三木笙子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ謎の背景には、親子の絆。
お得意の分野、明治+美形+ホームズ&ワトソン。〈帝都探偵絵図〉シリーズの第二弾。とはいえ、実は小説で読むのは初めて。会話中心で読みやすかった。主人公コンビである雑誌記者の里見高広と美貌の天才絵師有村礼が直接かかわらない話もあり。何組かの親子が出てきて、それぞれの関係がある。優しいものも、厳しいものも。親が子を、子が親を、思っている、だけではない。でも全体的な雰囲気は、優しく、後味もよい。
「第一話 世界記憶コンクール」まさに「赤毛組合」でした。似たような条件が揃ったらわくわくしちゃう有村先生の気持ち、わからんでもないホームズファン。
「第三話 黄金の日々」過去の事件の関係者・東京美術学校予科の森恵と、その学校で出会った西洋風の顔立ちの同級生・唐澤幸生。これまた主人公コンビとは違うけれど、興味深い二人。西洋の血を引き、養父に有名な陶工を持つ、しかし家族の縁には薄い幸生。二人に共通するのは、彫刻への愛情と、家族への複雑な想い。でもきっと情熱を注げるものと、一緒に精進する仲間が、二人を守ってくれる。
ホームズ&ワトソンっていうと、ホームズ(=探偵役)が傍若無人の天才肌っていうイメージになりがちだけど、高広はむしろ礼のために(そして関係者のために)事件を解いている感じがあるよね。優しいホームズは苦労するんだろうな、と。 -
Posted by ブクログ
この物語は、三世代に渡る少年同士の友情の物語です。(そしてその三世代、三組の少年同士がそれぞれ血縁関係でないのに、結果的に巡り会うという因業めいた展開がニクい)
お互いがお互いを思う故、あのような結果に終わってしまった「伝」の世代、「航」の世代、そしてその連鎖を断ち切ろうとする徹と大地の葛藤。
ラストのあの展開には、賛否両論出そうなのには納得。ただ、あえて描かない選択をした事について、私は好意的に受け止めています。読者の心の中で続きが展開していけば良いのでは、と。
蛇足ですが、せっかく地学部なんだから、もっと石の種類出して貰えると、石マニアとしては嬉しかったかな…w -
Posted by ブクログ
ネタバレ読み始めた時は、心が躍るのをとめられなかった。
石に宿る 遠い過去を生きた人の記憶。
このモチーフだけでも展開に強く思いを馳せてしまう。
さらに冒頭の地学部の部室がある旧校舎の描写や
登場人物がとても魅力的で 期待が高まった。
しかし後半は急ぎすぎたのだろうか。
しっくりこないままで終わってしまった。
伝と良治の繋がりはとても強い。
第三者の立場で見ていても 良治のしたことを
伝が恨んでいるとは思えなかった。
仮に恨んでいたとしても そのことを
後悔しているはずの良治の記憶が
そこから逃れたいと思っているとは
やはり考えられなかった。
むしろ あえて伝の前に進み出て
ひれ伏して詫びるのではないだろうか。
伝の記憶を継いだ大地と良治の記憶を継いだ徹。
やがてそのことを互いに知ることになる二人の
不思議な巡りあわせの必然性や
時代を超えて再会の喜びを心から分かち合う
大地の中の伝 と 徹の中の良治 を描いて
くれるものだと思っていた。
良治の恩人である医師の姓 久守と
徹の義父 航の姓 久守との関連性も
語られていなかったように思う。
どこか腑に落ちず 前半の筆者の筆力からすると
もっと心震えさせてくれたはずだと思っている。
少し残念だ。。 -
Posted by ブクログ
幻想的な事件を廻る、お人好しなホームズ・高広(雑誌記者)と美形ワトソン・礼(売れっ子天才絵師)。一話完結短編集。
最初、美形な方がホームズでお人好しの方がワトソンかと思ったけど、違いました。
ちゃんとその理由も、文庫版の書き下ろしで説明されているので、読むなら文庫がお薦め。
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全体的に題材が綺麗で幻想的だと思いました。舞台が明治時代というのも相まって、良い雰囲気を醸し出しています。私は「人魚は空に還る」と「点灯人」が好き。特に「人魚~」の方はトリックや内容が気になって夢中になって読みました。
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p114〈『じゃが、美しいものは美しいから価値があるのではないぞ。美しいものに接した人間が、勇気づけられ、正しい心を持てるから価値があるんじゃ。だがそれをいちいち説明しておると面倒じゃから、簡単に「綺麗なものはよい」と言っておるのだろうな』〉
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この小説内では特に「美しいものを大切にする」ということを意識している印象を受けました。礼の絵や容姿は何かと美しいと言われるし、各章でも何かしら「美しいもの」が注目され、それについて語ることがあったので。
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主役コンビが付かづ離れず(しかし離れる事を心配しつつ)展開してますのでそういう人物関係が好きな人も楽しめるのでは。