更科功のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネアンデルタール人やら恐竜やら歴史上の人物やらのDNAをしらべる話。ホットな分野と思われる。
ミトコンドリアのパラドックス?ミトコンドリア・イブにかならずたどりつく理由。
ある時点では多様なミトコンドリアがいる。でも子供を産まない女性がいたり、産んでも男だったりするとそのミトコンドリアは子孫に受け継がれない。ミトコンドリアはそうして減る一方なのでそのうち生き残りは単一になる。それを遡ればイブになる。それでも現時点でミトコンドリアの多様性があるのは変異のため。
古代DNAの研究にはしばしばミトコンドリアDNAが登場する。それは核DNAは長いけれども細胞につき1つしかなく、一方ミトコンドリアは細胞内に多数あるので分析しやすいため。
生物が死ぬとアミノ酸のラセミ化が進行する。時間以外に温度、PH、加水分解の影響もある。大雑把にいってラセミ化が進んだ化石は状態が悪い
分子進化の中立説:分子レベルの進化的変化の大部分は自然選択ではなく、中立、あるいはほぼ中立な突然変異がおきた遺伝子が遺伝的浮動によって集団全体に広まったものである
分子の進化速度はほぼ一定、進化的変化のぜんぶが中立ではないので、実際には適応度や集団サイズが少し影響する
→ムズカシイ -
Posted by ブクログ
子どもの頃からコウモリは超音波でものを見ることができるのですごいなぁと思っていた。この本を読んだあとでも、その気持ちは変わらない。
超音波はただの音波に比べて波長は短いけれど、それでも数ミリの分解能しかなくて、細かな凸凹を見分けるのが苦手な感じだ。しかも音は空気を振動させて進むので、光に比べてとてつもなく遅い。
そう考えると、可視光でものを捉える人間の目はすごいなぁと思うのだ。
それから……それから……
子供の頃から、ヒトはサルより脳みそが大きいから、自分はサルより賢いんだと思っていた。ところが大きすぎる脳みそはエネルギー効率が悪く、ちょうど燃費の悪いアメ車のようなものらしい。文字のなかった頃、人間はたくさんのことを覚えていなければ、生き残ることができなかったので、大きな脳みそが必要だったのだろう。今は何でもスマホのような外部デバイスが全部覚えてくれているので、ヒトはそれほど大きな脳みそは必要ではなくなっているのかもしれない。これからは脳みその容量も少しづつ減って、みんながモデルさんのような小顔になるのかしら……それって立派な進化かも?
世の中に男と女が存在するのは、手っ取り早く遺伝子を混ぜるためだけ?
いろいろと価値観が揺らぐような感覚が、不思議と心地よい。
ちょっとした空き時間でサクサク読めてしまう、お手頃感もちょうど良い。
新書はこうでなくちゃと思う。
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Posted by ブクログ
化石の中にある古代DNAや、化石タンパク質、
そして今生きている生物のDNAなどから
過去を知ろうとする学問、それが分子生物学。
どんな風に化石から情報を得るのか?
という専門的な話は、難しく完璧にはわからないものの、
非常に難しいのはわかる。
そんな学問が、数々の研究者たちにより
進化し続け、新しい調べ方が生まれている。
それによってわかったのは、人への進化の途中
今の現生人類の祖先が生まれる前に、すでに西アフリカなどに
ネアンダール人は存在し、ヨーロッパ人やアジア人の
遺伝子の中にはネアンアール人の遺伝子が混じっている
割合がアフリカ人のそれより非常に多い。
アフリカから現生人類よりも早く別れ西アフリカや
ヨーロッパ、西アジアに生活圏を持っていたようだ。
あの歴史の図表のネアンダール人のイラストは
今の研究結果などから見ると、あれほど猿に近いような
感じではなく、直立歩行もし、人らしい様子だったようだ。
だが、他の地域に移動することもなく、滅んでしまう。
また、フランス革命の伝説とも言える
ルイ17世の謎も、最近の研究で本人であることが判明。
塩基配列決定法の発明によるものだ。
この分野の研究者にとっても、恐竜の化石は
いつの時代にもロマンの羨望の的だ。
これは化石の年代や、どの地層に化石があったか、
諸々状態によって、また出土する個体の数の多さによって
研究の信憑性が大きく左右される。
あのコハクの中の生物の化石、
そうジュラシックパークにも登場する化石だ。
硬い石の中にあって、他から断絶された状態であっても
