誕生から滅亡までのストーリーを追って説明する。教科書的な記述だけでなく、著者の意見や価値観を表してくれるので面白い。例えば「カエサルのカリスマ性は世界史の中でも5本の指に入るに違いない」「キリスト教の迫害を行ったためか、ディオクレティアヌス帝の評価が不当に低くなっている。彼は優秀な統治者であったし、自ら在位を譲った後にも先にも最後の皇帝だった。」「ローマ人の強みは寛容さだった。それを失い、国としても瓦解し始めた」などなど。歴史は事実だけ追っていてもなかなか面白がれないため、詳しい人に解釈の仕方を教えてもらうのが一番だなぁ。
本の帯にあるような「現代人必読の教養」ではないけれど。歴史を面白がり、歴史に学ぶには良い本ではないでしょうか。
●本の面白かった点、学びになった点
*ローマの終わりと始まりを明確に定義するのは難しいが。古代ローマは紀元前5世紀ころから始まり、ローマの東西分裂は4世紀に起きた。
→1000年近く続いた国家?であった
*パックスロマーナ時代の皇帝は、皆世襲でなかった。幸いなことに、皆息子がいなかったのだ。しかし、最後の五賢帝の息子であるコンモドゥスが帝位に就くと、ローマの平和な時代は終わりを迎えた..。やっぱ、無能な子どもに託してもうまくいきませんね
*ローマの繁栄と農業を支えたのは奴隷と捨て子
*皇帝の資質でその国の明暗が分かれる
国のトップである皇帝がよければ、国も反映する。一方、馬鹿な皇帝の時代は国の調子も悪くなる
*ローマの皇帝の座を巡って、何度も権力闘争、暗殺などがくりかえされた
人の本質は変わらない。皇帝が自然死することは非常に少なかった。戦死することもあったが、同じローマの民から暗殺されることも少なくなかった。悪目立ちを嫌い、自ら身を引く者もいた
●学んだことをどうアクションに生かす
*人間の本質である「嫉妬、妬み」を買わないように気を付ける。どれだけ志が高くても、悪目立ちすれば、カエサルのように殺されてしまうだろう..
●タグを設定しよう(evernoteにもね) -
Posted by ブクログ
世界史を学ぶと言うよりは、ざーっと流れを知りながら、世の中の偉人の表と裏を、少しユーモアに知れる感じの本。
もちろん高校(大学受験)で世界史Bを山川で学んだ人なんかには、色々と思い出すことが多いだろうしおすすめの一冊。(二周目は読まないだろうけど。)
appleのスティーブ・ジョブズの奇行まで色々と紹介されているが、史学のミソは「歴史を紡いでいるのは人」であり、「人と人のつながり」が歴史を動かしてきたということ。人が作ってきた(正確には記録してきた)歴史に名を残した人物も所詮は我々と同じ人で、偉人の部分だけじゃなく、人間らしい部分も知れる良い機会になった。どうしても教科書で学ぶとパーフェクト偉人のイメージになりがちなので、ある意味で良本。