三木笙子のレビュー一覧
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目の悪い自分は、読み始めるまで表紙の子はツインテールの女の子だと思っていたので(建物の影が絶妙に髪に見えた)本編の舞台がパリで、主人公が男だったことの衝撃を。ええ、大馬鹿者ですとも。
1話め1行目から音と音楽が聞こえてきたので、ああこれは結界石や金木犀方面のお話だなとわかります。
1話2話が淡々と静かに進み、最後がよりによってそれか!それ使うか!人としてアカンやつ使うか! とガツンとくるのが「三木笙子」らしさなのかな。女性の描く話は容赦なく残酷だっていわれるけれど、それかなと。
不器用でやさしい少年(青年)たちが実に好ましい作品でした。
ところで本編とは関係のない話なんですが、文字が大 -
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三木笙子新刊。今回は、気難しくてなかなか懐かない、頭のいい年下くん×秘密をかかえた万事そつのない、その従者くんのコンビです( ̄▽ ̄)。お料理上手なとこに萌え。餌付けは大事だ。
舞台は巴里。まだ馬車が走り、阿片窟が残り、海外への渡航手段は客船、という時代。日本を離れても、こういう旧い都が舞台なのねー。
まるで帝都シリーズの合わせ鏡のようなお話。探偵役こそ逆だけど、世知に長けた魅力的でアブナイおっさんが出てくるし、過去を引きずるキレ者の青年が出てくるし。もちろん大好物なんですがね。
シリーズだけでなく、単発のこういう作品も面白い。次作楽しみに待ちます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ好きな事、大切にしたい人のために、何ができるか、何をするか――何をしたいか、読みながら思いめぐらさせられました。好きなものと望むままに共に在れるということは、とても稀有な幸運なのですね。
そして、相変わらず礼が大切すぎる高広さんと、高広が自慢過ぎる礼を、微笑ましく読みました。しかし、高広さんったら、「――どちらも」とか「大丈夫、落ち着いて。俺がいる」とか、するっと惚れ惚れするようなこと言いますよね。父子膝突き合わせて、「女はわからない」談議してるときは、可愛らしいほどなのに。(^^;)
それから、桃介さん――最強の大家さん!(><)/ -
Posted by ブクログ
帝都シリーズ第三弾。今回も、わくわくの短編集。面白かった!
だんだん高弘くんの受難がツボにはいってきた。礼の傍若無人っぷりにも磨きがかかる。大臣夫妻もいいキャラだ。と、個性豊かなキャラクター小説みたいな設定なのに、なかなかミステリとしても優秀なのが、このシリーズのよいところ。
やっぱり表題作、ロータス再登場の中編が珠玉。安西さんとなんかおいしそうな因縁があるんですね?!という、引きもあり。無影灯の仕掛けはすぐにぴんときたけど、まさかオチにまで絡んでくるとは。
このシリーズに限らず、三木さんの作品は全体に漂う時代臭というか、世界の雰囲気というか、それがとっても心地いい。少し闇をまとって、ど