光瀬龍のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
寄せてはかえし
寄せてはかえし
かえしては寄せる波また波の上を、いそぐことを知らない時の流れだけが、
夜をむかえ、昼をむかえ、また夜をむかえ。
日本SFの金字塔「百億の昼と千億の夜」
まずもって、表題が良いよね。
広大で繊細、ドラマチックな物語を期待してしまう。
一番感嘆したのは、序章でした。
特に上述の「寄せてはかえし~」のくだり。
これは名文ではないでしょうか。
で、内容はどうだったかというと─
決して繊細でもドラマチックでもない。そして後半は背景の描写が多くて(なおかつ解りづらくて…)、読み辛い。
しかし、広大!
筆者曰く東洋的絶対者を描く、とのことだが、それは西洋でいう絶対「