本田哲也のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレストーリーテリングが広まって久しく、今や企業ストーリーやブランドストーリーで溢れています。一方的に語られるストーリーとは異なり、ナラティブという“共創”のアプローチが注目されています。医療や教育においては以前から用いられていた考え方です。
ナラティブとは物語的な共創構造のことであり、ストーリーとは異なります。
ストーリーの役者は企業やブランドだが、ナラティブはユーザー“あなた”も登場人物。ストーリーは起承転結があるが、ナラティブには終わりが無い。未来をも包括します。ストーリーは企業視点だが、ナラティブは社会視点。
ナラティブとは一方通行な発信ではなく物語的なコミュニケーション手段そのものです。ワンメッセージやワンアクションではナラティブは実現せず、共体験が重要になります。
万人が共体験をしていた時代が終わり様々な価値観や関心に細分化され、共体験の価値が増しました。共感は一時的な感覚だが、共体験は価値を共有することです。作品が作られていくプロセスの共有や、商品やサービスの企画開発に参加できるなど、様々な共体験が広まりました。
マーケティングとして意図的に仕掛けたものではなくとも様々な形で既に共体験化されていることも多く、ポテンシャルが高い反面、その本質を捉えられていなければ批判・炎上などが起きかねないということを、「100日後に死ぬワニ」を例に挙げ語られています。
また、ナラティブの起点はパーパス。その企業・ブランドの存在意義です。そしてパーパスに基づくオーセンシティや、パーセプションの重要性にも触れられています。
オーセンシティは信頼がおけることや真実性です。コロナ禍やネット炎上などこれまでに無かった様々な事態においても企業やブランドが信念と行動に一貫した姿勢があるかは、ユーザーにとって信頼できるかどうかという点でより注目されています。
パーセプションは認識のことであり、消費者の購買行動に関係する大きな要素を表します。「こういうイメージを持って貰いたい」という主観ではなく客観的にどのように見られているかを正しく認識することが、パーセプションチェンジの実現においても必要になります。
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Posted by ブクログ
日本で馴染み深い企業の事例が多く触れられており、面白い内容だった。
序盤で「パーセプションはブランドの対極にある」と紹介された時はなんとなく流していたが、最後まで読んでみると、凄く腹落ちした。
ブランドはデザイナーが先頭に立ち流行を作っていく、消費者はブランドにステータスを感じて購買する。
パーセプションは世間の見方を把握、コントロールしてトレンドを作っていく。
現代では娯楽が多様化しており、自分の興味ないことは全く無関心になる人が多くいると思う。
だからこそ、現代ではブランドよりもパーセプションの方が重要になる。
atama plusの取組みは本書で初めて知ったが、学習塾での事例が面白かった。
全体的に事例が多く、わかりやすい言葉を使っているのでスッと理解できて面白い。章もコンパクトに分けられているため、個人的に読書スタイルとマッチしていたことも良かったです。
また、nttデータでの活用もためになりました。私もチームメンバーの会社へのパーセプションを測ってみようと思います。
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Posted by ブクログ
この本を読むと「全くその通り」と思う。
戦略的に商売を考えるのは当然だが、
「いい商品」→「どうやって販売するか?」→「どうやって宣伝するか?」
こんな時代はとっくに終わっている。
「人の行動をどうやって変えるのか?」→「買わせる理由を考える」
の重要性をこの本では説いている。
今は映画への出資、DVD、番販、展覧会グッズ製作をやっているが、確かに作ればある程度売れていく時代はあった。
おそらく流通業者が各所で在庫しているために、一見すると「出荷の数は多い」=「売れている」という錯覚だったのだろう。
エンドユーザーレベルでどこまで売れていたのかは、計る由もなかった。
しかし、テクノロジーの進化が「末端で誰が買ったか」までを追跡できるようにしてしまった。
とっくに消費者の動向は変わっていたはずなのに、供給側の考え方が変わらなかっただけだ。
ひとつ一つの事業を見直すのも、もちろん行う必要がある。
しかし、「我々のお客様は、本当に何を求めているのか?」
「お客様に当社製品を買っていただく理由があるのか?」
を、今一度議論して考え直す必要があるのではないだろうか?
この本で書かれる「6つの法則」は知っていると、絶対に役に立つと思う。
「おおやけ」(社会性)
「ばったり」(偶然性)
「おすみつき」(信頼性)
「そもそも」(普遍性)
「しみじみ」(当事者性)
「かけてとく」(機知性)
この本を読まないと、その意味が分からない。
オススメ本です!
