あらすじ
戦略PRの第一人者が伝授!
ナイキ、ソニー、アマゾン、メルカリほか、
豊富な事例に学ぶ「企業と生活者が共に紡ぐ物語」のつくり方
味の素冷凍食品:冷凍餃子は「手抜き」ではなく「手間抜き」です
パンテーン:「#この髪どうしてダメですか」
WHILL:車椅子→パーソナルモビリティとして再定義
ネットフリックス:世界一のDX企業に備わる共創構造
【ナラティブを実践する5つのステップ】
STEP1 パーパスの設定:ナラティブの「起点」を定める
STEP2 パーセプションの形成:ナラティブの「目的」を明確にする
STEP3 ナラティブスクリプトの作成:ナラティブを「描く」
STEP4 マルチエンゲージの展開:ナラティブを「共創」する
STEP5 効果の測定:ナラティブを「はかる」
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ナラティブが重要視される理由と、企業がどのように利用しているのかをわかりやすく解説。
そして、どのように利用するのかをPRの視点から概説しています。
Posted by ブクログ
最近ビジネスセクターでもよく言われるようになった「ナラティブ」のキーワードについてよく概要、事例、作成のステップをわかりやすく解説している。自社起点のストーリーではなく、ユーザーとともに「共体験」つくること、その体験は未来の体験を含むべきことなど、わかりやすかった。メディアを大きく巻き込む広報展開自体は事例でも紹介されているような大企業じゃないとという部分もあったが、ナラティブの構造や価値自体は中小組織やNPOでも活用できる。福祉などすでに他分野で言われてきた「ナラティブ」との関係などへの言及もあるとなおよかったが概ね満足。
Posted by ブクログ
ストーリーテリングが広まって久しく、今や企業ストーリーやブランドストーリーで溢れています。一方的に語られるストーリーとは異なり、ナラティブという“共創”のアプローチが注目されています。医療や教育においては以前から用いられていた考え方です。
ナラティブとは物語的な共創構造のことであり、ストーリーとは異なります。
ストーリーの役者は企業やブランドだが、ナラティブはユーザー“あなた”も登場人物。ストーリーは起承転結があるが、ナラティブには終わりが無い。未来をも包括します。ストーリーは企業視点だが、ナラティブは社会視点。
ナラティブとは一方通行な発信ではなく物語的なコミュニケーション手段そのものです。ワンメッセージやワンアクションではナラティブは実現せず、共体験が重要になります。
万人が共体験をしていた時代が終わり様々な価値観や関心に細分化され、共体験の価値が増しました。共感は一時的な感覚だが、共体験は価値を共有することです。作品が作られていくプロセスの共有や、商品やサービスの企画開発に参加できるなど、様々な共体験が広まりました。
マーケティングとして意図的に仕掛けたものではなくとも様々な形で既に共体験化されていることも多く、ポテンシャルが高い反面、その本質を捉えられていなければ批判・炎上などが起きかねないということを、「100日後に死ぬワニ」を例に挙げ語られています。
また、ナラティブの起点はパーパス。その企業・ブランドの存在意義です。そしてパーパスに基づくオーセンシティや、パーセプションの重要性にも触れられています。
オーセンシティは信頼がおけることや真実性です。コロナ禍やネット炎上などこれまでに無かった様々な事態においても企業やブランドが信念と行動に一貫した姿勢があるかは、ユーザーにとって信頼できるかどうかという点でより注目されています。
パーセプションは認識のことであり、消費者の購買行動に関係する大きな要素を表します。「こういうイメージを持って貰いたい」という主観ではなく客観的にどのように見られているかを正しく認識することが、パーセプションチェンジの実現においても必要になります。