光瀬龍のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
三浦しをんさんの「乙女なげやり」から、よしながふみさんの「愛すべき娘たち」を知り、
その繋がりで萩尾望都さんを知り、本作品を読むに至っている。
萩尾望都さんは手塚治虫さんの影響を強く受けていて、漫画の雰囲気(根底にある思想とか)も似ていると感じる。
この本は、2022年に再編集されて出版された [完全版] であり綺麗な状態で読むことができる。
しかもA5判のサイズなので文字も大きく見やすい。
[完全版]とした意味は最終ページに記載があった。
「百億の昼と千億の夜」とは、どういう意味なのだろうと思いながら読み始めた。
読み終えた時に、きっと意味が分かる…。
プラトンが1日で消滅してしまった -
購入済み
作者がSFの人と知っているから衝撃は無かったですが、先入観をもたずに本を読むと驚くのではないでしょうか。
前半はまぎれもないサスペンス(転校生がテストを覗いた?という話は少しSF要素なのかと見えるが、妄想だという言葉で締めくくり、その後事件が起き、現実に引き戻されます)。
いきなり後半でSF要素満載。個人的には最後の戦いも忘れがたく、余韻がとても残りました。 -
購入済み
中学生が古道具屋で偶然見つけたタイムマシンで
江戸時代へタイムトリップして、現在のアイテムを持ち込んで
敵方の忍者と闘うという荒唐無稽な内容でしたが、
少年の心を掴む何かがこの作品にはあり、少年の頃夢中で読んでおりました。
学習雑誌などで後に大家となるSF作家による同様の作品が
競争するように数多く発表されましたが、この作品は特に面白かったです。 -
購入済み
戸時代、寛永の世に、武士として生きる主人公。そして、彼と愛し合う妻。実は、妻は遥か未来から送り込まれた人間だった。そして、歴史を変えようとする敵が寛永時代に現れる。主人公は秘められていた自分の力を発揮しはじめ、敵と壮絶な戦いをする。主人公と妻のHシーンも色っぽく書かれていて、秀逸です。
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ネタバレ 購入済み
上位存在と世界
一部ご紹介します。
・「あれが何者の像なのか、おそらくこの世界の統一者である梵天王でさえ知るまい。
あの像に移された巨大な神人は、かつてこの世界を訪れ、この世界が己の領域にあることを宣言して去った異世界の住人。
この世界を外から支配するもの。五十六億七千万年後に再びこの世界に現れて、すべてこの世界に住むものの命運を決しようとするもの。
それがあの弥勒とよばれるものだ」
「救いか!末法の世を救うためにか!」
事実は人々の待望し、信じているものとは全く反するものだった。
・「生理的なパターンだけが記号化されて保存され、それが人工肉体に封入されてあらわれたからといって、
それが人間だ -
購入済み
必読の作品
宇宙の広大さと人間の存在の小ささを対比させることで、非常に詩情豊かで壮大なスケールを描いており、ジュブナイルSFとしての側面を持ちながらも、深い哲学的な問いを投げかけるSFファンにとって必読の作品
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Posted by ブクログ
20代半ばまでSFは苦手だと思っていたのですが、ハリソン・フォードを好きになり、スター・ウォーズ、ブレードランナーを観ていたら慣れた…というアマノジャク。でも、超少女明日香は大好きでしたが…宇宙、がピンと来てなかったのかもしれません。
萩尾先生の作品は、今さらこの5年以内に読みまくっていて、その流れで原作ものだから…と敬遠していた本作の「完全版」が出た、ということで読みました。
私が生まれる前に原作が書かれ、小学生のころ漫画化…
その内容の斬新さに驚きます。または、この50年ほど、何も変わっていないのかも…と。少なくとも環境破壊はほとんど改善されていない…
そして宇宙、無の概念、宗教のこと…