木村千世のレビュー一覧
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ネタバレ「アラハバートの魔法使い」と「影の王の婚姻」はまだ本編を読んだことがないので、おいておいて、それ以外を読みました。
「瑠璃龍守護録」の設定は私的にはイマイチかなぁ。
満面の笑みの黎鳴って、ちょっと気持ち悪い。黎鳴の周りには変態しかいないようにしか思えませんでした。
「双界幻幽伝」は蒼刻がんばりました。
本編でもこれくらい頑張ってくれればいいのになあ。本編の蒼刻はヘタレです・・。
「おこぼれ姫と円卓の騎士」は4名の豪華な護衛を連れたレティが、高校生探偵として、警察のデュークと顔を会わすのですが、デュークのメアドと携帯番号を手に入れたあとで悩むレティは年齢相応でした。3日もかけちゃったんで、デュークに望み薄って判断されちゃってましたけど、勝手に仮想恋人にされていたとは・・・。続き読みたいです。
「(仮)花嫁のやんごとなき事情」は、本編の設定に近いかな。
怪盗ものってことで、「キャッツアイ」を思い出しちゃったけど。
クロウが頑張ってくどいてるのに、ことごとく天然でかわされ、クロウだけがフェルの正体を知っているとか。こっちもフェルに気付いてもらうには、なかなか時間がかかりそうですね。 -
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こっちの方がおもしろかった。
とりあえず全部読めた。
怪盗ものがおもしろかった。いやー設定楽しすぎだー。
「瑠璃龍」はみなさんの変態ぐあいがおもしろい。原作でどうなのかは
知らないが。
どれも会話のテンポがノリツッコミ的、とゆーか、ポンポンしているので
楽々読める。気軽に楽しむにはちょうどよい感じ。
にしてもこーゆーライトノベル系の登場人物たちのカタカナ名前は
長くて読みにくい。綺麗な感じではあるが。
完全に字面で読んでいるので問題はないのだが、多分発音しろ
と言われるとできないなあ。
みんなよく思いつくなあっと感心。
はっ、もしかしてキラキラネームの源泉ってここらへんにあるのか??
うーん、フィクションならよいけどねえ。 -
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ネタバレ期待していた蒼刻のご実家訪問編。
蒼刻の父も弟もなかなか濃い人ばかりで、蒼刻がまともにみえました。
これで母も出てきたらすごいことになりそうですが、ひとまず男たちには無事認められたってことでしょう。
どうも美少年系は腹黒に見えて仕方がなくて、弟の藍志が何かたくらんでるのでは?って思ってましたけど、単に兄思いの弟さんで、ちょっと拍子抜け。蒼刻の元婚約者の桃凜との進展を望みます。
それにしても、張さんの人間姿を初めてみましたが、確かに人間になった状態で星彩といちゃいちゃしてたりって姿を想像すると、ちょっとエロイ。蒼刻の想像と同じ想像しちゃいました。。
最後はまた別のきなくさい話につながるようなところで終わってましたけど、せっかく張角も戻って来たし、やっぱりそっちに向かわないといけないんでしょうねぇ。
蒼刻と朧月のいちゃいちゃのところ、もっと見たいです。 -
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ネタバレ親戚の家でメイドとして暮らす桜璃は、自分を家具と思わないと生きていけないくらい虐げられていて、無表情になってしまってます。
可愛がっていた猫を殺されて衝動的に魔王と名乗る青年イルセードに自分を殺してくれと頼みます。条件にイルセードが出したのは、魔王の花嫁となり1ヵ月城で働くこと。
ということで、魔王の城に連れて来られた桜璃の前に現れた騎士候補生たちと接するうちに段々表情を取り戻していく桜璃ですが、桜璃がかわいくて、これから誰とくっつくのか楽しみです。(たぶんイルセードかなっては思うのですけどね)。
またそれぞれに1匹?付いている幻獣もかわいくて、桜璃の死んだ猫も幻獣になって桜璃のところに来てくれたらいいなぁって思いました。今のところジェフリーの肩の上でいばってたスザクがお気に入りなんですけど。
