吉田敦彦のレビュー一覧
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ギリシア神話の中でも特に有名なプロメテウスと、オイディプスの悲劇を、時代順にテキストが書かれた社会の状況とともに詳説しています。
「入門」となっていますが、神話のあらすじに終始せず、多義的な語彙の解説などテキストの読みに踏み込んだ記述もあって、読み応えがあります。
古典ギリシア語やギリシア神話の解釈について知識のある人にも新しい発見があるのではないでしょうか。(わたしは不勉強にして、著者の解釈の妥当性・新しさはよくわからなかったのですが、たぶんきっとすごいに違いないと思います。)
ただ・・・「入門」としているので仕方がないのかとは思いますが、語彙の解説をするとき、ギリシア語をカタカナで書くのは -
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子供の頃に読んでうろ覚えだったギリシア神話を読み直し。
サラッと読めて大体思い出したかった話も網羅していた。
基本のストーリーはどの本も同じだから、これくらいざっくりと分かりやすさ重視で書いてくれているのは今回の目的に合っていて非常に良かった。
ギリシア神話を読むと神の気まぐれで人は死ぬんだな…と人の死だとか名誉だとかそんなものは些細な事なのかなと思える。
世の中には理不尽な事が沢山有るよ、と昔のギリシア人からアドバイスを貰ったような気持ち。
2022/1/17 追記
ふとギリシア神話について考えたこと。
「理不尽な事が有るよ」という単純な話ではなく、実際に理不尽で身を引き裂かれるような思 -
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オリンポスの12神は父なる神ゼウスと母なる神ヘラ、そして2人の10人の子ども達だと思っていたが、どうやら違うらしい。どうもウルトラの父と母とウルトラ兄弟のイメージが頭に刷り込まれていたらしい。
オリンポスの12神は、ゼウスを中心に、その兄ポセイドン、三人の姉、それぞれ母親の違うゼウスの子ども6人と叔母にあたるアフロディーテの12人。ゼウスは姉二人を妻にしているし、神々は不老不死なせいか母と息子や叔母と甥で関係したり、しっちゃかめっちゃか。
神々は自由にやりたい放題なのに、人間には結構厳しくて、部をわきまえろなどと説く結構身勝手な、でもなぜか憎めない神様達なのでした。 -
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比較神話学の立場から、日本神話の起源について考察している本です。
著者は、日本神話のなかの海幸彦と山幸彦の話や、オオゲツヒメが食物を生む農耕の起源に関する話などが、南洋の神話と共通点をもっていることを指摘し、中国江南地方にそのルーツを求める見かたを示しています。その一方で著者は、イザナギとイザナミの黄泉の国の話が、ギリシア神話におけるオルフェウスが冥界に赴く話との共通性を指摘し、スキタイ神話や朝鮮の檀君神話などとの比較を通して、アルタイ系遊牧民を仲介する印欧語族の神話とのつながりを見いだせると主張しています。
さらに著者は、デュメジルの比較神話学の観点から、日本神話と印欧語系諸民族の神話の