その中から遺伝子情報を正確に取り出すのはとても難しい。
また、最近の研究で、長いこと縄文人はアイヌの祖先
と思い込んでいたのだが、この分子生物学により、
縄文人のルーツは南アジアだけでなく北東アジアからも
全国に及んだ縄文人の中に、幾度も幾度も
人類が入っては混じりして
日本列島に住む人類の集団はゆっくりと均一化した。
北海道の縄文人のDNAデータは、日本の本州人よりも
北東アジアとの結びつきが濃い。独自集団がいたようだ。
その上現代のアイヌのデータとも大きく違っていて
直系の子孫とはもはや考えにくい結果だった。
化石から情報を得るのは、古ければ古いほど
実験結果が安定せず不確かな要素が付きまとう。
カンブリア紀の爆発的な種の広がりについても、
まだ想像の域を出るものではないが、
生物はある生物を捕食するようになって
爆発的に増えていったというのが主流だ。
さて、研究が進むと子供時代の常識をはるかに超えて
驚くような事実を、見れるんでしょうね。 -
Posted by ブクログ
率直にいって拍子抜けする内容でした。(笑)映画などの影響から勝手に現状の研究の到達点を想像していたのも悪かったのですが(といってもそんな突拍子もない話を夢想していたわけでもないですが)、題名が題名だけに無理からぬところもあるのではという感じです。
分子生物学についての方法論や様々な試みについての記述はいろいろと興味深かったです。が、結局のところ「化石の」と頭に付けた場合、成果のあったのは第一章のネアンデルタール人だけということですね。むしろ古代DNA分析の限界を強く感じさせる内容になっています。
それにしても本書ではいろいろと学ぶことも多かったのですが、いかんせん文章表現が下手すぎてかなり退屈でもありました。(笑)結論だけを早く知りたい自分みたいな横着な素人にとっては(笑)、本書での結論は箇条書きにすれば何行かでしかなく、説明途中で延々と実験手段の解説があるのはまあ我慢するにしても、この一文があればもっと説明がわかりやすいのになあとか、この文のおかげで思考過程が妨げられるなあとかいう箇所がいくつもあり、さらにあからさまな誘導質問を長々と続けられたり、余談にもならない全く関係ない話が挿話されていたりすると、力が抜けてしまって・・・。(笑)それにジュラシックパークのような研究とかカンブリア紀の爆発など、「化石の」については煽るだけ煽って、がっかりというパターンが続く展開も何とかならなかったものか。まあ、著者は「分子生物学」という学問をわかってもらいたくて、新書ということもあり、肩に力が入り過ぎたのかもしれません。(笑)
ところで、本書の最後の言葉は、著者は「分子生物学」と重ね合わせているということですが、本分野は将来進展し現状の到達点を大きく超えていると思われ(またそうであることを望みますが)、その時は本書は「役に立たない本」になっているはずですので、これも矛盾ですね。(笑)
意外だったのは、DNAってこんなにも世の中にうじゃうじゃ氾濫しているんですね。びっくりしました。(笑) -
購入済み
ダーウィンにあらずば人にあらず
進化生物学関連の著作をいくらか読んだが、ダーウィン礼賛にはじまり、いかにダーウィンを正解させるかに腐心する内容が散見された。著者は一線を引いているものの、進化論関連のページの半分近くはやはりダーウィンである。巻末もまたダーウィン批判への自己弁護のようだ。
著者は否定しているが進化生物学界隈はダーウィンの呪縛に未だ囚われており、まず一礼がマナーなのだろう。
毎度ダーウィン礼賛を読まされる読者の気持ちになってほしい。
自然選択は好ましい変異の原動力になり得ないと述べながら、いや自然選択、自然選択とのたまう。
分子レベル、遺伝学的新発見はいくらでもあるのにダーウィンを超える体系的なキャッチワードを見つけられていないせいかもしれない。
進化生物学関連の著作に払う数割をダーウィン税として支払う読者の気持ちを今一度考えてもらいたい。
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匿名
思い込みと説明不足
一夫一婦制度の導入がアウストラロピテクスが草原で生き残り、サピエンスが他の人類より生き残った魔法の理由らしいが、いつから導入されたのか、全く推論でしかない。アウストラロピテクスが多産が故に生き残ったんなら、その後の人類も同じ形質のはずで、サピエンスが生き残った理由にならない。
根幹部分で説得力がない、良くある科学的に見せかけた未熟な推論