たぶんシリーズ化すると思うので、次巻も楽しみにしています。 -
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“たしかに自分は引きこもりだが、こんなところに監禁されて喜ぶほど、被虐的な引きこもりではない。
引きこもるなら、自分の好きな場所でないと意味がない。引きこもり生活とはある意味では最高のわがままなのだ。
(兄さまが待ってる、黒烏州の邸に帰るんだ)
——正しく引きこもるために。
もしここに蒼刻がいれば「いやその理屈はおかしい」とでも即座につっこんでいたはずだが、朧月一人では残念な思考に歯止めがかからない。
蒼刻にきちんと助けられて、故郷でちゃんと引きこもろう。
そんな限りなく後ろ向きで前向きな決意を固めて、朧月はゆっくりと立ち上がった。”[P.111]
6巻目。
引っぱる引っぱる……次が気になる。
張梁が報われると良いなぁ。
あそこで土下座する朧月ちゃんが好き。
“すると張梁は、まるで違うことを言いだした。
「この部屋は、おまえが今の張宝と呼ぶ、俺の兄者の部屋だった」
「ここが?……では、あの押し花も?」
「押し花?」
張梁が初めて大きめの反応をした。不意を突かれたように顔を上げ、どこか無防備にこちらを凝視する。
朧月はびっくりして、のけぞりながら言った。
「え、ええ……。あの書棚の本に挟まってました。撫子の花が」
「…………」
何か大事なものだったのかと気を揉みながら答えるが、張梁は黙りこみ、あいづちすら打とうとはしない。ただ、気のせいか、寂しそうな瞳に見えた。”[P.162] -
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幽鬼が見える、極端に後ろ向きな引きこもりの少女・朧月と、怖そうだけど意外と世話焼き武官な蒼刻の物語。シリーズ第1巻。
朧月の後ろ向きな引きこもりっぷりが嫌味でない感じで楽しい!少女小説にありがちな「特殊な能力ゆえに辛い過去があり、可愛いのに自分に自信がもてない」設定ですが、それだけでは語れない見事なまでの後ろ向きが、逆に清々しく笑えるキャラクターです(笑)久々に面白そうなシリーズに出会えました。
蒼刻も硬派で世話焼きで苦労性で格好良いです。相手が朧月にしろ皇子にしろ、ボケとツッコミの掛け合いが楽しいし!でも、「抱きつきたい男」第一位は、やっぱり張さんでしょう。肉球は正義。 -
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“「おうよ。俺は紳士なんだぜ」
蒼刻は「嘘こけ」とばっさり言ってやった。
——深窓のお嬢様に、根無し草の情報屋がうっかり惚れた。
そういうことなのだろうか。意外といえば意外な片恋である。
物語を書く高貴な女性と言われると、蒼刻はとっさに湘雲公主——太子殿下の姉公主である佳人を思い出す。蒼刻と朧月を題材にした物語まで書きはじめる、社交的で聡明だが困った姫君だ。
まさか彼女が、この男の想い人ということはないだろうが……。”[P.157]
5巻目。
蒼刻さんが何か危ない。色々と色々に危ない。
持ち上げて張り詰めて、しかしまさかの次巻に続く!
“蒼刻の傍らで獲物を狙う構えをとる白虎を見やると、張宝は笑みを消し、蔑むような冷たい目つきになった。
「人虎よ。汝はとことん我に歯向かうなァ。飼い慣らされたか」
「異なことを。儂は最初から蒼刻たちの味方じゃ」
「……ほう?」
張さんの昂然とした言葉に、張宝はなぜか意表を突かれたように目をまるくした。
が、すぐにその表情に、不気味な笑みを上塗りする。
「偶々に狂疾に因って——というわけではないが。汝は殊類と成った理由を忘れ、そちらについているのか。これは滑稽な。腹を抱える手が足りぬほどにな」
朧月は目を瞬いた。傍らでは蒼刻も、刀の柄を油断なく握りながら、訝るように目をすがめている。”[P.204] -
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“「なんかもう、周りが見えてませんね、お二人とも」
「うむ。姫はともかく、蒼刻がああなるとは儂も意外じゃった。大丈夫かのう」
「それは武官さんの生命的な意味ですか?」
「まあ、それもあるがのう——」