(2017/5/28) -
Posted by ブクログ
・1956年「もはや戦後ではない」の宣言とともに日本は高度経済成長期に突入し大量生産大量消費を背景にこぞってマーケティングを導入。そのほとんどはマス広告中心となり、この時点で日本のPRは広告を補完する「パブリシティ」に成り下がった。
・商品ではなく買う理由をつくる
→切実な理由にちかい
・属性順位転換
→アイドル 遠くあこがれの存在→会いに行ける存在
→洗剤 驚きの白さに!→除菌(アリエール)
洗濯しても菌がいる啓蒙活動byP&G
科学的な裏付けがあるとメディアも取り上げやすいのか
・企業は主語になってはならず、第三者話法がマスト
→ほっこりラボだわ
・コントロールのし辛さがPRの弱点
・戦略PRをやめる3つの理由
→選ぶのが面倒くさい の時代
→好き勝手やらせての時代
→気になるものはそれぞれ
・PRの目的:人の行動を変えること「ビヘイビアチェンジ」を起こすことが
・イクメンではなくうちパパに関心が高まっている
・本来PRは企業活動やビジネスモデルときっても切り離せないもの。中途半端な取り組みは逆にリスクになる。
・PRとはファクトやデータの意味づけの仕事だ。
・ばったりかストーカーかという視点で見直すべし
・インフルエンサーは事実系と共感系の2パターン
どちらもおすみつきを与えられる存在
・n数が増えるほど薄まるのは被験者の「顔」「ストーリー」
・とんち 氷が溶けると春になる
・ネオナチのパレード、1メートル歩くたびにネオナチ脱退支援団体に市民から寄付が入るというとんちのきいたPR
・広告はユーモアに溢れ、後方は真面目さに溢れているという不文律は崩壊しつつある
・ソーシャルな時代に企業に求められるものは「軽やかさ」。いまや生活者は知人も企業もブランドと同枠で評価する。「ウソつき」「重すぎる人」「アピールする人」は敬遠される。
・PRは健全な企て -
Posted by ブクログ
ネタバレWebマーケティングで頭がガチガチの人が読むと良い本。
人を「動かす」には、もはや現在では広告をうち一方的に伝えるだけでは不十分ということが分かる。
動かしたい人数規模によって勘所が違う事が言及されている。
◆1,000人を動かす
・ピュアな理想に裏打ちされている
・少ない参画者で大きなことを成し遂げるというレバレッジが効いている
・達成すべきミッションがシンプルで分かりやすい
◆10,000人を動かす
・人間の根源的な欲求や本能に訴えかける
・コミュニティ形成を構造化する
・全体としての連帯感を醸し出す
◆100,000人を動かす
・「自分ではない誰か」が作るストーリーがある
・共犯意識を高めることが行動を促す
・(人が動いた)具体的な数字を発表する
◆1,000,000人を動かす
・魅力的なラベリングを発明する
・「世間体」が出現する
・承認欲求を満たす
◆10,000,000人を動かす
・メディアを介さない「目撃体験」が始まる
・シンボル性の高い「アイコン」が登場する
・世の中に既にあるものを再定義する
◆100,000,000人を動かす
・人が動く「複数の要素」が必要となる
・新たな習慣を生み出す
・ライフスタイルや価値観の違いに対応する
◆1,000,000,000人を動かす
・人間の本能欲求と普遍的ニーズにこたえる
・異なる人種を排除しない「寛容さ」が必要
・非言語コミュニケーションを取り入れる
実体験に基づいている点が参考になる。 -
Posted by ブクログ
すごいよかった。マーケティングも意外と面白い。
芭蕉。
不易なものは時代の新古を超越して不変なるもの、流行はその時々に応じて変化していくものを意味するが両者は本質的に対立するものでなく、真に流行を得れば自ずと不易を生じ、また真に不易に徹すればそのまま流行を生ずるものだと考えられている。
俳諧の本質的な性格を静的(不易)、動的(流行)の二つの面から把握しようとしたものであるが、新しみを生命とする俳諧においてはその動的な性格ー新しみを求めて変化を重ねてゆく流行性こそがそのまま蕉風不易の本質を意味することになる。結局不易と流行とは根本は一つのものなのであり芭蕉はそれを風雅の誠とよんでいる。
表面的テクニックやトレンドとは別本質。
出来るだけたくさんの消費者にたくさんのメディアを通じて自社のメッセージをリーチさせればマーケティングコミュニケーションは成功するというのは誤り。
諦めないほうがいいこと。
人の本音をたんきゅうする。
ありのままをみせ、ある程度の判断を世の中に託す
広告やメディアが本当の力を発揮する。最適な組み合わせを見出す
世に溢れる情報の中にあなたの商品やサービスの良さにつながるものがあると信じる
諦める-物事の真理を明らかにし、こだわりをすてること(仏教)
何かを諦めるとは同時にその先に待っている新しい世界に飛び込んでいること。 -
Posted by ブクログ
ちきりんとの対談記事でデータOBと知った田端さん。
当社卒業生でこういう斬新な活躍されてる方がいるのは単純に嬉しいし、励みになる。
さて、本の内容は、1千人にリーチするには、1万人、10万人、と段階的に、かつアナ雪や劇団四季、ラインなど身近な例を使ってPRの思考をひろげていくのが分かりやすい。
昔のように広告をうつだけではだめ、心技体に訴求しないと。
おむつの戦略的PRの例も分かりやすい。
どのメーカーも高品質低価格を売りにして差別化してたなか、あるメーカーは「赤ちゃんの睡眠の質が脳に影響する、よって深い眠りを誘導することが望ましい」という研究データを導き「10時間吸収できるおむつ」に結びつけた。
PR業界には疎い私にも、面白い内容だったーー。