生島遼一のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ子供の頃に子供向けは読んだことがあったけど、きちんと原作を訳したのを読むのは初。
子供向けの本やアニメ版(NHKの)や映画版(私が見たのは三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船 (2011))とはやっぱり、かなり違ったのですねぇ。
特にミレディ、ルパン三世の峰不二子系悪女キャラとして描かれる事が多いけれど、原作はもっと情熱的で苛烈!
コンスタンスのオチもまさかの…。うわぁ。
まぁ確かに、子供向けは原作に忠実には書けないわけだ。
1970年発行なので、武士や匕首などなど翻訳は古め(笑。
しかも岩波文庫版は三銃士シリーズの第一部しか出てないんですね。
第二部、第三部まで翻訳版が出てるのは講談 -
Posted by ブクログ
上巻がやっと終ったという印象で、下巻こそ盛り上がるだろうと予想して読み始めてみる。上巻に比べて物語に動きがある分どんどん読むことが出来た。しかしミレディーの復讐劇を読んでいると『モンテクリスト伯』を思い出し、そうなるとどうしても比較してしまい、『モンテクリスト伯」の方が壮大で痛快と思ってします。解説にもあったが、この両者を比べるものではなく、『三銃士』の方はドタバタ劇と割り切って読むのがいいのかもしれない。最後があっさり終るが、それは次巻以降にも続く『ダルタニャン物語』の序章だからだと割り切ることにした。
『ダルタニャン物語』の完訳は現在は復刻版のみしか手に入らないし、それも高価で訳もなんだか -
Posted by ブクログ
想像したよりもずっと楽しんで読めた。
エマはゾラのナナのような根っからの奔放な女性では無かったように思う。では誰が犯人か?夫であるボヴァリー医師その人だろう。社会的に高い立場にいながら(この職を得ることが出来たのも母のお陰なのだが)、誰からも尊敬をえられず、その自らの立場にも気づかず、何とか起死回生を狙った手術のただ一回の失敗に自信を無くし、あげくに最後まで妻の不満や不貞にも気づかない愚鈍さ。エマは結婚という契約に縛られながら、自分を決して満たすことのない夫から離れ、女としての憧れや夢を外の愛人達に求める。結果、期待は裏切られ、最後には自滅へと至る。無知と田舎者特有の富や贅沢への憧れ故に悲劇的 -
Posted by ブクログ
いいひとなんだけどすごくつまらない人っている。
善良すぎて毒気がないというか。
そういうひとと結婚したら退屈だろう。
エマのように、刺激が欲しくなって、
異常な量の贅沢な買い物に走ったり、
舞踏会に繰り出したり、不倫愛に狂ったり。
そういう気持ちもわからないではない。
けれど人生のほとんどは舞踏会とか熱い恋愛で
構成されているわけではなく、
生活で構成されているわけであって。
その生活を人々は愛し、あたたかな気持ちを持つ。
そういう気持ちがわからないと
ずっと現実逃避を続けることになるのかなと思った。
でもエマは逃避しきって終わったから
それはそれでいいかと思う -
Posted by ブクログ
アニメ・漫画でよく聞くワード「三銃士」の原点です。上下とも読みましたが、ざっくりいえば若者達の剣と誇りを賭けた冒険活劇といったところでしょうか! 主人公ダルタニアンの勇敢だけど無鉄砲ともとれる性格は熱血漫画の主人公に通ずるものがあるなと個人的に思ってます(ちなみに三銃士はダルタニアンの仲間であって主人公ではない)。でもこの中で私が一番好きなキャラは三銃士の1人のアトスかなぁ。 …上編で一番好きなのはイギリスまで命がけで手紙を届けに行く話。その後散り散りになった仲間達と再会するエピソードも結構可笑しい。 一癖も二癖もある三銃士のメンバーも魅力的ですし、お話のテンポも良くて楽しめるので、何度もリメ