などと幽鬼と白虎がひそやかに内緒話をしたのは、彼らだけの秘密である。”[P.98]
4巻目。
静心が出て来て会話の物騒さと面白さが増して。
“「大切なことだが——」
やがて静心は、神華国の政治的危機でも語るかのような重々しさで言った。
「我が妹はたいそう可愛い」
「…………は?」
「違うとでも言うのか」
答えによっては八つ裂きにする、と続いても違和感のない真顔である。冗談ではないのが余計に厄介だ。
「いや、言わないけどな。たしかに可愛——ってなんで武器を構えるんだ!?」
「貴殿にあれを可愛いと言われるのは無性に腹が立つ」
「……おい」
蒼刻はまじめに反応に困った。なんなんだこの斜め上の展開は。
「どうせ『可愛くない』って言ったら、この場で撲殺なんだろうが。どうしろと」
「死ねばよいのに」
「今日も全開で無茶苦茶言ってるな、あんたは!」”[P.161] -
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“「そんなに小さくなられてしまうと、君を見失いそうだな。手をつなごうか朧月」
「......天祥さま。こいつは俺が連行しますから、お構いなく」
「え......あの、わたしは一人でも大丈夫で——」
「信用できるか馬鹿」「迷子になってからでは遅いんだよ?」
同時に言われて、しゅんとする。
そうして左手を天祥にとられたかと思えば、右の二の腕をぐいっと蒼刻に引っ張られ、朧月は目を白黒させた。今朝から挟み撃ちに合いっぱなしだ。
どちらが珍獣を連れ歩くか議論している間に、不幻がふいに後ろから来て朧月を抱え上げた。普段よりも高い位置に持ち上げられた朧月は、声にならない悲鳴をもらす。
不意打ちに目を点にした蒼刻と天祥を前に、不幻はぼそりと言った。
「平和的解決」
「どこがですか!」”
不幻のキャラが面白い。
情報屋さんの本名とか辺りはこれからに関わってくるのかな。
桃まん食べたい。
“不幻は淡々と言った。
「蒼刻。君は近いうちに、護花七将軍に正式に任命される。双璧がそう言っていた」
不意打ちに、蒼刻はゆるやかに瞬く。
もろもろの理由で着任を保留されてはいたが、国軍を統べる双璧と呼ばれる二人がその気になれば、いつ任命されてもおかしくない状態だったので、大きな驚きはない。受けていいものか、迷いはあっても。
問題は、なぜ双璧が今「その気」になったかだ。彼らは理由のないことはしない。
そして、空位だった国軍の司令塔の座を埋める理由など、絶対にロクなものではない。
「——呂将軍、まさか......」” -
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“「いかがかしら?劉武官」
湘雲に感想を求められたので、蒼刻は黒髪にきらめく蝶の髪飾りを眺めつつ言った。
「飛んだと思ったら、へろへろと落っこちてきそうな瀕死の蝶に見えます」
「情緒があるのかないのかわからないわね、君は」
蒼刻の反応がお気に召さなかったらしく、女官長は「再挑戦します!」と言い、すでに魂が抜けかかっている朧月を再び連れ去ってしまった。やっぱり大丈夫かなあいつ。
「それにしても——紅梅宮での女官働きは花嫁修業を兼ねてると聞いたんですが」
「あら、きちんと兼ねてるわよ?遊び心も忘れないというだけで」
「............」
「ついでに、わたしの楽園も築かせてもらっているけれど。目の保養でしょう」
そういえばこの公主は、女子を愛でるのが大好きだった。本人曰く「だって、わたしの立場で男の人を愛でたら問題だもの」。
女子を愛でるのが無問題とは思えないが、つっこむべきか迷うところだ。
「それより劉武官——あなた、具合はどうなの?」
「さっきから軽く頭痛がします。ついていけなくて」
ふいに真摯な目で問われたのに、わざとズレた答え方をしたとき、衣裳部屋が再び開いた。
「今度こそ自信作です。これなら劉武官にも文句は言わせませんわ!」
自信たっぷりの女官にせっつかれ、少女がおずおずと扉の陰から出てくる。
「......蒼刻さん?」
「おう。なんとか生きてるみたいだな——」
蒼刻の言葉は、驚きのせいで途絶えた。”
今回も面白かったなー。
ただ、最後に朧月が一体何をしたのか今ひとつよく分からない。
星彩の過去話はまだか。
カバー下今回も可愛い。
“(......わたし、涙もろいほうじゃなかったのになあ)
人を撲殺したいと思うほど憎んだり、自分の異能のことで脳漿をしぼったり、目が溶けそうなほど鳴いたり。幽鬼院にこもりきりだった頃には縁のなかった、感情の荒波。
世界がほぼ兄と幽鬼だけで閉ざされていた静かな日々が、遠い昔のことに思えてくる。
不思議と、その頃に戻りたいとは思わないのだけれど。
「——おい。まだ起きられないのか?」
扉を叩く音。蒼刻だ。
「星彩......わたしはいないって言って」
「武官さん、朧月ちゃんはいないそうですよ」
「なんだその阿呆すぎる言い訳は。引きこもりが居留守を使えると思ってんのか」
鋭いつっこみとともに扉を蹴り開けられた。勘弁してください。
しかし気まずいと思ってるのは朧月だけのようで、蒼刻は憑き物が落ちたようにすっきりとした様子だ。ぱっと見は昨日と大差ない仏頂面でも、今はいつもの余裕めいたものを取り戻しているのがわかる。一人だけずるいなあ、と内心思った。
「またおまえは、そんな狭いところにはまって」
「......わたしのことは、日陰で育つ植物だと思ってください」
「その細い腕でどこが育ってんだよ。来い、飯だ」
「ひー」” -
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“「姚朧月。俺の顔なんか見ないで、前を見てろよ。いい感じだぞ」
「......!」
意味深な言いように妙に焦りを煽られ、朧月が顔を前に振り向けると。
(あ——)
怖いくらい開けた景色が、そこに広がっていた。やわらかな風が袖や髪をさらう。
いつのまにか関門を抜け、州都の外に出ていたようだ。
澄んだ青空。陽光にきらめく、一面の菜の花畑。四方から押し寄せる春の香り。
耳をすませば、さかんに働く蜂の羽音がかすかに聞こえてきた。
「......本格的に気分が悪くなってきました」
「なんでだ!?」
だれもが心癒されるだろう春の景色なのだが、朧月は逆にどんよりと沈んでしまう。
「だって、ここが本当に外で......どんどん邸が遠ざかっていると思ったら、すごく憂鬱に」
「おまえってやつは」
あきれたような半眼になる蒼刻を無視して、朧月の思考はどんどん落ちこむ。
(......皇宮も皇都も、絶対に人がたくさんいるのよね)
(これからの旅路だって、きっと知らない人ばかりだろうし......やっぱりだめ、絶対無理!)”
ひきこもりでどこまでも後ろ向き思考の朧月だけど、蒼刻に反発したり人を助けるために頑張ったりする意思が良いなー。
素敵なキャラの星彩の過去が気になる。
カバー下の朧月可愛い。
“幽鬼を見る力のせいで、幼い頃から不吉がられ、いじめられた経験は豊富なので、いじめっ子という人種には詳しいつもりだ。この青年はそうではない。しかし、幼い頃から唯一朧月を理解し、庇護してくれた兄とも違う。
(どのくらい心を開いてもいいのかな......)
そんなふうに悩みながら、朧月は、再び蒼刻に抱かれて馬上の人となった。
——問題の紅梅宮は、天香宮から馬で半刻ほど離れたところにあるという。
途方もなく広大な敷地だ。
馬で移動しなければ違う建物に行けないなんて、朧月にはついていけない世界である。
天香宮から離れるにつれて人気は減り、緑なす道の静けさが身を包んだ。
一目がないから恋人のフリは忘れていいと言われ、朧月は少しだけ肩の力を抜く。
「ここは、幽鬼しかいなくて、いい場所ですね......」
「おまえはまたそれかよ。俺がいるってことを忘れてないか?」
「いえ、忘れてるわけではないのですが......蒼刻さんは、もう大丈夫ですから」
「......そうなのか?」
「はい。ついビクッとはしてしまいますけれど......そう、たとえるなら、激辛だけどおいしい麻婆豆腐みたいな」
「結局まだビビッてはいるんだな?しかも、その喩えはなんだ」
褒め言葉のつもりなのはわかるが。
(でも一応、俺のことを信用はしてる——っていうことか?)
朧月は意識してないようだが、蒼刻を見上げる表情は、以前よりも無防備だ。
出逢ったばかりの頃は、ふれただけで砕け落ちそうなほど張り詰めていたのに。
——それはいい変化なのだが、同時に妙に気恥ずかしくもあった。”